【インボイス制度】2割特例の個人事業主の日々のインボイス対応を税理士が解説




【インボイス制度】2割特例の個人事業主の日々のインボイス対応を税理士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

2割特例が使える個人事業者の

日々の業務のインボイス対応を

解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

インボイスの作成方法

インボイス発行事業者になった

場合にはインボイスを取引先へ

交付する義務が生じます。

 

インボイスは2つあります。

  • 適格請求書(こちらが通常のインボイス)
  • 適格簡易請求書(一定の事業で交付ができる簡易インボイス)

 

インボイスには必ず書く必要が

ある内容が6つあります。

  • 取引先の氏名又は名称
  • 取引年月日
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額と適用税率
  • あなたの氏名又は名称及び登録番号
  • 取引内容(軽減税率の対象がある場合にはその旨)
  • 税率ごとに区分した消費税額

一般的に今までの請求書に

追加して書くものが増えた

と理解するとよいです。

 

上記の説明だとわかりくにい

ため国税庁が公表している

イメージが次の画像です。

インボイス 適格請求書

国税庁 個人事業主向けインボイス制度への対応から抜粋

 

実務上の注意点を申し上げると

屋号を請求書に書く場合には

あなたの氏名も書くとよいです。

 

インボイス発行事業者の申請

では最初の段階で屋号表示は

行われません。

 

これは、適格請求書公表サイト

で事業者が公表されている

ところになりますが

 

屋号のみの請求書だと取引先

があなたであることを認識

しずらい場面が出てきます。

 

こうしたことを回避するため

請求書に屋号も載せる場合には

あなたの氏名も書くことで

 

取引先があなたの登録番号を

検索した場合に同一人物だ!

と確認することができます。

 

さて、簡易インボイスも

考えてみましょう!

 

簡易インボイスが発行できる

事業者は不特定多数の方に

対する取引を行っている場合です。

例えば、小売業などが該当します。

 

簡易インボイスはレジで

出力される領収書や手書きの

領収書でも問題ありません。

 

簡易インボイスで必ず

書く必要があるものは5つです。

  • 取引年月日
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額と適用税率
  • あなたの氏名又は名称及び登録番号
  • 取引内容(軽減税率の対象がある場合にはその旨)
  • 税率ごとに区分した消費税額

 

宛名は省略可能なため

取引先の氏名又は名称は不要

になるだけです。

 

また、消費税を書く部分は

税率又は税額のどちらか一方

を書くことで簡略化できます。

 

国税庁が公表しているイメージ

はこちらの画像です。

簡易インボイス 適格簡易請求書

国税庁 個人事業主向けインボイス制度への対応から抜粋

 

 

インボイスをもらったらどうする?

2割特例を適用している

事業者がインボイスを

もらったどうするのか?

 

2割特例が適用される間は

インボイスを保存しなくても

仕入税額控除には関係ないため

 

消費税の申告上、計算上では

必要ないことになります。

 

しかし、経費計上するためには

経費を支払ったという証拠資料

になりますから保存は必要です。

 

こういった取り扱いになる

のはいつまでかというと

 

2026年(令和8年)の確定申告

までになります。

 

一般的に2024年(令和6年)

まで売上が1千万円を超える

といったことがない限り

 

2割特例は2026年まで使える

ため消費税の申告・計算上で

インボイスの保存は不要です。

 

 

さて、ここからはインボイスが

必要になってしまう場面を

解説します。

 

場面としては2つ考えられます。

  • 2割特例が2割特例期間中に使えなくなったとき(簡易課税を事前に選択していない場合)
  • 2割特例期間が終了して原則課税で計算することになったとき

 

2割特例が使えるのは

基準期間が1千万円以下で

インボイス発行事業者に

なった事業者です。

 

つまり、インボイス発行事業者に

ならなければ免税事業者であった

事業者に限定されます。

 

基準期間とは個人では

2年前の売上になりますので

 

以下の期間中に売上が1千万円

以下になっていることが条件です。

2023年(令和5年)は2021年(令和3年)の売上

2024年(令和6年)は2022年(令和4年)の売上

2025年(令和7年)は2023年の売上

2026年は2024年の売上

という対応関係になります。

 

さて、消費税の計算には

2割特例を含めて3つあります。

 

本則課税と簡易課税です。

このうちインボイスの保存が

必要になるのは本則課税です。

 

2割特例期間中に簡易課税を

選択しておらず本則課税に

なってしまった場合

 

2割特例期間が終了して

簡易課税を選択せずに

本則課税になった場合は

 

インボイスの保存がいきなり

必要になりますので注意を

払っておくとよいです。

 

会計ソフトの導入と補助金

インボイス発行事業者に

なったことをきっかけに

会計ソフトなどを導入したい

ということがあります。

 

導入する前に補助金が2つ

考えられます。

  • IT導入補助金
  • 小規模事業者継続化補助金

これらにはインボイス対応

枠があり使途に応じた補助金

を申請して受けるとることが

可能になっています。

 

難易度のイメージは

IT導入補助金は難易度は低く

 

小規模事業者継続化補助金は

難易度が高いと思います。

 

申請書類の内容を確認すると

すぐにわかると思います。

 

これらを使うことで

会計ソフトの導入費用を

低額から始めることができる

場合があります。

 

 

 


編集後記

補助金の仕組みは一般的に

モノやサービスを買う前に

申請します。

 

そのあとに購入して購入申請

補助金交付という流れです。

 

最初は、あなたが購入費用を

負担しなければならなくなる

場合があるため

 

事前に購入費用分を用意して

進める必要があります。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。