会社の損益構造が分かる方法とは?
今回は、会社の損益構造を理解するための
解説を税理士が行っていきます。
損益構造は、会社によって異なります。
そして、社長さんは会計が嫌いです。
数字は頭の中で、感覚で数字をつかみ
経営を行っていることが多いです。
しかし、感覚と損益は違います。
何がどれくらいかかっているというコスト意識と
変動費、限界利益から考えるものとは違うからです。
今回は、2つの側面から損益構造を考える
簡単な方法を紹介していきます。
それでは、スタートです!!
会社の損益構造は2つの側面から考える
それでは、会社の損益構造についてです。
損益構造は2つの側面から考えます。
①損益計算書から考える方法
②CVP分析から考える方法
①と②にどんな違いがあるのかというと、
損益計算書は、決算書に入っている1つの表です。
一番上の売上高から一番下の税引後当期純利益(損失)
までで構成されています。
ですから、年商、原価、粗利、営業利益(損失)など
会社の経営成績が分かる資料となります。
対して、CVP分析は、ざっくり次のように分けます。
①売上
②変動費
③限界利益
④固定費
ですから、分析する観点が異なります。
では、損益構造を考える上で、
いつ分析することになるのかというと、
一番わかりやすい時期は、決算です!
一年間、すべての数字が入っています。
この点、中小企業で注意したいのが、
税金対策費です。
例えば、いつもよりも消耗品を多く購入した、
固定資産を購入したなど、
通常とは異なる数字が入っていると
データ自体が適切なデータではなくなります。
従って、税金対策費は除外したところで、
考えなければなりません。
ですから、データを適切なデータにしたうえで、
決算の数字を使って分析していくことになります。
すぐにわかる変動費と限界利益
それでは、CVP分析の変動費と限界利益について
解説していこうかと思います。
まず、CVP分析で何が分かるのかという
結論を知っておかないと意味なく分析することに
なってしまいます。
CVP分析は、いくらの年商でトントンの業績と
なるのかどうかということを分析します。
つまり、計算式で申し上げると
売上ー変動費ー固定費=利益ゼロ
このような計算となる金額はいくらなのか?
ということを解析するための分析です。
逆に言えば、いくらの売上から、
黒字になるのかが分かりますから、
経営判断、会社の方針へ分析結果を
反映していくことができます。
単発でのご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 DM特別支援業務
4 経営革新等支援業務
5 税務顧問などの顧問業務
6 LINE@相談支援
では、変動費と限界利益はどのように計算すると
金額を出すことができるのでしょうか?
限界利益の計算方法から、確認していきます。
売上ー変動費=限界利益
ですから、変動費だけを計算していきます。
変動費の概念は・・・
売上が増加すると比例して増加する費用です!
例えば、仕入、製造現場の人件費、材料費など
売上と比例する費用を合計すると変動費を計算できます。
従って、決算時に、決算書の損益計算書から、
変動費となる部分を拾ってきて合計します。
結果として、
売上ー変動費=限界利益
という計算で、会社が儲けることが
できたのかどうかが分かります。
では、固定費はどうやって計算するの?
と感の良い方は想像すると思います。
固定費の概念は簡単で、変動費以外の費用です。
従って、損益計算書の費用の合計額を計算して、
費用の合計額ー変動費=固定費
という計算で金額を求めることができます。
分析をどのように活かすか?
最後に、分析をどのように会社の経営に活かすか
というノウハウをご提供したいと思います。
まず、損益計算書から分析できることは、
①前期と当期の比較
②各費用の使った金額
③原価率、粗利率
ですから、来年に向けて、売上を伸ばす、
削減できる経費はないかといったことが
分かることになります。
また、前期と当期を比較することで、
違いを検討することができます。
では、CVP分析です。
こちらは、経営に使っていく分析をすることができます。
売上を増やすと、どれくらい変動費が増えるのか
ということを仮定して分析をすることができます。
変動費は売上に比例して増加していくので、
変動費÷売上=変動費率
を計算することができます。
例えば、変動費率が70%だとしたら、
売上増えた売上×70%をすれば、
売上が増えた時に増える変動費を
計算することができますね。
対して固定費は増えませんから、
変動費をどうやって抑制して売上を
増やしていくのか?
という検討をすることができます。
逆に、売上が減ったときに、
どれだけ変動費が減るのかも検討できます。
何が言いたいのかというと、
会社内で新しい事業で収入を得ようとした場合、
人材の配置転換を考慮することになりますが、
そのときに現在の人材で対応することが普通です。
ですから、既存事業から人材を減らして、
新しい事業へ人を異動させることができる
余裕点もわかることになります。
なぜなら、新しい事業を行う上では、
既存事業に使っていた人件費は変動費とは
考えなくなるからです。
売上が出てくるまでは、固定費に分類できますから、
変動費率が下がり、逆に固定費率が上がります。
このように、変動費と固定費の組み換えを通じて、
新規事業への対応も考えることができます。
編集後記
今日は朝から雨が降っていてちょっと寒いですね。
夏の暑さにちょっと嫌気がさしていましたが、
秋が感じられないのもちょっとね・・・
という感じです。
話は変わって、最近の台風災害に感化されて、
災害対応のために備蓄を始めました。
やっぱり、備蓄があると安心できますね。
あ!安心を買っているということになるんですね。
ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍
youtube始めました!
税理士さいとうゆきおチャンネル
税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓
この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
単発でのご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 DM特別支援業務
4 経営革新等支援業務
5 税務顧問などの顧問業務
6 LINE@相談支援