【事業の資金繰り】運転資金と預金残高の関係について税理士・行政書士が解説




【事業の資金繰り】運転資金と預金残高の関係について税理士・行政書士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

運転資金と預金残高の関係について

税理士・行政書士が解説する記事です。

 

  • 運転資金と預金残高の関係について
  • 運転資金とは?
  • 理想の預金残化は?

についてわかる記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

運転資金と預金残高の関係について

運転資金と預金残高の関係は

運転資金がいくらであっても

預金残高が上限になるという

性質があります。

 

例えば、運転資金が毎月3,000万円で

前月の残高が2,000万円だったとします。

 

もし未収金の入金がないと仮定すると

2,000万円までしかお金はないわけですから

運転資金の上限は2,000万円になります。

 

この点は経営者を悩ませるポイントになります。

 

売上はあるのにどうしてお金が足りないのか?

という疑問になるわけです。

 

この理由を以下で確認していきます。

 

 

運転資金とは?

運転資金は実務上、次のイメージです。

買掛金+販売費及び一般管理費です。

 

言い換えると毎月かかるであろう

仕入などの原価の支払と

会社を維持するための経費の支払いを

合計した金額になります。

 

建設業だと上記に現場の経費の支払いを

足すことで運転資金のイメージになります。

 

では上記を賄う金額はどこから得るのか

というと

 

売掛金です。

 

売掛金とは請求ベースでの金額です。

要するに未収金になります。

 

 

 

では、次のような状態だと

絶対に運転資金を賄うことができると

思いますか?

 

売掛金>買掛金+販売費及び一般管理費

 

 

答えは、NO!!です。

 

理由は売掛金は入金されるまで実際の

お金にはなっていません。

つまり、将来のお金ということになります。

 

買掛金は支払うまでお金が支出されません。

つまり、将来のお金になります。

 

販売費及び一般管理費は会社の固定費ですが

現金で支出した経費や未払金として計上した

経費が各勘定科目に分かれて集約されています。

 

上記を総合すると

 

将来のお金の入金と出金、すでにお金を

出金したもので運転資金を計算している

ということになります。

 

こちらと預金残高を比較しても

あまり意味はないということになりますが

 

預金残高+売掛金ー買掛金で残る預金残高が

販売費及び一般管理費に回せる上限になる

というイメージの方が分かりやすいかも

しれませんね。

 

この様に運転資金とは将来のお金の移動

状況を想定した概念になります。

 

 

理想の預金残高は?

運転資金は将来のお金の移動状況ですが

預金残高も高めておかないと経営は厳しいです。

 

通常の中小企業であれば運転資金の

1か月分くらいが預金に余っている

という自転車操業の会社が多いと思います。

 

そこで理想の預金残高という概念が

登場します。

 

理想の預金残高の意味は

資金繰りに不安を持たずに経営できる

預金残高という意味です。

 

理想としては預金残高が高ければ高いほど

良いことになります。

 

理由はそれだけ利益が出ているからです。

そうは言っても目安は必要でしょう。

 

理想の預金残高は月商の2-3カ月分です。

 

例えば、平均月商が1,000万円でしたら

2,000万円ー3,000万円を預金に保有している

という状態が理想ですね。

 

経営とはどれだけ有利に事業ができるか

という一点につきます。

 

その中でお金の問題は中小企業では

相当深刻な問題です。

 

預金残高を増やすための工夫が必要です。

 

 


編集後記

預金残高を増やすための工夫としては

融資が一般的です。

 

要するに事業ではうまく融資ができるか

どうかで決まることになります。

 

実際には事業を始めて拡大すると

あれ?お金が足りない・・・

どうしよう・・・

 

この様な状況になることが多いです。

 

金融機関から融資を受けるわけですが

事業とは他人のふんどしで相撲を取る

 

という方法がうまくできる人が優れた

経営者になる素質があるわけですね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。