【会社はどの利益を見ればよい?】製造、営業、現場ごとに目標利益は異なる!




会社はどの利益をみれば良い?

会社を運営していく上で、損益計算書という

書類を作成することになります。

 

この時に問題となるのが、色々利益があって、

一体どこを見れば良いのかということです。

 

結論から申し上げれば、現場ごとに見るべき利益は

異なることになります。

 

製造現場であれば、売上総利益(粗利)、

営業現場であれは。営業利益です。

 

また、できれば部門別会計を通じて、

部門別の利益を把握することも大切です。

 

今回は、現場ごとに注目すべき利益について、

考えていって、部門別の大切さを見ていきましょう!!

 

会社の利益って何があるのか?

まず、会社の利益はどういったものがあるのか?

これを把握しないと話が進みません。

 

次の表をご覧になってください。

売上高
売上原価(製造原価)
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税引前当期純利益
法人税等
当期純利益

 

上記は、損益計算書という会社の1年間の経営成績を

表現する資料となります。

 

確認すると、色々な利益があると思います。

 

これをどうやって会社の経営に活かすのか?

ということを考えないといけません。

 

私が考える経営への活かし方は、

従業員への損益計算書の開示という選択です。

 

中小零細企業の中の一般論がどこにあるのかは

私にはわかりませんが、

 

従業員へ損益計算書を開示していない会社が

多いように思います。

 

どこまで見せるのかはおいておいて、

基本的には開示することから始めます。

 

これができないと、社長が従業員へいくら

奮起を促しても、会社の状況がわかりませんので、

また社長が何か言っているなあ・・・

くらいにしか感じてもらえません。

 

つまり、従業員を説得する根拠して、

活用してはどうでしょうか?という提案です。

 

 

製造、営業が目標にすべき利益

さて、どうやって従業員を説得するのか

その方法論へ話を移したいと思います。

 

まずは、目標とするべき利益を従業員と

共有することになります。

 

現場ごとに目標とする利益が異なりますので、

現場ごとに見ていきましょう!!

 

製造現場の目標利益はこれだ!!

製造現場が目標とするべき利益は、

売上総利益(粗利)ということになります。

 

つまり、安く作って、高く売れたか

という部分ですね。

 

粗利は、売上高ー売上原価=売上総利益

で計算されることになります。

 

つまり、製造部門が影響を与えることが

できる部分は、どこなのかというと、

 

売上原価の部分ということになります。

 

つまり、1製品について、どれだけ安く

製造することができるのかということです。

 

安く製造することで、粗利が増えていきます。

 

すべからく、安く製造することが良いこと

という訳ではありませんが、

 

こうした現場へのフィードバックが現場に

必要だと思われます。

 

 

 

 

 

営業部門が目標とすべき利益はこれだ!!

営業部門が目標とするべき利益は、

営業利益ということになります。

 

営業部門は、製品や商品を販売しますので、

移動代、自分の給料にも敏感になる必要があります。

 

また、営業は最終的に品物を外部へ売ることに

なりますので、売上高を稼いできます。

 

営業利益に注目するためには、営業利益が

どのように計算されてくるのかを知らないといけません。

 

売上高ー売上原価ー販売費及び一般管理費=営業利益

という計算となります。

 

ここから、考えられることは、まずは売上を上げてこないと

会社が維持できないことは、火を見るよりも明らかです。

 

ですから、営業部門に売ってきて!!

と社長も説明することができますね。

 

ここで重要なのは、売上をただ上げてくれば良い、

すなわち、品物をただ売れば良いわけではないことです。

 

製造や仕入でどのくらいで作れたのか、仕入れたのかを

知らないと、いくらで売ればよいのかが分かりません。

 

社長はどれくらいの裁量を営業部門へ持たせるのか

といったことも考えないといけません。

 

というのは、営業職なのに、価格の裁量がない営業は

相手にとって魅力が無いことになります。

 

会社組織の運営にも影響することになりますので、

目標とする利益は重要なのです。

 

部門ごとの利益を算出すべし

さて、上記ができている会社は、

部門別会計を導入することになります。

 

つまり、製品ごと、商品ごとの損益計算書を

作成していくということになりますね。

 

これを行うことで、製品ごと、商品ごとの

売上高、売上原価、粗利が分かります。

 

まずは、部門別会計をするにあたっては、

上記の3つまでを何とか軌道に乗せたいものです。

 

というのは、細かくやればやるほど、

部門別会計の損益計算書を作成することが

目標となってしまいかねません。

 

大切なことは、部門別会計を導入することや、

部門別の損益計算書を作成することではなく、

 

会社の利益を従業員へ説明する資料として、

より分かりやすい資料を作成し、事業に活かすことです。

 

多くの中小企業の場合には、

帳簿を作成することに関して、

 

税金のためだけに作成しているところが

多くある状況です。

 

ここから、脱却するためには、

従業員へ開示をすることになります。

 

役員報酬がバレてしまうじゃあないか!

と怒られてしまいそうですが、

 

従業員が不満に思うような給料をもらう方が

ちょっと問題です。

 

社長が一番働いて、一番給料をもらっていいわけですが、

従業員へ小言を言うばかりで、給料だけもらっている

そんな社長になってはいけません。

 

上場企業は、社長含めて、役員の給料は開示されて

従業員に見られている状況です。

 

そういった自分へのプレッシャーもありますので、

経営をすることになります。

 

自分への発奮材料としても、損益計算書を

活用してほしいと思います。

 

社長が損益計算書を説明する

社長の中には、損益計算書を見ない人もいます。

それは それでしょうがないですが、

 

まずは、損益計算書を見てみて、利益がどうなっているのか

を確認することから始めます。

 

それで、損益計算書の構造が分かったうえで、

従業員へ説明することになります。

 

何が言いたいのかというと、

社長が自分の会社、従業員の会社でもある

会社へ興味を持つ必要があるのです。

 

損益計算書をご覧にならないということは、

自社への興味がないことになります。

 

こういったことは非常に悲しいことです。

 

それで、損益計算書を通じて、

従業員へ自社の状況を社長自ら説明してほしいと

私は思っています。

 

従業員と自社のことを考えることで、

従業員も自社への理解を深めることができます。

 

表面的なことだけでなく、経営がどのように

成り立っているのかも示唆に富んできます。

 

自分の感覚や従業員の感覚とどこが違っているのか

感覚と実績との違いを議論することも良いでしょう。

 

ぜひ、損益計算書を経営に活かしてほしいです!!

 

 

 


編集後記

今日は、新居に必要なものを買い出しに行って

こようと思っています。

 

まだ、段ボールばっかりで整理しきれて

いない状況で、これから整理していこうかと思います。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。