年末調整と確定申告の違いを税理士が解説

年末調整 確定申告




年末調整と確定申告の違いを税理士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

年末調整と確定申告の違いを

解説した記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

年末調整とは

年末調整とは

給与収入だけを対象にして確定申告とほぼ同じような計算で税額を確定し精算する仕組み

になります。

 

年末調整の仕組みは

1月から12月までの給与収入を確定して所得税の確定額を計算し、この確定額から毎月天引きされた所得税を控除することで精算を行う仕組み

になります。

 

年末調整の対象となる方は

①1年を通じて勤務している方

②年の途中入社で、年末まで勤務している方

③死亡退職した方

④著しい心身の障害で退職し、退職の時期からみて、本年度に再就職できないと見込まれる方

⑤12月中に支給期の到来する給与の支給を受けた後に退職した方

⑥パートとして働いている方などが退職し、本年度中に支払いを受ける給与の総額が103万円以下の方

⑦年の途中で、海外の支店へ転勤したことなどの理由により、非居住者となった方

 

現実では①や②に該当する方が

大多数ではないかと思います。

 

年末調整では次の控除があります。

①配偶者控除又は配偶者特別控除

②扶養控除

③障害者控除

④勤労学生控除や寡婦(夫)控除

⑤基礎控除

⑥所得金額調整控除

⑦生命保険料控除

⑧地震保険料控除

⑨社会保険料控除

⑩小規模企業共済掛金控除

⑪住宅ローン控除

 

確定申告で行う控除のうち

上記の年末調整で適用できる

控除を使います。

 

年末調整後は、事業主があなたの

源泉徴収票を市区町村へ送って

住民税の申告も行います。

 

一般的な勤務の方はこういった

流れて年末調整だけで税金が完結する

ということになるわけです。

 

 

年末調整と確定申告の違い

年末調整と確定申告の違いは

確定申告において

①給与以外の収入も確定申告しなければなりません

②年末調整で適用した控除以外も適用できます。

 

確定申告でのちにトラブルとなる

ケースとしてつまみ申告という

事例があります。

 

例えば、収入が給与と一時と

副業があった時に

 

給与と副業はばれると思い確定申告

に反映させ、一時は反映させない

というような申告をした場合です。

 

確定申告をするという意味は

すべての収入を確定申告書に

反映させなければなりません。

 

収入の一部を反映させて

一部を反映させないという申告は

原則できないので注意が必要です。

 

 

確定申告でしかできない控除が

いくつかあります。

 

①雑損控除

②医療費控除

③寄附金控除

④住宅ローン控除(1年目の適用)

など

が一般的に適用が多いと思います。

 

年末調整でたまに医療費の領収書を

拝見することがありますが

 

医療費控除は年末調整では

適用できません。

確定申告で適用します。

 

ふるさと納税の寄附金控除の

証明書も拝見することがありますが

 

こちらは寄附金控除になるので

同じく確定申告で適用します。

 

住宅ローン控除は1年について

確定申告義務があります。

 

年末調整では2年目以降に

適用可能になります。

 

 

年末調整、確定申告をしないとどうなるのか?

年末調整や確定申告をしないと

どうなるのかご存じでしょうか?

 

どちらの手続きも収入を確定させ

所得税や住民税の計算に影響します。

 

年末調整をしないことは給与収入を

確定しないことになるので

 

年末調整で還付になる場合には

還付を受けられないです。

 

また年末調整未済の状態で

市区町村に源泉徴収票を

送付された場合には

 

もれなく住民税の確定申告を

してくださいという通知が

届くことになります。

 

無視し続けると住民税が決定され

納付書が送られてきます。

 

確定申告を行わない場合で

収入が税務署にばれると

のちに期限後申告の勧奨を

受けることになります。

 

金額ガ大きくなればなるほど

重加算税の措置になるとか

 

税務署のブラックリストに搭載

されることになります。

 

さらに所得税法違反で刑事訴追

され脱税犯として逮捕勾留される

可能性もあります。

 

 


編集後記

年末調整で間違った解釈をしている

方がたまにおられます。

 

確定申告をするから年末調整を

不要にしたいという考えです。

 

先ほど申し上げたように年末調整の

対象になる方であれば年末調整を

しなければなりません。

 

確定申告をするので年末調整の

対象外になることはないです。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。