売上が増えると資金不足になる理由とは?

売上の増加と資金不足




売上が増えると資金不足になる理由とは?

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

売上が増えると資金不足になる理由を

解説した記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

売上が増えると資金不足になる

売上が増えると一般的には

資金不足になるのが事業です。

 

理由は次の通りです。

①ものを売る商売だと仕入先への支払いが売上に比例して増えるから

②売上が増えることで追加で人件費がかかるから

突き詰めると上記の2つになります。

 

ものを売る商売だと

売上に比例して当然仕入が増えて

支払いも増えることになります。

 

増えているうちはよいのですが

問題は売上金の回収時期と

仕入先への支払時期の違いです。

 

通常、売上金の回収よりも先に

仕入先への支払期限がせまり

売上は増えますがお金がない状態で

仕入先への支払が必要になります。

 

人件費が増えることも資金不足になる

原因になります。

 

売上が増えると社内業務も比例して

増えることになります。

 

今までの売上であればすでにいる

従業員の皆さんで対応可能ですが

 

売上が増えるとそうも言ってられず

従業員の皆さんは長時間動労になる

可能性があります。

 

結果、新しい従業員を雇い入れる

ということになります。

 

従業員を雇い入れるときのお金の

問題としては

 

年収だけではなく社会保険料も

同時に必要になります。

 

社会保険料は健康保険、厚生年金

雇用保険だけで率を計算すると

2022年3月10日時点で14.67%が

会社負担分です。

 

年収400万円の人を雇い入れると

400万円×14.67%=約58万円です。

 

四捨五入すると500万円が追加で

必要になる計算です。

 

従業員の給料日は毎月やってきます。

そうすると売上金の回収より前に

お金が必要になる可能性があります。

 

 

資金不足のための追加融資

資金不足への対応としては

追加融資を受けることになります。

 

追加融資のときの金融機関の対応や

考え方は金融機関ごとに異なる

場合があります。

 

例えば、追加融資の金額算定で

直前期の決算の数字のみで考える

場合があります。

 

違う銀行では現在進行形の

毎月の試算表も加味して

追加融資の金額を算定する

ということもあるでしょう。

 

追加融資への考え方を

あらかじめ金融機関に確認をして

 

どの金融機関が当社にとって

有利な取引をしてくれるのかを

判断することになります。

 

 

追加融資については交渉することも

忘れてはいないと思います。

 

例えば、メインバンクを乗り換える

ということも考えておきます。

 

やり方としては当社の序列2位の

金融機関に話を持ち込んで

 

メインバンクから乗り換えるので

追加融資の金額をプラスしてほしい

といったことで交渉するのです。

 

現状、金融機関はコロナ融資が落ち着き

新たな融資先を探している可能性が

大いにあります。

 

当社がある地域によって

金融機関の対応は様々なのですが

 

東京だとメガバンクと取引している

中小企業は多いですから

 

メガバンクから地方銀行、信金へ

メインバンクの交代をしても

基本的には問題ありません。

 

しかしメガバンクに抵抗される

可能性が大いにあります。

 

ですから一度メインバンクには

筋を通して追加融資をお願いする

などの対応は必要になります。

 

資金不足になることを事前に知る方法

中小企業の資金対応は場当たり的な

対応をしていることが多い印象を

私は持っています。

 

売上が上がるとどれだけ資金不足に

なる可能性があるのかを数字で

説明できる社長さんは少ないでしょう。

 

私は事前に資金繰り表は当社で作成し

何パターンか計画しておくと

慌てることがないと考えています。

 

例えば、売上が10%減少した場合

前年と同じ場合、売上が10%増加した場合

で3パターンくらいは作っておくと

事前に資金繰りへの準備もできます。

 

資金繰り表を作っておくことでの

準備とは資金繰りに困らないように

会社にお金を残しておくような

考え方ができるようにすることです。

 

税金対策として無駄な経費を使うとか

飲食代を増やしてしまうとかではなく

将来の当社のためにお金を残す

算段を考えておくことです。

 

そのために資金繰り表を作成して

いくらお金が足らなくなるのかを

数字で知っておくと貯めておく

金額の目標がわかりやすいです。

 

 

 


編集後記

中小企業で資金繰り表が出てこない

原因は社長さんだけの責任ではなく

財務担当者がいないことも原因です。

 

財務担当者が中小企業でいない原因は

中小企業の経理がほとんど法人税など

税金のための会計だからだと考えています。

 

本来の会計は会社の財政状態と

経営成績を数字で表すことが

目的になっています。

 

この目的を理解していただくと

より当社が成長する道筋を

社長さんが考えられると思います。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。