会社を設立してすぐの融資で事業計画書の提出を依頼される理由を税理士・行政書士が解説
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
創業後すぐの融資で事業計画書を
依頼される理由を解説する記事です。
それでは、スタートです!!
事業計画書の提出を依頼される理由
事業計画書の提出を銀行から
依頼される理由は
銀行が返済能力を判断できないからです。
事業計画書がない場合を
考えてみるとわかりやすいです。
あなたが法人を設立して
事業計画書の作成をせずに
いきなり銀行に行って
お金を貸してほしいと頼んだ場合
あなたが銀行の担当者だったら
お金を貸しますか?
一般常識として返済できるか
わからない法人へ融資することは
非常に難しいと思います。
事業計画書は返済原資の説明
資料になります。
以上のことから事業計画書が
必要となるのです。
創業後すぐに事業計画書を作成する場合
そうはいっても創業後すぐに
事業計画って難しい・・・
こういった社長さんが多いのも
実際には多いでしょう。
事業計画書を作成することが
難しいのは目安がないからです。
返済能力をどうやって計画するのか
わからないからです。
まずは返済期間7年で創業融資の
一般的な融資額である3,000万円を
均等返済する数字を考えます。
すると1年間で約430万円を
返済することになります。
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次に返済原資を考えます。
返済するための会社のお金は
法人税を納付した後の
損益計算書の税引後当期純利益
です。
こちらが1年間で430万円以上となる
計画を考えていきます。
中小企業だと法人税の実効税率は
おおむね25%くらいですから
税引後当期純利益は75%分に
なることになります。
そうすると430÷0.75=約570万円
こちらが税引前当期純利益になります。
税引前当期純利益は営業外損益が
なければそのまま営業利益に
準用することができます。
つまり営業利益が530万円になります。
といったように利益から積み上げて
次に販管費、売上総利益(粗利)
原価、売上高と逆算していきます。
一応、これで元本を返済するベースの
事業計画書が出来上がったことに
なるわけですね。
事業計画書は根拠を説明する必要がある
ただ事業計画書が実質的に
返済能力を判断する資料に
なるわけですから数字の根拠を
銀行から求められるのが普通です。
ここで先ほど返済ベースで積み上げた
事業計画書と実際に出てきそうな
計画書で比較を行います。
実際に出てきそうな事業計画は
行う事業について売上高から
作成を行います。
例えば、卸売りであれば
年間の売上高が5,000万円
原価が75%であれば粗利は
1,250万円になります。
そこから販管費が50%くらいで
あれば、625万円が営業利益になります。
といったように事業の見通しを
数字にするのが見込みの事業計画書
ということになります。
実務上で融資を受けたのに
お金が足りないなどの印象を
お持ちの社長さんが多いです。
それは、返済計画ベースの事業計画と
実際の事業計画を比較して
資金繰りを管理していないとか
自転車操業になっていることに
気が付いていないといったことです。
とどのつまり返済と事業の管理をして
数字を認識していないわけです。
数字はお手盛りでは意味がないので
実際にできる数字を見込みの計画とし
返済と事業を管理することで
事業計画の説明をすることが可能です。
編集後記
創業でうまくいかない会社では
事業開始後に計画していない
経費を使ってしまうからです。
例えば、法人税の節税をしたいので
飲食代を使ってしまうとか
融資でお金がたくさん入って来るので
交際費などに使ってしまうなどです。
これでは、お金がいくらっても
足りませんし、そもそも法人税を
納付した後の利益が返済原資なのに
その利益を減らすような事業を
行ってしまっては返済できなくなります。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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