フォワーディング業における利益の向上と目標を税理士が解説!
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
フォワーディング業における利益の向上と目標を
税理士が解説する記事です。
・フォワーディング業における利益向上とは?
・フォワーディング業における利益目標とは?
・労務管理を徹底して行っていくことが大切
についてわかる記事です。
それでは、スタートです!!
フォワーディング業における利益向上とは?
フォワーディング業における利益向上とは
人を雇ったときに初めて向上します。
フォワーディング業の利点は
パソコン、複合機、ネット環境があれば
どこでもできることです。
初期投資が非常に少なく事業を始めることができ
あとは案件を持っているエージェントに営業に行き
そして案件をこなすことになります。
通常は薄利多売となっていきますので
規模を取る必要があります。
規模を取ることで一定の利益率でも
利益の金額を大きくすることが可能です。
こういった事情から人を雇ったときに
利益向上が見込まれることになります。
どのあたりから利益が向上し始めるのか
というと
営業担当者2名以上、案件をさばけるオペレーター1名
ただし営業担当者はオペレーターを兼ねる
といった状態でようやく利益が出始めます。
私が関与しているフォワーディング業だと
概ね上記のような状態に至った後から
利益が出てくるのかが多いです。
フォワーディング業における利益目標とは?
フォワーディング業における利益目標は
一人当たり利益を設定する意味です。
初めの目標としては一人当たり
月間50万円を目標とすると良いです。
月間50万円とする理由は50万円以上でないと
事業継続が難しくなるからです。
フォワーディング業における利益構造は
売上ー原価=粗利
粗利ー販売費及び一般管理費=営業利益
となって一般企業と一緒ですが
基本的に人件費割合が高いのが構造です。
粗利までで一人当たり月50万円を稼がないと
粗利から控除する販売費及び一般管理費を
賄うことは難しいと思います。
数字を入れて考えてみましょう!
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前提:以下、月の金額とします。
・月間利益:50万円×3=150万円
・従業員:社長含めて3人
・役員報酬:30万円、従業員給料:25万円×2=50万円
・事務所家賃:10万円
・会社負担の社会保険料:(30万円+25万円+25万円)×20%=16万円
以上の前提で考えてみます。
販売費及び一般管理費を計算すると
役員報酬と従業員給料、会社負担の社会保険料で
96万円となります。
上記以外に事務所家賃を加えるので
96万円+10万円=106万円です。
粗利150万円ー106万円=44万円
となります。
一応利益は出るのですが
本当は公共料金、事務所の什器備品、印紙の購入
税理士報酬、社労士報酬など他にもかかります。
やってみると分かりますが
かなりカツカツの事業展開になります。
それと従業員給料は基本的には安めで
設定しています。
経験がある営業担当者を雇うとすると
月給30万円以上になると思います。
上記以外に金額には反映できませんが
オペレーターを雇う場合には未経験者になる
可能性が高いと思います。
そうなると社長さんは営業しながら
オペレーター業務を行い、教育を行い
といったことになります。
未経験者への教育コストが損益に反映できませんので
その分営業を行う機会損失が発生するのが普通です。
労務管理を徹底して行っていくことが大切
フォワーディング業における永遠のテーマですが
労務管理を徹底することが大切です。
フォワーディング業の労務管理とは次のことです。
・勤怠管理
・従業員の業務管理
ですね。
特に勤怠管理は現代経営の基本中の基本です。
残業したら残業代を支払う、有給休暇を取らせる
といったことですね。
有給休暇の取得率が悪い傾向であると
感じますので、計画年休は導入しておいた方が
良いのではないかと思います。
あとは従業員の業務管理です。
従業員に色々と社長さんが教育しますが
では実際に色々な案件をさばけるのかというと
そういったことはないのが現実です。
できること、できないことを確認しながら
できない部分を減らす教育も必要です。
あれを教えたから、今後のあの取引もできる
といった認識は現実的ではないわけですね。
できるかどうかを確認しながら業務を
行ってもらいできない部分を教育するのが
良いのではないかと思います。
編集後記
フォワーディング業をかれこれ10年以上
見ていると次のようなことが起こるようです。
まずは1億円の壁、5億円の壁、10億円の壁
といった具合に年商の壁が存在します。
特にご注意いただきたいのは優秀な経営者では
年商10億円に近づくと労務問題が発生する点です。
重要な役職の人が辞めたり、過去の未払い残業代で
訴えられたなどが発生する可能性がありますね。
こうしたことがないように創業から労務管理は
徹底していくことが大切になります。
お金で解決することができれば問題ないですが
人の感情面が表に出るともめることがあります。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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