テレ経理のボトルネックになる業務と対策とは?
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
テレ経理のボトルネックについて考えていきます。
ボトルネックになる業務としては
・従業員から資料が期限までに提出がない
・紙での保存が必要である
・ハンコが必要である
・取引先からの資料が郵送されてくる
といったことがありますね。
これらへの対応方法について考えていきます。
それでは、スタートです!!
テレ経理とは?
CMでやっているテレ経理。
某大手会計ソフトがなくてもできます。
テレ経理とは
テレワークで経理をすることだと思います。
テレ経理を実現するためには
テレワークで会社に出社することなく
経理を行うことになりますね。
では現実可能性はあるのかというと
ちょっと難しいのではないかと考えます。
理由は紙でのやり取りが主流だからです。
経理を行うためには原始資料がないとできません。
原始資料がなく計上することは架空計上となり
後々問題となることが出てきます。
実務を考えるといきなり完全なテレ経理をする
ということではなく少しずつテレ経理に近づける
様にすることが負担、ストレスがかからないと思います。
ボトルネックとなる業務と対策
ボトルネックとなる業務と対策を考えます。
ボトルネックとなる業務
冒頭でも申し上げたようなことがあります。
ただ実際のボトルネックは会社によって異なります。
概ね次の様にまずは分類できます。
・社内業務
・社外業務
になります。
ここでは社内業務を中心にボトルネックを考えます。
業務の流れを図にすると分かりやすいです。
経理のゴールから逆さんしてゴールから
遠ざかる様に図を考えていきます。
経理のゴールは入力するまで考えると
次の様に逆算できます。
- 会計ソフトへ入力
- 経理資料集める
- 経理資料の要請
- 締め日前の資料準備のリマインド
- 月初
となりざっくり業務をまとめて
上記のうちどこで処理遅延が起こるのかを
突き止めることをします。
概ね②でつまずきがあるはずです。
締め日までに資料を要請したにもかかわらず
資料の収集がなかなかうまくいかないようなことが
多いのではないでしょうか?
ご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 経営革新等支援業務
4 税務顧問などの顧問業務
ボトルネックへの対応
対応としてはITを活用することになります。
ITを活用する理由は
会社は人の集まりだからです。
人が人に指図されるということは
指図する人、指図される人それぞれに
ストレスがかかることになります。
テレワークを前提にした社内業務だと
人と人が会って話すということは難しいので
文面での連絡になります。
そうなると文面は相手の受け止めにより
感情に差が出てくるようです。
指図する側の人が丁寧に伝えたとしても
受け手が丁寧に書いてくれたと認識してくれるかは
分かりません。
しかしながら、例えばAIが従業員に
「そろそろ経費精算の締め日が到来しています。
経費精算の準備をしてください」
と指図されればAIが言ってるし仕方がない
と人は受け止めることができる可能性があります。
逆に指図する側の人としては
AIがリマインドをする仕事をやってくれますから
リマインドする時間がかかりません。
従って、リマインドする時間を他のことに
使うことができて能率的な働き方ができます。
上記は例として経費精算を挙げました。
会社は人の集まりですから
人の好き嫌いはあるものです。
こうした感情のストレスを従業員から解放する
メリットが存在します。
全てをITにしなくても良いのです。
できることから少しずつITに頼って
社内でボトルネックになっていることを
解消することが建設的であると思います。
電子帳簿保存と対応
テレ経理をする上ではデータ化することが
効率が良いことになります。
理由は紙資料で入力する手間が省けて
紙での保存が必要ないからです。
規模が大きくなればなれるほど
紙資料による保存に時間とお金がかかることになります。
データ化する場合の保存は決算を前提にすると
税法の適用関係を知っている必要があります。
ですから電子帳簿保存法の要件にあった取り組みを
会社で行うことになります。
ここでは、大まかなことを解説しますので
電子帳簿保存法を導入する場合には必ず
顧問税理士さんと相談の上、検討をするようにしてください。
電子帳簿保存法ではスキャナ保存をすることが
できるようになりました。
上記のように書類によって重要度があります。
この様にスキャナ保存を行う訳なのですが
電子帳簿保存法には入力時期要件とタイムスタンプ要件が
それぞれあります。
経理業務を考えると重要度が「高」「中」に
集中することになります。
従って重要書類ベースでの要件を満たす必要があります。
経理業務で壁になるところが入力期間の制限と
タイムスタンプの付与になると思います。
このことから完全に要件を満たすように
行うためには何回も試行錯誤をすることになります。
ですから顧問税理士さんとの検討が必要になるのです。
結論としてはまずは全部の要件を満たすことを
一度にするのではなく、要件を1つずつ潰してく
という流れが社内的に良いのではないかと思います。
編集後記
改正された電子帳簿保存法を確認してみましたが
かなり高度なことを要求されているなあと思います。
導入できる事業者は少ないことになると思います。
税理士さんが記帳代行を請け負っているような
中小企業では適用関係の逸失が命取りになります。
本当に小さい事業主だと要件を満たして保存することは
業務支援を受けることができないわけですから無理です。
国側は書類の真実性を前提に要件を色々と詰めていますが
紙であれば真実性が担保されるわけではないのに
なぜデータ化して経理するのにここまでの要件を
満たさないといけないのかが理解できないところです。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
youtube始めました!
税理士さいとうゆきおチャンネル
税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓
この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
ご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 経営革新等支援業務
4 税務顧問などの顧問業務