中小企業の原価計算は実績原価計算を行うべし!
今回は中小企業の原価計算実務について
解説していきます。
結論を申し上げると、実績原価計算をする
ということになります。
原価計算の目的は管理ですが、
中小企業としては利益管理を重視した管理が
オーナー社長の意向に沿っています。
それでは、スタートです!!
中小企業に個別原価管理は無理
それでは、初めからかなり刺激的なタイトルです。
私は建設業、IT業に関与してきて、感じた事が
中小企業に個別原価管理は無理ということです。
なぜなら、オーナー社長が実績での数字を
見たいと思っていながら、管理会計を求める
という不思議なことを求めるからです。
この部分で、経理担当者が悩みます。
いろいろ知恵を絞ってアドバイスを求められますが、
結果として、原価差異が発生するため、
手間ばかりかかって経理担当者もやろうとしません。
この点、要するに、中小企業のオーナーとしては、
期間損益よりも利益である儲けを重視する傾向があり
それに対応する原価計算はないものかと
個別原価計算に無理なことを要求するのです。
ですから個別原価計算を中小企業へ導入して
管理会計を行うことは無理なのです。
例えば、大量生産の製品を作る様な会社では
個別原価計算をする事で、利益計算自体が
オーナーの意向に沿います。
何故なら、案件ごとの利益ではなく全体的な
製品製造の利益を確認する事が目的だからです。
実績で原価計算をするメリット
さて、それではどうしたらオーナーの意向に沿った
原価計算をする事ができるでしょうか?
この疑問への答えが、実績での原価計算です。
つまり、案件ごとの原価計算をするのです。
案件が3つあったとしたら、3つそれぞれで
実績を管理していきます。
私がイメージしているのは、工事会計です。
工事ごとに未成工事受入金、未成工事支出金として
それぞれ費目別をまとめていきます。
未成工事受入金は、前受金であり、未成工事支出金は
材料費、人件費、外注費の直接費を入れていきます。
製造経費については、すべての案件でかかってくるので
未成工事支出金全体分の案件ごとの直接費の割合
といった感じで案件按分しておけば、案件ごとの
利益確認する事ができますね。
単発でのご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 DM特別支援業務
4 経営革新等支援業務
5 税務顧問などの顧問業務
6 LINE@相談支援
この様にすれば、実績、原価計算、案件管理の全てを
エクセルで管理をする事ができます。
ただ、注意点としては、消費税の税率変更があった時です。
2019年で申し上げれば、消費税が8%で売上を計上する取引と
消費税が10%で売上を計上する取引の2が存在します。
月次決算においては、完成していない案件は、売上の繰延べを
する都合があります。
この時に、消費税の税率の異なるごとに
分けておかないと、月次の仕掛に関する未成工事受入金が
うまく認識することができません。
原価計算から何を読み取るのか?
さて、原価計算から何を読み取るのかを解説します。
上記の実績を元データとした原価計算を
基本にすると予実管理をする事ができますね。
中小企業では、予実管理をしないところがあります。
なぜかというと、オーナー社長の頭の中にある程度
予算と利益が入っていて、自分の経験から
普通に行けば、実績と合うと思っているからです。
それで、私が関与している経験上ですが、
修練された現場実績と経験があれば実績に合います。
しかし、その経験が乏しい経営者だと合わない事が
普通ですね。
まずは案件ごとに予算を作って、予算と実績を比較し、
組み立てた予算との違いを確認していきます。
案件ごとに異なるところ、特徴的なところがあるはずです。
その上で、改善できる部分が無いかどうかを
現場レベルと確認して行きます。
つまり、予実管理で改善点、修正点を見つけて
現場で改善点していくのです。
編集後記
今日は私用のため、朝から外出していました。
最近ようやく秋らしくなってきたような気がします。
それと、昨日はラグビー日本代表が
決勝リーグに進出できてよかったです。
来週は南アフリカに勝ってベスト4へ
進出してほしいです!
ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍
youtube始めました!
税理士さいとうゆきおチャンネル
税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓
この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
単発でのご依頼はこちら!
1 個別相談スポット業務
2 税務調査立会支援
3 DM特別支援業務
4 経営革新等支援業務
5 税務顧問などの顧問業務
6 LINE@相談支援