【昔は税理士であれば儲かってたけど・・・】時代が違うよ、時代は変わるよいつまでも




昔は税理士であれば儲かっていた

30年以上税理士をやっている、私の先輩の話です。

昔は税理士をやってさえいれば儲かっていた・・・

 

これは、30年以上やっている先輩税理士からは

頻繁に聞くセリフです。

 

先輩たちと飲んでいると昔のことを聞くことも多く、

支部から委嘱される仕事の単価も良かったことを

聞くことが多いです。

 

昔を懐かしむことと同時に、今の税理士業界に対して、

少なからず不満を持っているのでしょう。

 

私は、今の税理士業界しか知りませんので、

いきなり関ヶ原に放り込まれた様な感じで、

独立をしてから過ごしています。

 

さて、昔の話を聞いて、そして、今の状況を見て、

私は両方に違和感を覚えています。

 

昔は、そんなにビジネス的にやらなくても、

要するに楽に儲けることができていたことに、

 

今は、無料相談から始まってしまい、

ただ疲弊するスキームになってしまったことに、

 

それぞれ、それはちょっと・・・

と思うところがあるということです。

 

私はもうちょっとポジティブにビジネスをしたいと

最近は考えることができてきました。

 

今回は、私が違和感を覚えることを解説して、

もっとポジティブに商売ができないかを

考えていきたいと思います。

 

昔の税理士への違和感

昔の税理士への違和感としては、

楽にビジネスができていたということ

だろうと推測します。

 

これが良かったのか悪かったのかというと、

両方の側面があろうかと思います。

 

良い面は普通の人でも肩書だけで楽に仕事ができた

ということだと思います。

 

悪い面は、思い上がりを構築してしまった

ということではないかと思います。

 

楽に肩書だけで商売ができてしまうものですから、

ビジネススキル、マネジメントはしなくても

良かったということだと思います。

 

最近は聞きませんが、退職した元職員から

未払残業代請求をされるといったことが

あったらしいですし、

 

会社の帳簿、申告書を作成していればそれだけで

お客様が来てくれていたので、

 

ただ、人を雇って、人海戦術でどうにかできる

事業だったということですね。

 

どのようなニーズがあるのかという掘り起こしを

することもなく、税理士という肩書に胡坐をかいていても

儲かっていたということなのだと思います。

 

全員がそのようなやり方だったのかはわかりませんが、

少なくとも、税理士の本来の在り方とは、

違うなあと思います。

 

全く、税の専門家としての顔がないなあと思いますし、

経営をしているのかなあと思ってしまいます。

 

確かに、楽に稼げたということは

羨ましいとは思うのですが・・・

 

それでは、独立した意味がないなあと思いますし、

苦労して税理士をとっても事務処理屋さんに格を

落としているように見えます。

 

今、最前線でやっていると思う自分には、

それで独立しても、人海戦術的なことを主要な

商売とすること自体に違和感があります。

 

 

現在の税理士のへの違和感

現在の税理士への違和感もあります。

まず、スタートが無料からとなっていることです。

 

スタートを無料にすること自体は、

見込み客の集客に向くので良いと思います。

 

問題は、無料の後の戦術がないことに

違和感を覚えるということです。

 

無料相談がある事務所の特徴しては、

無料相談⇒料金の説明⇒金額が合えば契約

ということになります。

 

めちゃくちゃ、受け身の姿勢だなあと思います。

 

まあ、これだけでビジネスが成り立っている

という訳ではないことは知っています。

 

税理士業は今、昔関係なく、紹介からの顧客獲得が

多くを占めいているからです。

 

これがあるからこそ、無料相談ベースでの商売が成り立つ

ということなんだろうと思います。

 

 

 

 

 

私が、無料相談ベースのやり方に違和感を持つ

理由としては、

 

私が無料というビジネスをしたくない、

無料で集客しても成約率は低い、

無料で自分を疲弊させてしまう

ということがあるからです。

 

また、税理士会の無料相談に関わっていると

多く人はきちんとした人ばかりですが、

 

何人かに一人は、架空の経費を計上してみたり、

給料を抜いて申告をしてみたりといった

変な人が来る場合もあります。

 

無料相談では、こういった人を引く確率が

非常に高いように思います。

 

後は、税理士の格を結果として落としてしまって、

無料の情報商材屋さん(税務特化)になっている

現状があるのではないかと思います。

 

色々考えましたが、要するに、

無料で集客はできるが、ビジネスにはなり得ない

それを知りながら、なぜ続ける税理士先生が

多いのかが違和感なのです。

 

 

ポジティブに経営をするには?

さて、私は2019年2月22日現在で、2年目の後半に

差しかかってきました。

 

ここまで来て、ようやく、昔と今の違和感を

誰かに言葉として説明できるようになりました。

 

そして、私の今持っている結論としては、

どうやってビジネスとして成り立たせるのか

これを考えることができる状態になっています。

 

ですから、ポジティブに事業をすることができている

ということが言えるのだと思います。

 

とどのつまり、税理士としてのサービスをどうやって

売っていくのかを考えて、市場に出し、仮説検証し、

ビジネスまでに持っていくということです。

 

税理士は残念ながら、ビジネスという関ヶ原で戦えるような

戦力を有していません。

 

ですから、そこからスタートしないといけない

ということなのです。

 

独立を考えている税理士先生は、ビジネス書籍、

ネットで情報を仕入れていると思います。

 

ですが、実際に自分でビジネスをやることは

大きく異なることを独立後に知ることになります。

 

自分がやっていることは周りの皆さんがやっていると

思って、間違いないです。

 

色々ネガティブなことを経験して、

顧問先が増えていかないと見えて来ないのです。

 

ですから、それまではひたすらもがき続けないと

いけないということです。

 

従って、もがき続ける体力があるのか、

それまでにビジネスとして成り立たせることが

できるのかどうなのかということです。

 

今の私がビジネスの真理として言えることは、

継続は力なりということです。

 

どんなに簡単に人にまねされるビジネスでも、

1年以上継続していけば、お客様はあなたにつきます。

 

考えてみてください。

 

税理士になるまでに、税理士事務所、会計事務所で

働いていて、飲食店の顧問先があったと思います。

 

1年くらい経過すると、常連さんがちらほら

出てきたといった社長の言葉を聞きませんか?

 

税理士も同様なのです。

 

これが、独立直後だと忘れてしまっている

税理士先生が多いのではないかと思います。

 

私も今やっと、成約には至らないことが多いですが、

確定申告期間で問い合わせが出てきました。

 

異色なことをやらなくても、会計ソフトベンダーの

税理士の検索ページで上位でなくても、

一応は問い合わせは来る状況です。

 

同じ税理士であれば分かると思いますが、

税理士によってサービスが大きく異なる

ということはありません。

 

ここから、もう一つ申しあげたい税理士業の真理として、

簡単にまねされるものでもやっておくことです。

 

多くのビジネス書では、まねされることをやっても良いが、

そのあと独自のサービスに、商品にしないといけない

ということが解説されていると思います。

 

ここで思い出してほしいのは、

税理士は全国で約77,000人です。

 

東京の会員数は約22,000人で、開業税理士は約15,000人

ということは、同じビジネスすることができるのは、

自分以外に15,000人しかいないという事実です。

(東京税理士会所属であれば)

 

加えて、同業者の動向、やり方を研究している人は

一体どれくらいいるのか?

それほど多くの税理士先生はやっていないと思いますよ。

 

というのは、周りがどうやって儲けているのか

知らない税理士先生が多いからです。

 

支部に顔を出していると、多くはお年寄りになっていて、

これからまたビジネスをやっていこうと

気合が入った人はいません。

(そういった気合を出していないだけかもしれませんが)

 

ですから、継続とまねされても良いスキーム

この2つが税理士業のビジネスを成り立たせる

ヒントとなると、現在の私は思っています。

 

奇抜なことをしない

税理士業にとって重要なことは、奇抜なこと、

経験があるから仕事の依頼が増えるわけではないです。

 

例えば、M&Aやデューデリジェンスは単価も良いと

聞くことがあります。

 

実際に、勤務時代にそのようなことに片足を

突っ込んだことがあり、仕事としてはできると思います。

 

しかし、どうやってその案件を引っ張ってくるのか、

そういったノウハウがない以上、やっても仕方ない

と思ったものです。

 

独立した後のビジネスを成功に導くやり方は

より確率的に高い方を取っていくことです。

 

つまり、今まで自分がやってきたことを

独立後も行うことが確立が高いわけです。

 

勤務時代を考えてみてください。

 

顧問先から紹介を受けて、料金を所長へ相談して、

相手に見積もりを送り、契約となったと思います。

 

その時に、その所長に何を言われたのか、

どのように自分の料金体系を柔軟なものにしたのか

契約までの段取りはどうだったのかなど、

 

独立後の自分に役立つことが何かしらあると

思うのです。

 

税理士業は人と人とのつながりと縁だけで

契約されることも多いです。

 

食えない士業は、やり方が悪いと一口言えば

そうなのだと思いますが、

 

ビジネス経験、経営といったことを知らずに

独立してしまうことが多いわけです。

 

専門家の知識だけでは食えませんが、

奇抜なことをやらなくてもチャンスはあります。

 

ぜひ、普通のことを継続してみて、

やって見てください。

 

まずは、周りがやっていることから始めないと

自分らしさは出てきません。

 

継続することで自分らしいやり方、

個性が出てくるのではないかと思います。

 

 


編集後記

今日は、12月決算の法人の決算作業、

夕方から顧問先1件訪問して、からの、

個人の関与先の人との会食を兼ねた打合せです。

 

個人の関与先に懸念事項があるので、

それを伝えて、取引内容をもうちょっとスマートな

やり方にしてもらうように提案したいと思います。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。