【税理士業の繁忙期をコントロール】関与をマネジメントすることを考える




税理士業の繁忙期をコントロール

私は通算10年くらい税理士業界にいて、

半分以上で勤務をしてきました。

 

ここで、感じることは、なぜ繁忙期があるのか?

この部分が不思議だと思っています。

 

結論を申しが得れば、主催する税理士が

コントロールしていない、マネジメントできてない

このような原因があるのではないかと思います。

 

つまり、税理士自身が繁忙期を作ってしまっている

という事実を見て見ぬふりをしているのだと思います。

 

私は、勤務時代、独立してからも繁忙期は嫌いです。

 

せかされてる感もありますし、

特に給料が増えるわけでもないです。

 

繁忙期にも事務所ごとの特色があると思います。

例えば、12月決算がやたら多い事務所、

 

確定申告期間に確定申告がやたら増える事務所など

様々な要因で繁忙期が来ることになります。

 

それでは、一体どうすれば良いのかというと、

関与を減らす、人を増やすの2点しか選択肢がない

ということが現状ではないでしょうか?

 

この2つのマネジメントをすることができない、

しようとしない場合には、繁忙期が訪れます。

 

繁忙期に対する周りの風潮が過去と同じと

思っていると職員さんの大量退職につながる

時代へとなってきていると思います。

 

税理士には、本格的なマネジメント能力が

求められる時代へ突入したと思うのです。

 

繁忙期を作る税理士は嫌われる?

繁忙期を作る税理士は嫌われるでしょうか?

私は人によると思いますね。

 

繁忙期を作った原因が税理士自身ですから、

その税理士が不機嫌になっている場合には、

職員さんから嫌われるか、良い思いはされていない

ということが通常だと思います。

 

少し前に、当ブログでも申し上げましたが、

事務所を主宰する税理士には2つの側面があります。

 

税理士先生と経営者(雇い主)という2つの側面です。

 

先生や所長と職員さんから呼ばれて、

周りには叱ってくれる人はなし。

 

一つ間違うと、独裁者です!

 

ですから、特に従業員と接する場合には、

細心の注意を払う必要があると思います。

 

それなのに、繁忙期だからと言って、

不機嫌な雰囲気を醸し出すようなことをすれば、

周りからどのように思われるかは考えるまでもないです。

 

人間だからしょうがないと思ってくれるのは、

周りの税理士先生だけ・・・

 

ですから、繁忙期をコントロールすることが必要で、

忙しい場合には、関与をマネジメントすることが

必要になってきていると思います。

 

 

関与をマネジメントする

関与をマネジメントするとは、一体どのようなことか?

端的に申し上げると、関与先を減らす、増やさない、

現実にあった関与にすることです。

 

ここで、お聞きしたいことは、

あなたの事務所のちょうどよい関与数は

どのくらいなのかということです。

 

ここが分からないと、マネジメントできません。

 

因みに私は、今の関与の質を継続する前提だと、

法人は20社が限界だと思っています。

 

そんなに少ないの?と思われると思います。

 

私の場合には、申告月には2回訪問することにしていて、

こうすることで、期ズレの売上が無いかどうかも

確認することができます。

 

まあ、月次決算と申告の確認がそれぞれできる

というメリットもあるわけです。

 

また、税金の説明を行う時にも、訪問理由を分けると

社長自身がそのような姿勢で聞いてくれます。

 

 

 

 

規模が大きい、小さいに関係なく、上記のような

ことを続けているものですから、

 

当然、申告月が集中することになると、

20社では40回訪問することになりますね。

かなりの重労働だと私は思っています。

 

私は個人的に、このように数字に向き合って、

マネジメントをすることにしています。

 

ここに個人の確定申告が加わることになり、

どこまでできるのかという逆算をすることになります。

個人に関しても20くらいが関の山だと私は思ってます。

 

訪問、連絡、説明をやりながら、法人の申告書作成、

といった業務を考えると日数が足りなくなります。

 

3月に入ってからだと、15日しかないことになり、

その間も法人の関与は続きます。

 

私の関与状況は、個人事業主でも1月下旬から2月上旬で

帳簿を締められたり、資料が集まってしまうので、

2月に仕事が立て込むことが多いです。

 

自分の体調管理のためのスポーツクラブ通いを

考えると、その時間も考慮に入れて、

2月は5日くらいが個人にさける時間だと思います。

 

根拠は、2018年に国税局の電話相談に従事した際、

2月に7日間従事したところ、コントロールできなかった

という苦い思い出があるからです。

 

長々と、私のことを書いてきましたが、

過去の自分の状況を考えて、どれくらいできるのか

余裕を持てるようにするにはどうするのか?

 

こういったことを考えていくと、

関与をマネジメントすることができると思います。

 

人をマネジメントする

人のマネジメントも重要だと思いますね。

繁忙期を作ってしまう原因に人手不足があります。

 

これは、スポットでの人手不足という意味で、

経常的な人手不足のことを言っているわけではないです。

 

勤務時代、独立後も、自分があと一人いてくれれば・・・

と思ったことは何度もありますね。

 

つまり、税理士業とはそれくらい担当者に依存する

体制を取ってしまっているということですね。

 

他人に任せると、ミスが発生するポイントが

わかっているものですから、自分でやった方が早く、

 

他の担当者へ任せることができるのは、

給料+アルファの簡単な申告のみになると思います。

 

ですから、いろいろなことに対応できる多能工のような

職員さんを育成することになろうかと思います。

 

この育成がうまくいかないのが税理士事務所、

会計事務所だと思います。

 

要するに、労務管理などを含めた人のマネジメントが

下手ということなのです。

 

この事実に気が付いていない税理士先生は多いと思います。

ここからが出発です。

 

これを踏まえて、人のマネジメントをやっていく

ということになろうかと思います。

 

以下、人のマネジメントのうち、業務のマネジメントを

例に挙げるとすれば、

 

法人が得意な職員さんであれば、

法人の確定申告書の作成を任せてしまう。

 

所得税が得意な担当者を育成して、対応できることを

増やしてもらうことも必要だと思います。

 

つまり、分業ができるマネジメントが必要で、

特化型の人をそれぞれ配置できれば問題ないわけです。

 

担当者を作って、その人だけに任せるから、

繁忙期になって退職されると困るといったことになり、

それが毎年繰り返されるわけです。

 

労務管理などを含めた総合的なマネジメントも

税理士先生には必要です。

 

毎年、同じことを繰り返している場合には、

その原因は自分にあると考えて間違いありません。

人が定着しないという事務所も同様です。

 

最初の方でも申し上げましたが、

税理士+経営者という特殊な状態が主催する税理士です。

 

職員さんが皆、心を開いて改善点、悪いところを

言ってくれるような人間関係になるには、

かなりの労力を使います。

 

通常は、そこまで行かずに、何も指摘されることなく、

退職されることが多いと思います。

 

このように、人のマネジメントと言っても、

業務と労務管理+アルファといったマネジメントが

必須になってきていると感じています。

 

繁忙期は回避するもの

独立して2回目の今回は、うまく繁忙期を回避して

やってきていると感じています。

これも、2018年の経験が活きた結果だと思っています。

 

なぜ、忙しかったのか、なぜ、自分が追い込まれたのか

なぜ、しんどかったのか、なぜ、楽に仕事ができなかったのか、

なぜ、独立したのに楽しくなかったのか

 

上記のようなことを自問自答していました。

原因は自分にあり、それを回避するにはどうしたら・・・

ということを考えたわけです。

 

今後、私が人を雇ったとしても、繁忙期にしないようにと

思っています。

 

なぜか?

自分が嫌なのに、他人にさせるの?

という簡単な良識があるからです。

 

自分が嫌なのだから、他人も嫌だと思うのです。

 

繁忙期がある事務所は、みんな嫌な思いをして

働いていると思います。

 

仕事で嫌になりながら、なぜ、ずっとそのままなのか?

私には不思議でなりません。

 

そういったところで働いている人は決まって、

この時期を乗り切れば・・・と言い聞かせて、

他人にもそういって働いています。

 

何を乗り切るのかは分かりませんが、

仕事を乗り切るということであれば、

それはちょっと違うかなあと思います。

 

税理士業の本質は、仕事をして相手に喜んでもらったり、

感謝されたりといったことです。

 

要するに、ポジティブな結果となるということが

仕事の醍醐味だと思っています。

 

乗り切るということであれば、そこには人ではなく、

機械的な印象が感じられ、仕事をこなすような印象です。

 

もっとポジティブに仕事ができる現場を作ってほしいと

思いますね。

 

 

 


編集後記

今日は、明日訪問する会社のデータを見たり、

資料を作成したりといった引きこもり状態です。

 

杉花粉が飛んでいるようで、ちょっと外には出たくないなあと

思っていますが・・・

外出は気分転換になるんですよね・・・

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。