税理士の同業者との付き合い方
税理士と税理士同士の付き合い方には、
ちょっとした工夫が必要です。
税理士は若い人、登録したての人には特に
優しい傾向があると思います。
これはなぜでしょうか?
裏があるからです。
まず、任意団体への参加、支部活動への参加など
全く対価性のない活動へ引き込もうとしているからです。
税理士の世界では、いくつか任意団体がありますので、
その団体を維持するために新入会員が必要です。
また、支部では支部に加入している会員のうち、
支部活動をしている人は概ね10%~20%だけです。
ですから、30代や新入会員が入ると争奪戦になる場合があり、
何もわからない人は酔った勢いで加入してしまったり、
活動をやるといってしまうこともあります。
優しいには裏があるのでは?
一応疑っておいた方が良いのです。
同業者との付き合い方は?
飲み会への参加が第一歩となる
さて、それでは同業者との付き合い方は
どうすればいいのでしょうか?
まず、税理士業界ほど、同業者と飲み会を行う
士業はないと私は聞いています。
ですから、程よい距離感で接することが良いと思います。
まだ、昔の名残で年上の税理士が年下の税理士に
おごってあげていることはよくあります。
このおごられることは初めはちょっと抵抗がありますが、
何回も続くとマヒしてきます。
それでいつの間にかおごられることが当たり前に
なっている状態へ変貌していって、
いつの間にか任意団体に加入しているという
感じとなってしまいます。
ですから、程よい距離感とは、頻繁に飲み会へは
参加しないということが良いと思います。
任意団体へ一度加入してしまうと、
なかなか抜け出せなくなります。
任意団体の解説
一応、任意団体についてちょっと解説だけします。
次のような団体です。
・東京青年税理士連盟(青税)
・時代を拓く税理士の会
・専税協議会
・日本税理士政治連盟
・税経新人会
東京では以上のような任意団体がありまして、
特に新入会員向けの団体は青税でしょう。
税理士の合格者祝賀会を企画して、懇親会を行い、
新入会員の勧誘をやっていますね。
時代を拓く税理士の会は東京税理士会の選挙を取り仕切る
団体で、母体は専税協議会から離れた人が運営しています。
専税協議会も同様に選挙団体ですが、
この団体は東京では青税出身者を母体としています。
日本税理士政治連盟は税理士が代議士へロビー活動を
行うための団体となっています。
税経新人会は青税のような団体で、主に税理士向けの研修を
企画運営している任意団体です。
任意団体の中で最も左派的な団体だと思います。
どういった場面で知り合う?
それで、どういった場面で知り合うのかというと、
東京だと主に、任意団体の研修後の飲み会にて
知り合うということが多いです。
私が2017年の登録初年度にたどったルートは、
次のようになります。
・青税の合格者祝賀会で支部のお歴々と合う
・登録後に青税の研修後で飲み会へ参加
・支部の野球部に入部
・専税協議会の広報委員長となる
というようなルートですね。
ですから、青税の合格者祝賀会に出席している人は、
青税経由でいろいろな活動をやっている人がいると思います。
特に独立している若い会員(20代から30代)については、
かわいがってもらえる環境にはあると思います。
ただ、現在は若い会員は勤務を続けている状況がありますので、
勤務の場合にはあまり活動へ巻き込まれない傾向がありますね。
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上記で感じたと思いますが、会員の囲い込みは洗練されています。
というのもずっと税理士業界は上記のようにやってきたわけで、
少しずつ侵食していって(笑)目的を果たせるように
やっていくようになっています。
ですから、冒頭でも申し上げた通りに、頻繁に飲み会へ
行っていると活動をやらないといけないような状況に
なってしまう場合があるのです。
また、新入会員で、かつ、独立した状態だと
勤務時代に抑圧されていた状態から解放されますので、
かなりアグレッシブな行動をとりがちです。
私の場合だと、毎回研修参加後に飲み会へ参加して、
終電間際で帰るといったことになっていて、
かなり散財はしましたし、時間も使ってしまったなあと
今、振り返ると思ってしまいます。
時間とお金をかけた意味はちょっとないなあ、
高い勉強代だったなあと思いますね。
悪い奴は近くにいる!
さて、話は変わって悪い奴は近くにいる!
という話をしたいと思います。
ここまで申し上げた通り、税理士の場合には任意団体へ
加入させるために飲み会で囲い込みを行います。
それで、本人がやりたくなって任意団体へ加入して、
活動する分には良いことだと思います。
任意団体は税理士業界の縮図なので、
どのようや会務があるのかを見ることができますし。
ただ、忘れてはいけないのが悪い奴は近くにいる!
これにつきます。
私の話を少し聞いてください。
私は自分が加入していた活動をすべてやめました。
特にこのセクションとつながるのは、
専税協議会ですね。
ここに悪い奴が何人か潜んでいましたので、
やめることにしました。
どのような悪いやつなのかというと、
役員会で決めなければならないことを決議せず、
裏で立ち回ってから決議をするような手法です。
立ち回る先は自分が懇意としてる役員のみで、
それ以外へは全く根回しなしです。
また、広報委員長として選挙関連で動いていた時に、
ある紙面のことについてその役員へ相談してすすめましたが、
他の役員からクレームがつくと、収束しようとして、
広報委員長である私を差し置いて、他の役員が出てきて、
広報部が暴走したというありもしないストーリーを
でっちあげる始末。
これで、ああ、こういった団体だったんだなあと
思いました。
こういったことは一般の会社の中でもあると思います。
それと同じようなことが税理士業界でも行われている
ということにすぎません。
私が相談した役員が悪い奴で、また、事態を収拾しようした
役員も前々からアレ?大丈夫かなあと思っていた人でした。
私の悪い奴の定義は、裏で立ち回って自分の都合の良い
方向へもっていこうとする輩です。
それが私の周りに最低2人いた!ということです。
人によって悪い奴の定義は異なりますので、
悪い奴は意外に近くにいるのだということを
知っておくと良いと思います。
任意団体ってそもそもどうなのよ
私の結論から申し上げると、存在意義はもう終わったと
思っています。
例えば青税です。一時期は東京で勢いがありましたが、
今はもう当初の目的は終えたと思います。
納税者の権利といってもそういったことは実現しませんし、
世の中が求めているものとはちょっと違いますね。
納税者権利憲章を定めたって、減税になるわけではありません。
申告納税方式の推進といっても多くの国民は年末調整で
ことが終わっています。
そして、青税に対する業界の風向きもちょっと厳しいですね。
私の周りではなんでそういった活動やっているのだ!
という批判的な声もあります。
なぜなら、任意団体の活動をやるなら、支部の活動を
積極的にやってよ!という考えもあるからです。
私は本人が決めれば良いことだと思いますが、
何年もやっていると任意団体の存在が理解できなくなる
ということなのでしょう。
専税協議会や拓く会も同様です。
今回の東京税理士会の副会長の選挙では
専税協議会が推薦した候補が順位2位で当選はしまたが・・・
投票した数は、投票総数で7,854票でした。
東京税理士会の会員数は2018年11月末時点で、
22,863人ということになっています。
投票割合で申し上げると34.35%となっていますね。
到底信任されたとは言えない割合です。
相当程度の会員から見向きもされない選挙だった
という結果だけが分かるわけです。
税理士政治連盟は、税理士がロビー活動を行う団体ですが、
こちらも勢いはなくなっています。
東京税理士政治連盟は、この度東京税理士会の会員をすべて
政治連盟の会員とするようにしました。
特に会費を強制させるわけではありませんが、
選挙に勝ちたい代議士へのアピールとして、
上記のようにしたようです。
昭和50年代に税理士政治連盟は特別会費を税理士から徴収して
政治献金として利用していた時期がありますが、
判決が出て、強制加入団体ではなくなっています。
東京税理士会や東京税理士政治連盟は、両輪だとの考えを
持ってはいるのでが、多くの税理士の会員にとっては、
どうでもよいことになっていますね。
唯一ブレがないのが税経新人会だと思いますね。
税制・税務行政の民主化を求めて活動をしていますが、
こちらも会員数は減ってきているようで、
厳しい状況には変わりはないようですね。
また共産党とのつながりもあるようなので、
ちょっと嫌気される傾向もあります。
結論としては、やっても良い活動をすればよく、
やりたくなければ無理にやる必要性はありません。
基本的に無対価ですので、メリットは全くないです。
しかし、今後はそういったことも言っていられなくなるでは?と
私は思っています。
特に支部の活動をやっていて思うことは、
支部の活動をやっていない人の方が経済的に成功している
という事情があるからです。
強制加入の支部や東京税理士会と任意団体を同列に考える
というわけにはいかないと思います。
要するに、フリーライダーが得をするというのは、
経済的には当たり前のことなのですが、
それだとボランティアで支部活動をしている税理士だけに
しわ寄せが行ってしまいます。
今後の課題は、支部活動へのインセンティブや活動を強制させる
といった施策へと移っていくのではないかと思いますね。
編集後記
今日は、ちょっと仕事をしないといけませんね。
とはいっても帳簿チェックと月次資料の確認だけですが。
年末に近づいたのでいつまで仕事をやるのですか?
という質問を受けることが多いです。
毎日少しずつ仕事をやる方針へ改めていますので、
365日ある程度仕事はしている状態の方が
良いと感じていますね。と回答しています。
休むことは大切ですが、休み過ぎると感覚がちょっと
おかしくなるので、ちょっとずつやる方があっているようです。
では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
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