【士業の事業計画と事業予算】事業計画・事業予算で翌期を考える!




士業の事業計画と事業予算

士業の事業計画と事業予算を策定することは

非常に重要だと思っています。

 

理由は士業の場合には独立していても

個人と事業とを明確に分けられないからです。

 

どこまでが個人でどこまでが事業なのかが

明確に分けることができないということは、

 

ごっちゃになっていることになるので、

お金の流れが明確になりません。

 

ですから、事業でいくらお金を稼いだとしても

個人でお金を使ってしまえば、何に使ったのかが

よくわからなくなってしまします。

 

私は上記のような状況を脱却するのではなく、

個人と事業が分けられないのであれば、

一緒にして計画と予算を作る方が早道だと

思っているのです!

 

士業の事業の難しさ

それでは士業の事業の難しさを考えてみたいと思います。

初めにお金の流れです。

 

個人の場合には個人事業でお金を稼いで、

それを事業と個人の両方に使っていきます。

 

ですから、お金の流れがブラックボックス化しやすいのが

個人で使った場合となります。

 

ここを管理できないことが事業を難しくさせていると

私は思っています。

 

つまり、個人で使った部分は経費にならないことから

計画や予算を組んでもしょうがないことにつながって、

 

計画倒れ、予算倒れとなってしまって、

最後には○○くらいの年商が目標という根拠のないものに

なってしまうことになるわけです。

 

士業は個人事業主ですので、稼ぐことができないと

生活することができなくなってしまいます。

 

それにもかかわらず、事業計画や事業予算を考えることなく

事業をやってしまうことは、自分の事業がラッキーだけで

成り立つようなことになってしまいます。

 

これは非常に危険な判断で、事業はラッキーな側面もありますが、

どうやったら、その年商を達成することができるのか?

いくらあれば生活ができるのか?

 

こういったことを数字で確認して初めて、

自分の行動についてどういった方法が考えられるのかを

考えて、判断し、仕事を受けるかどうかを決められるのです。

 

事業計画・事業予算を策定

それでは、事業計画・事業予算を策定するには、

一体どのようにやればいいのでしょうか?

 

私は、以下のようにやっています。

 

士業によって売上の内容は異なると思います。

税理士は、以下の売上が内容としてあります。

 

・税務顧問報酬
・記帳代行報酬
・決算報酬
・税務調査報酬

 

大まかではありますが、このように分けて、

かつ、顧問先ごとに分けるようにexcelで設定しています。

 

また、主要な費用については、事業按分するものと

しないものとに分けて実際に係る経費の見積と

事業所得の計算上の金額を決めておきます。

 

私の場合には、使ったからには必ず事業に結びつくように

設定していますので、上記の画像のようにexcelを設定して

管理することにしています。

 

 

 

 

それ以外に、完全に個人負担となってしまう支出、

例えば、社会保険料は、別枠で予算を入れています。

 

また、費用とはならないが、お金だけは支出するもの

例えば、住民税は金額を設定しておきます。

 

個人では年4回の均等払いとなると思いますので、

年間分の住民税を年4回で割って記入しておくと良いです。

 

売上については、今年の月商を顧問先ごとに積上げて

記録しておくことをお勧めします。

 

また、費用は概算で記入していきますが、

これは、今年の実績をもとにしておくと翌年の支出の

大体の経費が分かることになります。

 

個人で支出するものに関しても同様に月ごとに

概算で記録していって構いません。

 

これができると次のことが分かってきます。

・事業の年商
・年間の費用
・年間の事業と個人を含めた収支額

 

基本的には今年の実績をもとに作成するので、

今年と同じような数字となってきます。

 

ここから重要なのですが、今年と同じで良いのか?

ということを考えることになります。

 

というのは、予算表も兼ねていますので、

例えば、売上をもっとアップしたいのであれば、

 

顧問先を何社くらい増やせばいいのかなどを

考えることができるようになります。

 

費用についても一緒で、費用が多くないかどうかを

考えることになります。

 

こういった考える気かを与えてくれるのが

事業計画・事業予算を策定する良いところなのです。

 

予算の通りに実行してみる

さて、上記のように予算を決めることができたら、

実行予算の通りに実行してみることになります。

 

必ず、実行予算を上回るようにする努力をすべきです。

 

例えば、年商を増やすということであれば、

・どうやって増やすのか

・月額顧問料はいくらが良いのか

・既存顧客への値上げは要求できないか

・顧客ではなく他の売上の柱を育てるのか?

 

こういったことを考えていくわけです。

そのために何を、いつまでに、どうやって、

想定する顧客は?などを決めていきます。

 

費用についても同様にやっていきます。

 

・使いすぎだと思う費用はないのか

・臨時的な設備投資を行うことはないのか

・削減できる費用はないのか

・生活に変化はないのか

 

といったことを考えながら、予算金額をさらに翌年仕様へ

ブラシュアップしていくことになります。

 

また、事業計画・事業予算は翌年になっても変更して

かまいません。

 

実際に動いてみると違ったということはざらにあります。

 

前提は計画・予算の通りに動きますが、

現実の動きに合わせて見直しをすることも重要です。

 

実際に私も新たな顧問先と契約した場合には、

事業計画を修正することで、その年の数字を修正して

年額を現実の数字に近くなるようにしていきます。

 

 

感だけに頼らない事業をする機会に!

最後に伝えたいことは、事業は感だけを頼りにするのではなく、

そこから脱却する機会にしてほしいということです。

 

計画・予算はなかなか現実と一緒になることは難しいのです。

しかし月額どれくらい使えるのかの指針にはなります。

 

それに沿ってやって事業をやっていって、記帳もしていけば

感覚と数字の良い訓練になると思います。

 

要するに、数字と感の乖離をなるべく少なくすることが

重要であるということなのです。

 

私が税理士として関与していると、多くの社長は、

感覚と経理の数字が一致していない場合が多いです。

 

特に個人事業だと記帳がおろそかになっているばかりか、

予算、計画なんてどんぶり勘定ではないでしょうか?

 

それだといつまでたっても数字と感覚が一致することは

ありえません。

 

というか絶対無理・・・

 

事業とはどれだけ儲けられるかという楽しさもあるのが

醍醐味だと思っています。

 

ただ単に年商を上げるだけでなく、自身で考えて、

工夫して利益がでる面白さ、楽しさを体験してほしいと

私は考えています!

 

 


編集後記

今日は朝から午後までほぼ終日、顧問先へ訪問して

相談業務を中心に仕事をしてしました。

 

ようやく今日は映画ドラゴンボールを見る時間が取れて

これから見てきたいと思います!

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。