【freeeのシステムトラブルから見るリスク評価】税理士業務のリスクは至るところにある!




freeeのシステム障害がありましたが、

なぜ起こったのか、今後起こるのかなど

公式には一切発表がありません。

 

これでは、利用者がリスク評価をすることが

できなくなります。

 

今回はfreeeのシステム障害からリスク評価

という面で税理士事務所はどう向き合いうのか

をまとめてみました!

freeeのシステム障害からみたリスク

freeeのシステム障害について

2018年10月31日の午後12時30分から

システムメンテナンスでfreeeサービスが

一切使えなくなりました。

 

このシステムメンテナンスは

同日の午後15時46分04秒に復旧しました。

 

私自身の影響は全くありませんでした。

というのはfreeeを使っている顧問先は

1件のみで、個人事業主だからです。

 

さて、ここで問題となるのが

これが起こったのが月末だったことです。

 

特にfreeeに特化した税理士がいる場合は

困ったことだと思います。

 

また、8月決算がある税理士も同様で、

申告書作成していない場合には

青ざめたことだと思います。

 

リスクを2つに分けてみると

今回のfreeeのシステム障害では、

物事の本質を2つに分解できます。

 

1つは、freee側のシステム障害について、

もう一つは月末まで仕事を引っ張った

税理士のミスについてです。

 

freeeにおいては、月末にシステム障害を

起こすことは信用失墜になりますし、

 

何より、月末に起こしてはいけない

トラブルであったと思います。

 

もし、これで申告ができない場合で、

期限後申告になった場合の補償が

問題となってしまいます。

 

対して、いないとは思いますが、

もし月末まで申告書すらできていない

税理士も問題です。

 

業務フローとして最悪の状態ですし、

月末まで申告していないことは

早急に見直す必要があります。

 

今回スポットを浴びるのはクラウド会計で

システム障害が起こり、しかも月末で

処理が遅々として進まなかったという

事実だと思います。

 

クラウドのみはあり得ません

しかし、私から言わせてもらえれば、

クラウド会計しか使わないこと自体が

ナンセンスだと思います。

 

クラウドだけにしてしまうのでは

今回のような事態に対応できません。

 

リスク回避をしようにもできないからで、

選択の余地なく時間だけが過ぎてしまいます。

 

加えて、労働時間の無駄にもなります。

時間はすぎていきますが、何もできない時間です。

 

時間の逸失はだれも補償できません。

私が今回で一番のロスと考えているのが

この時間のロスです。

 

リスク回避術を持っておこう

リスク回避策を持っていますか?

私の知り合いは、決算ごとにfreeeのデータを

ソフト版の弥生会計へ移していました。

 

本人談として、クラウドは信用してない

ということです。

 

今思うと、まさしく合っていたと

いうべきなのでしょう。

 

このようなリスク回避策を持っている

又はやっている税理士が少数派なのでは?

と私は思っています。

 

リスクはやってくるもので、それを最小限に

することが事前のやり方次第でできるのです。

 

 

インストール型ソフトの優位性も明らかとなった

また、今回のシステム障害で証明された

こととして、インストール型ソフトの

安定性だと思います。

 

私が使っている弥生会計ももちろん

サーバーメンテナンスがあり、

クラウド関係を利用できないこともあります。

 

ですが、インストール型で、スタンドアロンで

動くソフトですから処理自体は問題なくできます。

 

弥生会計以外にもミロク、JDL、OBCなど

様々なインストール型ソフトは動いたと思います。

 

ですから、このようなソフトを使っているだけで

リスク回避術になったことになります。

 

今、クラウド会計しか導入していない税理士が

いるとするなら、クラウド会計の問題点を

ようやく知ることになったと思います。

 

つまり、今後はインストール型ソフトも

一緒に稼働しておく必要が出たということです。

 

 

想定外は起こることを想定しておく

さて、freeeを批判するのは簡単なので、

別の側面から今回のことを検証したいと

思います。

 

想定外は起こるものと思っておく

つまり、想定外は起こるものと思っておく

ということです。

 

昨日、twitterでもつぶやきましたが、

例えば、いきなり使っていたPCが

稼働しなくなった場合にはどうしますか?

 

まず、仕事ができなくなりますね。

今の税理士でパソコンを使わない業務の方が

少ないぐらいです。

 

メールはスマホがあるのでできるでしょうか?

やれてメールくらいでしょう。

 

パソコンが壊れてしまったときの

対処法は持っていますか?

 

多くの税理士事務所、会計事務所は

耐用年数を設定して稼働させて、

 

買替の時期にならないと買替は

していないと思います。

 

職員が何人かいる事務所であれば、

パソコン1台くらい壊れても問題ないかも

しれませんね。

 

それであれば、

サーバーが壊れたらどうしますか?

 

未だに自前のサーバーを使っている

事務所は多いのではないかと思います。

 

このように想定外のことは起きるのです、

そのすべてに対処しようとすると

コスト面の負担が重くなっていきます。

 

リスク評価と許容を考える

ですから、何が言いたいのかというと

リスク負担はある程度許容するスタンスが

必要なのではないか?ということです。

 

従って、どこまでリスク負担を許容できるのか?

ということろがポイントです。

 

先日、会計事務所博覧会へ行ったときに、

マイクロソフトの働き方改革というセミナーが

実施されていました。

 

内容を聞いていると、情報が洩れることよりも

情報を扱う人間をコントロールできないほうが

危険と判断しているということです。

 

マイクロソフトでは現在、完全ペーパーレス化して

会社のパソコンで社員全員の勤怠管理から、

どの情報にアクセスしたかまで管理しているそうです。

 

細かくは申し上げませんが、この仕組みの中で

リスク評価も行ったそうです。

 

その結果として、情報を扱う人間のコントロールが

一番の優先で、情報が洩れることはそれに劣後する

という結論を導き出しました。

 

大企業ですら、リスクの許容を行っているので、

当然、我々も行わないといけないことなんだろうと

私は思っています。

 

ネットを媒介として使っている以上、

100%のリスク回避策はありません。

クラウドがすべてではない

クラウドはすべてではない

最後に申しげたいのは、クラウドは

全てではありませんということです。

 

freeeをはじめに触った時から思ったことは

これは、普通の人を、メインにしている

ということでした。

 

MFクラウドとの違いはまさしく、

メインターゲットの違いです。

 

ですが、クラウド会計の無責任さも

同時に今回ことで露呈しました。

 

なんとなくですが、内部システムの障害

ということで公式発表がありましたが、

 

一体のどこの不具合だったのかが

よくわかりません。

 

今後も起こりえることなのか?

そうではないのか?

何か釈然としないのです。

 

メインターゲットが一般人だから公表を

しないのかなあとも思ってしまいます。

 

情報公開が不十分だと判断できない

もっと踏み込むと、クラウド特有の障害だったか?

ということも知りたいです。

 

なぜなら、MFクラウドでも起こる可能性が

あるかも知っておきたいからです。

 

内部のシステム障害として誰も

突っ込んでいませんが、その説明だけでは

説明不足だと私は思います。

 

ですから、クラウドだけがすべてではなく、

インストール型ソフトとの2枚看板で

やっていくことが良いかなあと結論を

出してしまうのです。

 

今後も、クラウドだけで仕事を完結

しようとは思えません。

 

 


編集後記

今日は記帳代行がちょっとあるので

それを本日中に片づけたいと思います。

 

最近ようやく、アフィリエイトサイトの

運営に慣れてきました。

 

まあ、半年くらいは結果が出ないようなので、

しばらくはブログ状態だと思います。

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。