【税理士の初回相談無料を考える】時間、知識を提供するのに無料でもいいの?




ちょっと教えてください。無料ですよね?

相続でもめてまして・・・、無料相談できませんか?

私は正直、こういったことを言われたら

いやだなあと思ってしまいます。

 

私自身の問題ではないですし、

なんで知らない人に親身にならないと

いけないのかなあと思います。

 

初回相談無料はこの世から駆逐対象と

ならないかなあと思っています。

 

 

税理士の初回相談無料とは?

税理士の多くは初回相談無料と

広告や宣伝を行っています。

 

無料でクライアント候補と会う機会を

多く作りたいとの思惑だと思います。

 

初回相談無料の内容

初回相談では相談者が税理士事務所、

会計事務所へ行って相談をします。

 

内容はかなり多岐にわたることになり、

創業の相談、相続の相談、信託の相談など

 

分かることについては、大体答えてくれる

のではないかと思います。

 

相談時間は人によって違いますが、

だいたい1時間~1時間半が多いです。

 

相談者のメリットはそれを通して、

税理士の人柄、考え、自分に合っているか

などを確認することができると思います。

 

なぜ無料ができるのか?

ところで、なぜ無料なのだろうと

疑問が出てきませんでしょうか?

 

基本的にはビジネス目的で初回相談無料を

やっている事務所が多いです。

 

ですが、税理士の場合には無償独占が

法律で規定されているので、

 

税務に関する相談ごとを無料でやるのは

税理士以外にはできない法律となっています。

 

ですから、税理士でない人が無料とはいえ

誰かの税務の相談をした場合には、

税理士法違反になります。

 

 

時間、知識を提供するのに無料でもいいの?

さて、ここからが私の考えですが、

初回相談無料で時間と知識を提供しますが、

それを本当に無料でやっていても

いいのかなあと思います。

 

本当に無料で納得してる?

初回相談無料は戦略としてやっていると

私は理解しています。

 

しかし、その初回相談無料でどれくらい

新規顧客が増えたのかです。

 

私は、2つの事務所の経験しかないですが、

どちらの事務所も紹介で顧客を増やしてました。

 

初回相談無料で相談を受けたことが

ありますが、総じて顧客となったことがないです。

 

初回相談無料で来る人は普通の人ですが、

金銭感覚は消費者なのです。

 

 

残念ですが、税理士というプロが

無料で時間を使い、知識を提供する相手では

ないのだと思います。

 

どうせなら、無料相談に頼る人たちは

全員税務署へ行って聞けばいいのにと

思うくらいです。

 

税理士が税務署の無料下請けと化している

ですから、今の多くの税理士たちは、

税務署がやる仕事の下請けをやっている

という状況に変わりはないです。

 

しかも無料で下請けをやっている事実に

気が付いていないのだろうと思います。

 

税理士は税理士となるためにも

時間と労力をかけています。

 

それを税理士となって回収しようと

思っている人が大半なはずなのに

 

時間と知識を無料で他人に、

提供することを継続していることが

私には理解ができないところなのです。

 

我々は税の専門家として、

料金をとって仕事をすることが

職務を全うできると思うのですが、

 

どうやら、世の中の税理士はそのように

思っていないようです。

 

顧客は相談で無料だと思っている

話を顧客目線からとしますと、

ネットで初回相談無料が根付いたようで、

 

税理士へ相談することは無料だと

思っている人が多いようです。

 

相談は無料と思う人が増えるかも

そういった人は今後とも増えていくと

私は推測しています。

 

まあ、市場がそうやっているので

無料ということだけが独り歩きすることは

どの業界でもあることだと思います。

 

顧客としては確かに助かると思います。

どんな難しい相談でも相談無料だから

ということで相談できます。

 

顧客としては問題解決ができて、

感謝するでしょうが、依頼までは考えが

いくことはないのが現実です。

 

街頭でやっている無料相談イベントと

何ら変わらないからです。

 

とりあえず相談してみようと思って

相談に来るくらいです。

 

ネットで無料の罪

ネットで疑問を検索すると情報が出てきます。

これを税理士という専門家が無料答えている

サイトも大分増えました。

 

顧客は相談するというハードルが下がっていて

なんでも答えてくれるのが当たり前となっています。

 

無料はただ乗りを促進するだけでなく、

それを増長させてしまう麻薬なのです。

 

契約したいクライアントを選定するために

最後に契約したいクライアントを

選定するためには初回相談無料は

なくした方が良いわけです。

 

どうせ全部を顧問できないのなら

よく事業では差別化、専門特化といった

ことを聞きます。

 

これはそうすることでクライアントが

選択しやすいですし、仕事をする方も

分かっていることだけで仕事ができるので、

両方に良いことが起こります。

 

何が言いたいのかというと、

初回相談無料をなくして有料としても

 

自分に相談に来てくれるひとは、

クライアントになってくれる可能性が

高いと思います。

 

有料化でクライアント選別できる

なぜなら、初回相談無料が多い中で

有料を選択して相談に来るからです。

 

おそらく相当な覚悟なのだろうと

私は推測します。

 

また、税理士とはいえ契約を望んだ人を

全部丸が抱えしてやることは不可能です。

 

顧客を一気に増やすことはマンパワー業界では

ちょっと厳しいことになります。

 

処理することができなくなってしまう恐れが

あると思います。

 

税務の判断だって基本的なミスをして

しまう可能性だってあります。

 

ですから、どの税理士事務所も緩やかに

顧客を増やしていっていると思います。

 

それにも関わらず、なぜ初回相談無料を

やってしまうのかが分かりません。

 

税理士がクライアントになってほしい

クライアントは、その税理士(自分)に

ぜひやってほしいと思ってくれる人です。

 

そうした人が果たして初回相談無料に

来てくれるのかどうか?

 

改めて考えることが必要なのでは

ないのかと思います。

 

 


編集後記

今日は午後から訪問です。

やっぱり下旬に仕事が集中する

スケジュールとなってしまいます。

 

何とかならないものかと思うのですが、

現状では私が影響できない部分なので

考えない方が良いんでしょうね。

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。