今回は法人成り後の配偶者への給与について紹介いたします。
★個人事業主の時の配偶者への給料
個人事業時代は、配偶者様が事業に専念しておられる場合には、青色申告を要件として、専従者給与や賞与を支給して必要経費としていることがほとんどかと思います。
これが法人化後にはどのようになるのでしょうか?
★法人化後の配偶者は役員扱いに!?
社長様が100%出資して会社を設立した場合には、当然ながら株主=社長様ということになります。また、登記を行うことで株主が代表取締役になられるので税法上も役員となります。
では、社長様の配偶者様はこの法人においてどのような立場にあるのでしょうか?
実は税法では、役員とみなされる、つまり、みなし役員という扱いを受ける可能性があります。
詳しくは、過去のブログhttp://ameblo.jp/delta19722001/entry-12263619363.htmlでまとめています。
★配偶者がみなし役員になると給料はどうなる?
みなし役員への給料は、税法上で認められている定期同額給与、事前確定届出給与、利益連動給与の3つ以外は経費算入が難しくなります。したがって、現実的には、社長様と同じように毎月定額を支給するということにする方が無難です。
★みなし役員の要件:経営に従事するとは?
上記でもふれたとおり、社長様の配偶者様はみなし役員という扱いを受けるリスクがあると申し上げました。これは、なぜかというと、株式の所有割合+経営に従事するという要件をもって判断することになります。現実的には、この経営に従事するという反証が難しいため、配偶者様を従業員扱いできないでいる状況です。ようするに、社長様が100%出資している同族経営の会社ですと、朝食、昼食、夕食時に毎日株主総会をやっているような場合もあるはずです。社長様が旦那様であれば、妻に相談するでしょうということです。そうすると会社の意思決定に影響を与えているということになります。
★従業員扱いにできないのか?
この経営に従事するという反証ができれば、従業員扱いをすることが可能です。反証としては、事実の積み上げになろうかと思います。すなわち、常日頃から従業員と同様に部分的な業務にしか従事していない状況にするということです。ですから、どのような職務に従事しているのか、その職務の内容は何なのか?といったことを説明できる状態にして、家庭では会社のことは一切話題に出していないということを説明するしか方法がないと考えます。
★配偶者を従業員としてもまだ安心ではありませんよ!
少し話は変わりますが、たとえ従業員であっても、社長様の配偶者様は役員と特殊な関係にある従業員ということになりますので、支給された給料が一般的な金額よりも不相当に高額という認定を受ければ、その高額な部分は否認の対象となりますので注意が必要です。ですから、従業員となったとしても、例えば職務ごとの時勢を反映した給料や民間給与実態調査などで他社との整合性を保った支給が必要となります。
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編集後記
昨日は有休をだったので、映画を見てきました。
ずっと見たかったゴーストインザシェルです。
久々に4DXの映画を体感したのですが、やはり、アトラクションですね!
映画なのに明るくなったりしますから(ノ´▽`)ノ
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