【106万円の壁】一律社会保険の社会で従業員と中小企業はどうなるのか?

年収の壁 106万円 社会保険




【106万円の壁】一律社会保険の社会で従業員と中小企業はどうなるのか?

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

106万円の壁撤廃で従業員と

中小企業がどうなるのかを

解説した記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

106万円の壁とは?

2024年11月14日現在では

106万円の壁は以下のように

なっています。

 

以下の従業員は社会保険に加入することになります。

①従業員数51人以上の企業で働いていること

②週の所定労働時間が20時間以上

③所定内賃金が月額8.8万円以上であること

④2か月を超える雇用うの見込みがあること

⑤学生ではない

 

上記に該当するのはパート労働者

フリーターになります。

 

従業員数が51人以上というのは

2024年10月1日以降から適用

されており今年の改正の目玉でした。

 

106万円の壁と申し上げましたが

月額8.8万円以上ということは

年収だと105.6万円の人になります。

 

一般的に申し上げると

1週間の労働時間が20時間以上

になる従業員は相当数いると

推測できます。

 

というのは、以下のように計算

可能だからです。

 

週20時間で4週働いたとして

月額8.8万円÷80時間で時給が

1,100円になります。

 

東京都の最低賃金は2024年現在

1,163円なので最低賃金違反になり

 

多くは月額8.8万円を超えて

働いていることが多いと推測

できるからです。

 

 

106万円の壁撤廃で従業員はどうなる?

2024年11月8日にYAHOO!ニュース

では106万円の壁撤廃という報道が

ありました。

 

内容は

現行ルールの従業員数51人以上の企業という従業員数をなくす

というものです。

 

これで一般的なパート労働者など

多くの従業員は社会保険に強制加入

することになります。

 

結果、給料から社会保険が新たに

天引きされるため手取りが減る

ということになります。

 

しかし、週の所定労働時間数

20時間は残るとのことなので

 

週の労働時間数を抑えて

働く層が新たに生まれてしまう

可能性があります。

 

 

これからも最低賃金が増える

ことになると考えていますが

 

社会保険料率は都道府県ごとに

異なるものの雇用保険と合わせると

 

個人負担は約20%になるため

時給が上がったとしても

手取りは思ったほど増えない

可能性があります。

 

今後は、所得税が非課税になる

178万円の上限まで働くことで

 

世帯年収を増やして手取りも

増やす方向にする必要が出てくる

と考えます。

 

106万円の壁撤廃で中小企業はどうなる?

社会保険料は個人負担ばかり

ではなく事業主負担も新たに

発生します。

 

事業主負担も約20%になりますので

もし所得税が非課税になる178万円が

実現したとしたら

 

178万円×1.2=213万円の人を

雇うことと同じになります。

 

負担としては給与の増加と

社会保険の増加で経費が増えて

経営を圧迫することになります。

 

今後の経営方針としては

商品・サービスの値上げや

 

仕入の値段を下げるといった

経営努力が一層必要になる

と考えます。

 

現在、厚生労働省から

年収の壁支援パッケージとして

 

106万円の壁への対応では

労働者1人当たり最大50万円の

助成金制度があります。

 

こちらを使って増えた金額の

補填に使うことも検討の余地が

あると考えます。

 

 


編集後記

2024年は○○の壁にスポット

があたる年になっていますね。

 

現状だと助成金での対応だけで

抜本的な解決策というはないです。

 

もし給与収入がある人であれば

雑所得又は事業所得になる収入

を増やすというのも一考です。

 

社会保険の対象は給与収入がある

場合にはほかの収入に及ばない

ことになります。

 

つまりは副業をある程度行い

手取りを増やす方向にする

というわけです。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。