独立行政法人国立科学博物館のクラウドファンディングを税務面から解説

クラウドファンディング かはく




独立行政法人国立科学博物館のクラウドファンディングを税務面から解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

かはくのクラウドファンディング

の税務について解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

クラウドファンディングには税金が課されるのか?

独立行政法人国立科学博物館

(以下、「かはく」といいます。)

が行っているクラウドファンディング

はサービスの提供を前提にした

通信販売と同様です。

 

従って、上記の部分に対応する

クラウドファンディングは

法人税の課税対象になります。

 

しかし、クラウドファンディング

で提供する物品などについて

 

外注委託を行い製作された

外部への製作料は法人税の

計算上では経費になります。

 

以上のことから

クラウドファンディング

という収益から

 

製作費を控除した金額が

法人税の課税対象になる

というわけです。

 

一方消費税の考え方は

一定のモノやサービスの

提供が行われるため

消費税の課税対象にもなります。

 

 

独立行政法人は収益事業が法人税の課税対象

かはくは独立行政法人法に

基づき設立されています。

 

独立行政法人への課税の

考え方は宗教法人などと

同様になります。

 

独立行政法人は法人になる

ため法人税の課税対象です。

 

しかし、すべてが法人税の課税対象

というわけではありません。

 

法人税の課税対象になる部分は

収益事業に対応する部分です。

 

かはくの通常の事業だと

入館料やくじらカフェで

提供する飲食物が収益事業です。

 

これらの収益事業は

役務提供が前提になるため

消費税の課税対象にもなります。

 

 

 

クラウドファンディングは

前提として収益事業として

行われることが予定されている

取引になります。

 

なぜなら、トートバックなど

の販売を予定した予約販売

を前提にしているからです。

 

クラウドファンディングは

法人税と消費税の課税対象

になります。

 

ただし、独立行政法人には

第二の財布が存在します。

これが非収益事業です。

 

この部分は標本などの保管や

調査及び研究といった事業が

該当しているものと想像します。

 

今回のクラウドファンディングは

非収益事業のお金がなくなった

ため行われたと考えられます。

 

独立行政法人は別の取扱で

みなし寄附金という制度があります。

 

これは、収益事業から非収益事業に

支出した金額が寄附金とみなされる

制度になります。

 

恐らく、かはくは今後

クラウドファンディングで得た

収入の一部を非収益事業へ

支出することで

 

みなし寄附金控除の適用を受け

法人税の税負担を減らす手続きを

行うものと考えます。

 

かはくはなぜ寄附金控除ができるのか?

かはくのクラウドファンディング

では一定の寄附金控除枠が

設けられています。

 

これは、寄附型と言われる

クラウドファンディングです。

 

独立行政法人については

寄附金控除の対象になっており

 

個人や法人が独立行政法人へ

寄附をした場合に

 

寄附をした個人や法人が

証明書を添付して寄附金控除

という税制優遇を受ける制度

があります。

 

かはくは寄附金控除の対象

になるクラウドファンディング

を今回、一部で設定した

ということです。

 

 


編集後記

このブログの執筆時点では

3億1500万円が集まっていて

売り切れになっているものも

ありましたね。

 

一度、SNSなどで火が付くと

やっぱりすごいなと思います。

 

何かを守るために行われる

行動は共感を得やすいと

思います。

 

今回、政府からの支援が

できないのかと考えるわけですが

 

かはくは設立時に国から

出資を受けているため

財政投融資は行えません。

 

政府ができる支援としては

産業投資と政府保証のみと

なるようです。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。