消費税の不正還付の方法と不正がバレるロジック
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
消費税の不正還付について
考察した記事です。
それでは、スタートです!!
消費税の不正還付の方法
消費税の不正還付の方法は
消費税の原則課税の計算方法を
悪用した方法です。
消費税の原則課税の計算は
預かった消費税−支払った消費税
で計算されます。
消費税の還付のロジックは
預かった消費税よりも
支払った消費税のほうが
多い場合に還付になります。
不正還付はこのロジックと輸出取引の
合わせ技で行われることが多いです。
なぜなら、輸出取引は免税売上になり
消費税が免税になるからです。
したがって輸出取引による売上は
消費税の課税対象外になり
預かった消費税が存在しない
ことになります。
輸出取引のための仕入れは
国内で行えば国内の仕入れには
支払った消費税があります。
上記の取引を原則課税の計算に
当てはめると・・・
預かった消費税はゼロ
支払った消費税はある
ということで
計算結果はマイナスになり還付が
完成することになります。
不正がバレるロジック
不正がバレるロジックは簡単です。
不正をする納税者は
実際に取引がないにもかかわらず
取引があったことを装うからです。
例えば
輸出取引を装うために
書類を偽造します。
輸出許可証などの輸出手続きの
書類の一切を偽造するのです。
そうすると輸出申告があったことを
調査官が調べればすぐに
輸出取引はなかったことがわかります。
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さらに国内での仕入れについても
仕入れがないにもかかわらず
何処かの会社の名称で請求書を
偽造し消費税を支払った様に
装うことになります。
つまり取引全てがウソなので
書類も偽造しないと取引が成立しない
ということになります。
もう一つ書類を偽造する理由があります。
輸出取引で還付をする場合には
輸出関係の資料を税務署に
提出しないと還付金の還付が
保留されるのです。
税務当局への書類の提出という目的
という側面があります。
不正による罰則
不正還付には罰則があります。
消費税法64条1項2号の適用により
10年以下の懲役若しくは1000万円以下
の罰金又は併科です。
因みに不正還付未遂であっても
罰せられます。
こちらは64条2項の規定です。
現状では懲役刑と罰金刑の両方の罪に
問われる可能性がありますし
不正の手法がバレやすい取引です。
本当にやる意味があるのかなと
思ってしまいます。
編集後記
未だにレベルの低い不正還付が
行われて摘発されています。
消費税の還付ロジックは
難しいものではありません。
しかしうその取引を装う必要が
でてくるので無理が出てきます。
取引を架空なものにするので
代金の決済など色々な人に
手伝ってもらわないと成立しない
のが消費税の不正還付です。
現行の法律では不正還付未遂
であったとしても罰則の適用が
行われるので非常にリスクが
高い取引と言わざるを得ません。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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