インボイス制度では本当に収入が減るのか?
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
インボイス制度で収入が減るか
否かを確認してみます。
それでは、スタートです!!
インボイス制度で収入は減る
インボイス制度で収入は減ります。
理由は簡単です。
100万円の請求をしていたと
しましょう。
消費税を付加すると110万円です。
現在免税事業者であれば
110万円が収入になります。
インボイス制度では課税事業者に
なるので課税事業者後の収入は
100万円になります。
わかりやすく上記以外に取引は
ないと仮定すると
10万円の消費税相当額を
国に納付することになります。
では所得税ではどうなるのかも
検討してみましょう。
先ほどと同等に免税事業者で
かつ、110万円の請求以外の
取引がないと仮定すると
110万円に対応する所得税と
住民税は15%になります。
所得税と住民税で合計165,000円
を納付することになります。
免税事業者なので消費税の納付は
ありません。
次に課税事業者を検討すると
100万円に対応する所得税と
住民税の税率は15%です。
計算すると15万円の所得税と
住民税を納付することになります。
では、以下比較表で納付する
合計金額を確認します。
所得税及び住民税 | 消費税 | |
免税事業者の場合 | 165,000円 | ゼロ円 |
課税事業者の場合 | 150,000円 | 100,000円 |
以上のように免税事業者で
いることができる現行の方が
納付する税金は少ないです。
インボイス制度は収入を減らすからダメ?
インボイス制度を批判する
根拠として主張されることは
消費税の課税事業者が前提なので
フリーランスなどの小規模事業者が
収入を減らすからダメというものです。
主張してわかりやすいのですが
消費税法の考え方からすると
ちょっと主張が弱いと考えます。
消費税の負担の構造は
川上から川下へ税負担を
転嫁していくのです。
例えば、原材料業者→製造業者
→卸業者→小売業者→消費者
このように原材料業者からの
価格転嫁してきた消費税の負担は
最終的に消費者が負います。
小規模事業者も最終的には
個人になりますから
モノやサービスの対価を支払う
支払う都度消費税を負担している
ということになるわけです。
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ここで視点を変えてほしいことは
消費者として消費税を負担して
さらに事業主としても消費税を
負担することになりますね。
そうするとバランスが悪く
二重課税のような感じになるわけです。
この点を主張されては
いかがでしょうか?と
私は思っています。
インボイス制度でも生き残るための方策
国税庁の動き方を考えると
よほどのことがない限り
インボイス制度は導入される
ということになると思います。
インボイス制度が導入された
としても生き残るための方策を
考える必要があります。
具体的にどれだけの負担があるのか
はわかりません。
しかし、負担の上限はおおむね
わかります。
年間の売上高(年商)の10%が
消費税の負担の上限になると思います。
なぜなら、2022年6月時点での
消費税率が10%だからです。
例えば、年間の売上高が880万円
ということであれば
80万円は消費税で納付する
というようなイメージです。
ではどうやって生き残るのか
ということになります。
80万円の納付ができる売上に
事業を持っていく必要があります。
又は80万円の納付に耐えられる
お金を用意しておくことです。
例えば、経費を削減するといった
方法があります。
収入が不足してしまう場合には
個人事業と合わせて他の仕事を
行うことも検討の余地があります。
ギグワーカー的な働き方で
収入を得るといったことです。
あとは生活を見直す必要が
あるかもしれません。
都市部に住むと生活コストが
大きいと思います。
都市部での生活をやめてしまい
地方の生活コストが低い場所に
移り住んでしまうことも検討できます。
編集後記
今回は収入に焦点を絞って
確認しました。
インボイス制度はこのまま導入される
可能性が高いと思います。
消費税では帳簿も保存要件で
会計ソフトなどを筆頭に帳簿を
手当しないと面倒なことになります。
消費税の控除が受けられないと
税務調査で指摘される可能性があります。
今現在も帳簿や請求書などの保存
要件があるわけです。
今後はこちらに対応する人たちが
より多くなると思います。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
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