【建通新聞への寄稿】5回目についての解説

建通新聞への寄稿5回目




【建通新聞への寄稿】5回目についての解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

建通新聞への寄稿5回目についての

解説記事になります。

 

今回で連載は最後となります。

それでは、スタートです!!

 

建通新聞への寄稿5回目について

2021年12月23日の建通新聞へ

5回目の寄稿を行いました。

連載はこれにて完了となります。

 

今回は元請け等に建設業法違反の

恐れがあるということで

 

インボイス制度と建設業法による処分の

関連性をまとめた記事になりました。

 

元請け等においては下請けと合意をして

消費税の課税事業者になることを

強制しないほうが無難ということです。

 

紙面の都合上、建設業法遵守ガイドライン

にのみ焦点を当てて記事を構成しました。

 

詳しくは当ブログの以下の記事に

下請法についても私見をまとめましたので

ご参照いただけると幸いです。

 

インボイス制度導入後の建設業における消費税転嫁の問題点を税理士・行政書士が解説

 

 

元請け等が免税事業者との取引を嫌がる理由

元請け等が免税事業者との取引を

嫌がる理由をまとめます。

 

インボイス制度では消費税の課税事業者

かつ適格請求書等発行事業者との取引

でなければ消費税の控除ができません。

 

消費税の控除の要件として

適格請求書等発行事業者が発行した

インボイス(適格請求書等)を

保存することになります。

 

適格請求書を発行することが可能なのは

適格請求書等発行事業者になります。

 

適格請求書等発行事業者は

消費税の課税事業者になっていることが

前提になります。

 

インボイス制度では以上の流れになるので

消費税の課税事業者で、消費税の控除を

受けたいと元請け等は取引相手に

課税事業者を求めることになります。

 

自社の経済合理性を考えると

一理あるわけです。

 

 

 

上記の視点をまったく変えてみます。

では、課税事業者が免税事業者と取引した

場合には全体の税金はどうなるのかです。

 

つまり、消費税の納付額と法人税の納付額

全体の納付額がどうなるのかを検証します。

 

前提

売上高:1億円(消費税抜)(すべて消費税の課税対象)

経費:①すべてが課税事業者との取引とした場合の経費8,000万円(消費税税抜)
②課税事業者との取引が5,000万円(消費税抜)
免税事業者との取引が3,300万円(消費税相当額の請求もされたと仮定します。)

経費の①と②について検証を行ってみます。

 

①すべてが課税事業者との取引とした場合の経費8,000万円(消費税税抜)の場合
(国税の法人税のみを計算します。)

・法人税の計算
法人税の課税対象:1億円ー8,000万円=2,000万円
法人税額:800万円×15%+(2,000万円ー800万円)23.2%=3,984,000円

・消費税の計算
売上に対する消費税1,000万円ー経費に対する消費税800万円=200万円

・法人税と消費税の納付額
3,984,000円+2,000,000=5,984,000円

 

②課税事業者との取引が5,000万円(消費税抜)、免税事業者との取引が3,300万円
(国税の法人税のみを計算します。)

・法人税の計算
法人税の課税対象:1億円ー5,000万円+3,300万円=1,200万円
法人税額:800万円×15%+(1,200円ー800万円)×23.2%=2,128,000円

・消費税の計算
売上に対する消費税1,000万円ー経費に対する消費税500万円=500万円

・法人税と消費税の納付額
2,128,000円+5,000,000円=7,128,000円

 

ざっくりと上記のように試算すると

やはり課税事業者同士の取引のほうが

納付税金が少なくなりました。

 

試算する前は法人税のほうが

消費税よりも税率が高いので

 

結果、免税事業者との取引でも

問題ないのではないかと

考えていたのですがそうでもないようです。

 

免税事業者との取引をした場合と

比べると120万円ほど多く納付しているので

 

元請け等が下請けに対して

課税事業者を求めてくる動機が

経済合理性にあると証明された

ということになります。

 

 

下請け事業者は課税事業者になることが前提になる

以上のことから最終的には

下請け事業者は消費税の課税事業者に

なることが前提になると考えます。

 

消費税の課税事業者になると

起こることは

 

経理処理上、消費税は税抜会計が

前提になりますので規模感が下がります。

 

売上、経費共に本体金額を

損益計算書に計上するからです。

 

消費税の計算方法の原則では

売上の預かり消費税と

経費の支払い消費税の差額が

消費税の納付額になります。

 

経費の内容によっては簡易課税を

選択することも必要になると思います。

 

事業へのアドバイスとしては

消費税に対応する部分だけ利益が減り

消費税の納付も必要になりますから

 

免税事業者の時と同程度以上の売上が

必要になります。

 

そうでなければ消費税の納付ができない

資金繰りになってしまうおそれが出てきます。

 

消費税の問題だけでなく

事業遂行上の問題も出てくるわけです。

 

 


編集後記

無事、建通新聞への寄稿を完走した

感想になりますが12月によく完走したな

ということです。

 

この時期になると年末調整が始まり

12月決算のシーズン到来になります。

要するに繁忙期の幕開けです。

 

一応わかりやすく書こうとは思いましたが

紙面の都合があり基本的な項目や

気を付けたいと思う項目を優先しました。

 

実際、インボイス制度を掘り下げると

4時間以上の研修になり資料も100ページは

超えるのが普通です。

 

今回は、建設業に特化した内容なので

5回目は建設業法遵守ガイドラインまで

踏み込まざるを得ませんでしたね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US

齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。