月次決算と経費精算の実務を税理士・行政書士が解説




月次決算と経費精算の実務を税理士・行政書士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

月次決算を経費精算の実務を

解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

月次決算とは?

月次決算とは

毎月決算を行うことです。

 

本決算と同様の処理を

毎月行うことになります。

 

売上、原価、経費について

その月に計上するものを全部

計上することになります。

 

月次決算をしてそれが本決算まで

積みあがることで事業の推移が

わかることになります。

 

税理士として関与していると

規模が小さくなればなるほど

月次決算をしていないことが

多い印象です。

 

事業主の心情を考えると

めんどくさい、おおむね頭の中で

わかっていると考えていると思います。

 

確かに規模が小さくて在庫などがなく

単純であれば売上ー使った金額で

ある程度の利益はイメージできるかも

しれませんね。

 

私の考えはそれであっても

月次決算をしたほうが

よいのではないかと思っています。

 

というのは月次決算をしてみると

イメージや思っていたような数字とは

違うことがあるからですね。

 

月次決算をすることで

毎月の推移を確認できて

 

4月から8月までは売上が少なくて

9月から3月にかけて売上があがって

というような事業の構造がわかります。

 

例えば、閑散期に売上を獲得するため

どういった行動を前年からすれば

よいのかといった戦略も考えられます。

 

月次決算をすることが目的ではなく

月次決算を通じて事業を運用するために

月次決算をすることが本来の使い方

になると思います。

 

 

 

貸借対照表から金額を合わせる

月次決算は会計のプロでなければ

損益計算書から固めるという方法で

行ってしまいがちです。

 

これは順番として間違っています。

理由は会計原則にあります。

 

月次決算では計上した金額が

正しいのかどうかがまずは重要です。

 

例えば、預金の残高と月末の預金通帳の

金額があっていなければ何かが

未計上、つまり処理していないことに

なるわけですね。

 

まずは貸借対照表に計上する科目や

金額を抽出することから始めます。

 

 

 

貸借対照表の科目からまとめる

ことができれば損益計算書での

計上漏れが発生する可能性は

少なくなるのです。

 

一般論ですが次のように検討します。

①現金や預金

②売掛金や買掛金

③未払金や未払費用

 

このようなところから確認を行います。

上記の科目を合わせることは

計上漏れが発生することを避けるためです。

 

現金や預金は現金や預金を使った収入や

支出の取引を記帳します。

 

売掛金や買掛金は当社からの請求や

当社以外からの請求で原価にまつわる

取引を記帳します。

 

未払金や未払費用は原価以外の経費で

当月に未払いだけれども請求があった

ものについて処理を行います。

 

上記3つ以外のものは

減価償却費の計上と給料になります。

 

減価償却費は年間の減価償却費を

月割にして毎月計上します。

 

給料は実務上では支給基準で

計上するほうが無難です。

 

給料は現金や預金で支給したときに

計上するのがよいということです。

 

理由は給料の場合、年末調整のときに

抽出する金額を間違えることがあるので

支給基準で計上するわけです。

 

本決算のときに未払費用で計上すれば

決算の数字になります。

 

経費精算の実務

上記のように貸借対照表から

月次決算を固めていくと

 

事業主や従業員が立て替えた

金額を未払金などで個人別に

試算表で確認することができます。

 

実務上の流れを申し上げると

①その月に経費を立て替えた

②領収書などの資料を提出

③経理側で未払金で計上

④③の未払金を個人別の補助科目で管理

⑤給与支給のときに精算

といった流れになります。

 

つまり使った人ごとに管理することで

帳簿で経費精算の金額を把握でき

精算も楽ちんということになります。

 

経費精算のためのクラウドサービスを

使うまでもなく会計ソフト内で

できることからそこまで難しく

非効率的な作業にはならないと思います。

 

中小企業であっても

経費精算のクラウドサービスを

使うことができればもっと

効率的にできますが

 

資金をバックヤード業務に回せる

お金がないところのほうが多いですから

最低限会計ソフトの機能を活用して

運用することになります。

 

 

 


編集後記

私も今日で11月の締め作業を行います。

月次決算を行うことで毎月の推移表にて

毎月の売上や経費の推移を確認できます。

 

税理士業を確認してみると

上半期で売上が増えて下半期は

売上が減る循環となります。

 

こうしたことは月次決算をしなくても

わかることではありますが

 

自分の感覚との答え合わせとして

行っていることになります。

 

事業計画を立てるときにも

役立つことになるわけですね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。