建設業の一人親方のための青色申告講座




建設業の一人親方のための青色申告講座

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

建設業の一人親方のための青色申告について解説します。

 

一人親方の状況が各人で異なりますが

帳簿の作成までご自身で行う場合を前提にして

帳簿の作成についても解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

青色申告とは?

青色申告とは何ぞやということを解説します。

青色申告とは所得税法に規定がある申告方法です。

 

なぜ所得税法の規定が適用されるのかというと

一人親方は個人だからです。

 

個人の税金計算で適用される法律が所得税法です。

結論として所得税法に規定がある青色申告が適用となります。

 

青色申告として申告するためには手続きが

最初に必要となります。

 

青色申告承認申請書の提出手続

所得税の青色申告承認申請書を提出する手続きです。

 

提出する場所は納税地を管轄する税務署です。

通常、納税地は住所地となります。

 

もし事業を使用目的とした事業所がある場合には

その事業所(事務所)の場所を納税地とすることができます。

 

住所地と事務所の住所で管轄が異なる場合には

納税地とした税務署に提出することに留意してください。

 

青色申告承認申請書には提出する期限が存在します。

原則:青色申告をしようとする年の3月15日まで

例外(青色申告をしようとする年の1月16日以降に事業を始めた場合)
⇒その事業開始を開始した日から2か月以内

ということになっています。

 

また、提出期限が土日祝日になってしまう場合には

その提出期限の翌日となります。

 

例えば、提出期限となる日が日曜日の場合には

翌日の月曜日が提出期限となります。

 

こちらは原則、特例のいずれについても同じです。

 

青色申告特別控除について

青色申告を行うメリットですが

青色申告特別控除があります。

 

こちらは65万円の控除と10万円の控除の

2つがあります。

 

65万円の特別控除の適用を受けるためには

次の要件があります。

 

①不動産所得又は事業所得で申告が可能なこと
⇒建設業の一人親方は事業所得になりますので、問題になりません。

②取引を正規の簿記の原則(複式簿記)で記帳していること
⇒要するに会計ソフトなどで帳簿を作成することです。

③貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付して65万円を書き
法定申告期限までに提出すること
⇒要するに青色申告決算書を作成して確定申告書と一緒に提出すること
3月15日までに申告書を税務署へ提出することです。

 

上記が満たされない場合には10万円の控除になる

というイメージですね。

 

さて、特別控除とはどんな位置づけなのかというと

結論としては納付する税金を少なくする控除です。

 

事業所得の計算としては

収入ー経費=事業所得となりますが

事業所得ー65万円(又は10万円)できることになります。

 

結果、税金の対象となる事業所得の金額を減らすことができ

納付する税金を少なくすることができます。

 

青色申告で申告をすることは、

所得税法の特例を受けるために青色申告でないと

適用を受けることができません。

 

必ず青色申告で申告することができように

手続はしておきたいものです。

 

 

帳簿の作成方法

帳簿の作成について解説していきます。

帳簿の作成は青色申告特別控除の65万円の控除を

受けるために必要な要件となっています。

 

ただ帳簿の作成が事業では難しい場面があるようです。

まずは帳簿の作成として会計ソフトについて解説します。

 

建設業で使う会計ソフトとは

会計ソフトを選択するための前提としては

消費税を処理できる会計ソフトです。

 

現在、色々な会計ソフトがありますが

あまりにも安価な会計ソフトだと

消費税に対応していないものがあります。

 

建設業では一人親方といえども売上がすぐに

1,000万円を超えてきます。

 

そうすると、原則的には1,000万円を超えた年の

2年後から消費税の課税事業者となります。

 

先のことだしと思われるかもしれませんが

事業を始めてしまうと時が経過するのがあっという間です。

 

必ず消費税の処理ができるのかを確認しましょう。

 

クラウド会計はどうか?

クラウド会計は色々とありますが

現在は弥生会計、マネーフォワード、freeeが主流です。

 

上記のいずれについても消費税の対応ができます。

恐らくいくらかかるのかという料金が問題になると思います。

 

弥生会計

弥生会計で使うソフトはやよいの青色申告オンラインです。

1年間は無料となります。

 

翌年度からは年額8,000円(税別)となっています。

 

マネーフォワード

マネーフォワードは3つのプランがありますが

パーソンナルをお勧めします。

 

料金は毎月980円(税別)と年額払い11,760円(税別)があります。

弥生会計と異なるところは会計以外の機能がある点です。

 

freee

freeeはスタンダードプランとなります。

料金は月額2,380円(税別)と年払い23,760円(税別)があります。

機能は会計ソフトだけとなります。

 

 

選択するクラウド会計とは

どの会計ソフトを使おうか迷った場合には

今後人を雇って事業拡大をするかどうかだと思います。

 

マネーフォワードだけは2020年7月16日現在で

給与計算まで同梱されたパッケージのソフトです。

 

ですから、人を雇って給与計算が想定できるのであれば

マネーフォワード一択となります。

 

逆にこれからも一人親方で良い場合には

やよいの青色申告オンラインが最も安価です。

 

 

 

帳簿作成の実務

帳簿の作成は会計ソフトを使った方が基本的には

楽に作成することができます。

ここで申し上げる帳簿の作成とは帳簿の記帳のことです。

 

青色申告で最低限作成しておきたい帳簿は

次のような帳簿です。

 

①総勘定元帳

②固定資産台帳

ということになります。

 

これらの保存期間は7年間となっていますので

保存期間には注意することになります。

 

では、実際に帳簿を作成しようとすると

簿記の知識なしに手書きで作成することは

かなりしんどいです。

 

そこでクラウド会計を使うことになります。

 

クラウド会計で帳簿を作成する

先ほどの総勘定元帳と固定資産台帳を作成すると

確定申告書に添付する青色申告決算書が自動的に

作成されることになります。

 

この機能は弥生、マネーフォワード、freeeいずれでも

ついてきますのでご安心ください。

 

なお、クラウド会計で帳簿作成する理由は

インストール型の会計ソフトよりも料金が安価だからです。

 

クラウド会計で帳簿作成を楽にするためには

取引明細の自動取得と自動仕訳機能を使います。

 

その設定は会計ソフトごとに異なりますが

概ね、インタネットバンキングを使っていること

クレジットカードの取引明細をWEBで閲覧可能

ということが挙げられます。

 

現金取引については基本的にスマートフォンの写真で

レシートなどを読み込んで仕訳を自動作成する方法が

考えられます。

 

スマートフォンのアプリも提供されているので

iPhoneであればAPPSTORE

AndroidであればGoogle Playで検索すると出てきます。

 

スマートフォンのアプリは実際に契約した

会計ソフトのアカウントと連動させて使います。

 

クラウド会計の注意点

クラウド会計を使う場合の注意点があります。

・自動仕訳機能についてはそのまま鵜呑みにしない

・現金残高がマイナスとなっていることがある

・帳簿の銀行残高が通帳残高と合っていない場合がある

ということです。

 

まず自動仕訳機能ですが

こちらは経験を積ませて少しずつ適切な勘定科目で

処理されるようになります。

 

それと、仕訳の自動取込設定をしないと

申告する方が意図した処理になりません。

 

以上のことから自動で仕訳が作成されて

それで良いと判断するのはやめた方が良いです。

 

理由は、間違った処理をしてその後追徴課税を受けても

会計ソフトの会社は免責されることになります。

すべては自己責任ということです。

 

現金残高がマイナスとなる場合があるとは

自動仕訳機能を使ったところで

残高の調整をしてくれるといった機能は存在しません。

 

現金取引で自動仕訳をしておいて現金の残高調整せずに

マイナス金額のまま申告が行われた申告書を何度か見ています。

 

預金残高が合っていない場合もあります。

こちらも自動仕訳の弊害です。

 

自動仕訳機能では何で支出したのかは

自動仕訳に依存してしまいます。

 

結果として銀行の取引明細を取得して仕訳した後に

現金取引の領収書を撮影して自動仕訳機能を使うと

本来は現金などで処理されるところ

 

なぜか銀行口座で処理されてしまった

ということがあります。

 

最後に、どのクラウド会計にも言えることですが

知識無くて、簡単に帳簿の作成ができます!

とホームページなどに書いてあります。

 

こちらは、過大表示です。

記帳は楽になりますが・・・

 

帳簿の作成が知識無く、簡単にできるわけではありません。

帳簿を作成すると分かりますが

 

電気料金は何の勘定科目で処理したら良いのか?

土建国保への支出は何で処理したらよいのか?

といった処理の疑問が必ず出てきます。

 

こういったことは知識の範囲に入ってきますので

ホームページの言葉をうのみにしない方が良いです。

 

税理士へ依頼するときの留意点

税理士さんと顧問契約することがあると思います。

このときには留意点があります。

 

まずは会計ソフトは税理士さんが指定する

会計ソフトを使う必要が出てきます。

 

例えば、私であれば弥生会計関係のソフトと

マネーフォワードでは対応できますが

freeeでは対応しておりません。

 

このようにご自身で会計ソフトを使った

記帳をする場合には注意が必要です。

 

次に税理士さんのお仕事と料金についてです。

税理士さんのお仕事としては

・記帳代行(帳簿作成)
・青色申告決算書の作成
・確定申告書の作成代理
・確定申告の申告代理

と概ね4つくらいが出てきます。

 

上記とは別に

毎月の顧問を依頼する場合の顧問契約や

年1回のみで処理を行う依頼があります。

 

上記のように依頼する内容によって料金や

お仕事の範囲は異なります。

 

例えば、月次の顧問契約を結ぶ場合には

ある税理士さんは節税対策まで支援しますが

ある税理士さんではそこまで行わない

といったことも十分に考えることができます。

 

料金体系によって異なることになるので

お仕事の内容を確認する必要があります。

 

逆に年1回のみの関与で全部一括で丸投げ

ということもあります。

 

この場合には、基本的には記帳代行から

申告代理まで年に1度ですべて行いますので

節税対策まで支援してくれるといったことは

基本的にないかと思います。

 

最後に料金については皆さんシビアですが

安かろう、悪かろうです。

 

料金が安価な税理士事務所できちんとした

お仕事をしてくださることが無い場合があります。

 

料金が安いということは安価な取引先が多く

すべてを一から十まで対応できないからだと思われます。

 

ご自身が依頼したい内容と範囲を一度確認して

どこまでのお仕事をして欲しいのかを明確にすると

契約すべき税理士さんが分かってきます。

 

またはお知り合いのかたに聞いてみて

紹介された税理士さんと打合せをしてみることも

検討の一つになります。

 

 


編集後記

このところコロナの第2波として考えても良い

り患者の数となっていますね。

 

問題なのは満員電車などに乗らないといった

密を避けてもり患する可能性があることです。

 

市中感染の存在があるということで

ターミナル駅に近づかない方が良いかもしれませんね。

 

建設業でも一部影響があるようです。

工場を建設しようとした会社がコロナで業績不振になり

建設を凍結したことを聞きました。

 

建設業への影響はこれから出てくる可能性が

あるのだと思います。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US

創業・起業支援、税務調査に特化した新宿区の税理士です! 今までは、海外から日本へ進出する会社様の創業・起業支援を行ってきました!また、外国法人や外国法人の子会社の税務調査に対応してきた知見(国税局・特別国税調査官・通常の調査官への対応経験)を生かして税務調査対応も支援しています! ブログの運営方針は、0to1になるような情報発信をしていきます!