建設業の個人事業主は人を使う場合には雇用契約なのか、業務委託契約なのかを明確に!




建設業の個人事業主は人を使う場合には雇用契約なのか、業務委託契約なのかを明確に!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

建設業の契約シリーズとして

個人事業主が人を使ったときを解説します。

 

私が税理士業界に入った10年以上前には

建設業で人を使う場合の契約は基本的に

業務委託押しでした。

 

時は流れて、現在は社会保険加入が求められる

ということが出てきましたので雇用契約が主流です。

 

しかし、個人事業主だとどうしても

建設業許可までを考えないで事業の金儲けに

走りがちです。

 

ちょっと立ち止まって頂いて

人の契約や事業主としてやらないといけないことを

まとめていきます。

 

それでは、スタートです!!

 

人を使う場合の契約は2つ

個人事業主として外部の人を使う場合の契約は

2つあります。

 

①雇用契約

②業務委託契約

 

雇用契約とは、個人事業主から指揮命令を受けて

時間で働いてもらうという契約です。

 

業務委託契約とは、お仕事の完了をもって

報酬を支払う契約です。

 

なぜ、契約を2つあげたのかというと

事業主が人を使う場合にはどちらかで

人を雇う必要があるからです。

 

建設業の個人事業主では

どちらで人を使っているのかを明確にせずに

人を使っていることがあります。

 

これでは、外注費なのか、賃金給料なのか

よくわからない対価をお支払いしている

ということになってしまいます。

 

最終的に、個人事業主は所得税の確定申告を

することになります。

 

所得税の確定申告では賃金給料の人の情報を

青色申告決算書に記載することになります。

外注費だと必要はありません。

 

消費税の課税事業者だと

外注費だと仕入税額控除の対象で

賃金給料だと仕入税額の対象ではないです。

 

こういったことが存在するので

契約は明確にしておく必要があります。

 

 

契約によって税務の処理が異なる

契約によって税務の処理が異なります。

雇用契約では、賃金給料を支給する時に

源泉をしないといけません。

 

要するに、源泉所得税を総支給額から天引きして

天引きした後の残りを支給するという処理です。

 

この源泉所得税は3つに分かれています。

甲、乙、丙です。

 

甲というのはずっと継続的に働く人に適用する

源泉所得税の金額となります。

つまり、正社員として雇った場合に適用されます。

 

乙はダブルワーカーのようなアルバイトに

適用される源泉所得税の金額です。

 

丙は日雇いの人に対して適用される

源泉所得税の金額となります。

 

この様に、一口に雇用契約といっても

雇用する人の状況によって源泉所得税の

扱いが異なってきます。

 

それと給料を支給するときには

給料明細をご本人に渡すのが普通です。

 

事業主が作成するということになりますね。

 

 

 

業務委託契約の場合には

源泉は必要ありません。

 

なぜなら同じ事業主として契約して

外注に出しているからです。

 

実務上、税理士として関わっていると

書類の不備となっていることがあります。

 

まずは、請求書です。

外注先に出しているにも関わらず請求がない

といったことがあります。

 

次に不思議なことが起こるのが

請求書はあるのに、請求書の通りに

支払っていない場合です。

 

聞いてみると、前貸しが合ってそれを控除して

支払をしたといったときがあります。

 

そうなると、支払明細が必要となりますね。

 

この様に、どちらの契約として人を使ったとしても

面倒な作業はあります。

 

使われる方にも説明を

事業主はその人に使われる人に説明を

行うことになります。

 

建設業に関わっていますと

事業主、雇われている方、双方で

よくわかっていないことがあります。

 

まずは上記の契約の2つの形態です。

どちらを選択するのかは自由です。

 

しかし、どちらにも書類や金額を計算する

といったことがあります。

 

例えば、これから使おうと思った人が

書類事が一切できない、しかし、

腕は良いし雇いたい場合には

 

雇用契約一択ですね。

書類事ができないということは

請求書を作成するといったことが

できないわけですから。

 

このときは、事業主としては

給料になって、源泉するということを

従業員となる人に説明しないといけません。

 

実務上では、このような説明している

事業主さんがいる一方で

 

全く説明をせず、お金だけ支払っている

状況もたまにあります。

 

良く分からない様なふわっとした

感じで継続していくと事業主、従業員共に

確定申告のときにさらに面倒なことになる

可能性が出てきます。

 

まず、契約を明確に、説明をして分かってもらう

書類は作成して保存する

 

上記だけをやっているだけで

確定申告で面倒なことになりません。

 

 


編集後記

今日は初めてZoomにて研修を受けることに

なっています。

 

関与先とはSkypeを使った打合せを

やっているだけでZoomではやったことないです。

 

オンライン飲み会もいまだにやったことは

ないので、初めてZoomを使うことになります。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。