どれだけの市場規模?どれだけの利幅?事業を起こすときに必要な着眼点!




事業を起こすときに必要な着眼点!

今回は、事業を起こすときに必要な着眼手として、

市場規模と利幅について解説していきます。

 

私が税理士業界に入ってから、

創業の会社を見てきて思っていたことが

何点かあり、その中の2つです。

 

創業者がなぜか、市場規模、利幅を考えずに

事業を立ち上げてしまう傾向があります。

 

絶対に売れる商品・サービスであれば

良いわけですが、そういったものを見つけることは

かなり難しいです。

 

ですから、事業をするときに重要な判断基準として、

市場規模と利幅がありますね。

 

それでは、スタートです!!

 

市場規模と利幅が重要な理由

それでは、市場規模と利幅が重要な理由を

解説していきます。

 

市場規模が重要な理由

市場規模とは商品・サービスが売れた時の

売上高の総額となります。

 

例えば、テレビでこの業界の市場規模は

1,000億円といった表現が使われます。

 

そうすると、その業界の売上高総額は

1,000億円ということになり、

 

その1,000億円をその市場に参入した会社が

分配するようなことになります。

 

ですから、市場規模が大きければ大きいほど、

売上高争奪戦がそこまで厳しくないので、

事業参入する余地があると判断できます。

 

利幅が重要な理由

利幅が重要な理由は、言わずもがな、

粗利で事業を展開していく以上、

利幅が取れないと事業運営できません。

 

ですから、いくら市場規模が大きくても、

利幅が小さい場合には、参入するメリットがない

という判断をすることになりますね。

 

利幅は自己の努力で大きくすることが

できる場合もあります。

 

例えば、飲食業界の粉ものを扱っている

飲食店などですね。

 

特に、イタリアンは、小麦粉を買ってきて、

自社で生地を作るといったことをすれば、

利幅が大きくなることがあります。

 

どのような努力をすることで、

利幅を大きくすることができるのかは

アイデアにもかかってくる場合があります。

 

市場規模と利幅の考え方

それでは、市場規模と利幅の考え方について

解説していきたいと思います。

 

因みに、事業をする上での判断のために

市場規模と粗利を計算するのが目的です。

 

大きな市場、大きな利幅が取れる事業を

見つけて、その事業を行うためにする

判断ではない点にご留意ください。

 

市場規模を考える

市場規模は、次のように計算するのが

最も分かりやすいです。

 

顧客数×単価×頻度

 

例えば、税理士業界の市場規模を考えましょう!

中小企業は約400万社が日本にありますね。

 

そうすると、顧客数の400万が確定します。

単価は概ね月平均3万円とします。

頻度は、毎月なので12か月となります。

 

そうすると・・・

400万×3万円×12=14,400万円となります。

 

市場規模は、1,440億円ということになります。

つまり、税理士業界は1,440億円規模の奪い合いの市場

ということが分かりますね。

 

まあ、月単価での計算で、決算報酬、年末調整など

臨時的な報酬を入れていませんし、

 

約400万社の会社がすべて税理士に依頼するのか?

という問題もあるわけではあります。

 

しかし、市場規模を考えるには、

そういった小さいことは抜きにして、

 

どれくらいの規模なのかを知ることが

目的ですから、このくらいざっくりしていて

問題ないと思います。

 

 

 

 

利幅を考える

利幅という考え方を理解していない

経営者は多くいますね。

 

要するに次の式に集約はされます。

①売上ー原価=利益
②①÷売上=粗利率(利幅)

 

この式に集約されるわけではありますが、

経営者の多くは、原価の見積が非常にざっくりです。

 

原価というと、モノを仕入れた場合の仕入代金

という考え方で止まっている人が多いですね。

 

実際には、仕入代金だけでなく、仕入の運送費、

販売するための手数料、キックバックなど

業界によって売り上げるために必要な費用は

多岐にわたると思います。

 

この点、利幅=売上という事業は最強です。

例えば、税理士業はその部類に入ります。

 

基本的には、税理士業以外には、コンサル事業も

仕入がない事業となりますね。

 

また、原価を極限まで小さくする工夫はないか

考えることもできます。

 

要するに、自社で何とかできないから、

仕入や外注に頼ることになります。

 

従って、原価になる部分について

自社でどうにかできるものはどうにかできれば、

原価は下がり、結果利幅が大きくなります。

 

利幅の低さは数で勝負

では、利幅が小さい業界では事業展開できないのか?

という問題が浮上しますね。

 

そんなことはありません。

数をさばくことで利幅の小ささをカバーします。

 

業界で申しあげると小売りですね。

 

この単価で大丈夫なの?

といった単価で売っていたりしませんか?

 

数をさばくことで、利幅を取っていくのです。

 

例えば、利幅が5%の業界であっても、

売上が100億円あったとしたら、利幅は5億円です。

 

このように規模の経済をフル活用して、

利幅の小ささをカバーすることができます。

 

ただ、この考え方も、市場規模の大きさがあるから

できる発想なのだということです。

 

小売でも生鮮食料品などは、人口×単価で

ある程度の市場規模は計算できます。

 

あとは、人が集まるよい立地に店舗を構えるか

という勝負になりますね。

 

このように、市場規模と利幅の考えは

事業を始めるときの判断として非常に有効な

材料となります。

 

 

 


編集後記

今日は午後から顧問先へ訪問します。

そのあとは支部の部会ですね。

 

ホームページ制作のための会議です。

まずは、がんじがらめの規約を変更できるのか

というところから始めることになりそうです。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。