税理士の独立前に考えること。繁忙期をゼロと想定してみては?




税理士の独立前に考えること

税理士の独立前に考えられることは、

そんなに多くはありません。

 

独立すると実感しますが、

独立前に想定していたこととは、

全く異なる状況になるからです。

 

今回は、繁忙期をゼロとして考えてみる

ことを想定してみてはいかがでしょうか?

という考えと、それとは真逆のことも

考えてみたいと思います。

 

それでは、スタートです!!

 

繁忙期をゼロにすることを想定してみる

繁忙期ゼロの状況って?

まず、繁忙期をゼロにすることを

想定してみましょう!

 

繁忙期をゼロにするということは、

以下の仕事はしない、受けないことです。

 

・年末調整
・償却資産税
・給与支払報告書作成、提出
・12月決算の申告
・個人の確定申告
・3月決算の申告

 

これを受けないで、事業することを

想定してみることになりますね。

 

事業が成り立つのかということは、

後述しますので、

 

この項では、仕事をしない選択だけに絞って、

考えていきます。

 

上記のような仕事をしない選択をすれば、

税理士業界の繁忙期はゼロにすることが

可能となりますね。

繁忙期ゼロは現実的には無理では?

では、可能なのでしょうか?

 

例えば、税理士業は、基本的には、

法人の関与が通常だと思います。

 

そうなると、12月と3月決算の法人は、

受けないとしても、

 

年末調整、償却資産税、給与支払報告書

といった業務の依頼は来る可能性があります。

 

しかし、自分では、受けないことを決めて

独立していますので、できません。

 

では、顧客対応として、できませんが

通用するのか?という問題が出てきます。

 

通用しません(笑)

 

ですから、ボランティアで書き方、方法を

教えて差し上げることになりますね。

 

経理担当者がいて、その方が経理総務全般を

することができるのであれば、

その資料のチェックだけで済みます。

 

しかし、法人顧問をやっている先生方は

ご存知だと思いますが、

 

結構、社長一人でやっている会社って

多くないですか?

 

ですから、会社で年末調整、償却資産税、

給与支払報告書をやることはしんどいはずです。

 

結論を申し上げると、

12月決算と3月決算は請け負わないしても、

 

年末調整、償却資産税、給与支払報告書は

仕事として受けざるを得ない業務だと思います。

 

 

事業として成り立つのか?

繁忙期ゼロで事業は成り立つのか?

では、独立して、繁忙期をゼロにできたとして、

事業として成り立つことができるのか?を

考えたいと思います。

 

こちらは、結論を申し上げます。

独立当初は、無理です!!

 

不可能!といっても言い過ぎではないです。

 

なぜ無理なのでしょうか?

 

現在お勤めの先生は、ご自身の事務所の

売上が多い時期を観察してみてください。

 

恐らくですが、どの税理士事務所も

1月~5月までの売上が多いと思います。

 

そのあとの、売上の推移は減少していく傾向があり、

年末まで、上半期の売上で賄っていくことになります。

 

請求業務のソフトを見ることができる事務所であれば、

一度は確認してほしいものです。

 

特に、独立する先生でなくても、

この辺りのことは知っておくと良いと思います。

 

 

 

 

独立の時にはありがたい仕事!

それで、独立時の話になりますが・・・

 

独立した時には、繁忙期の売上は大変ありがたく、

かつ、仕事としてもおいしい業務です。

 

料金は先生によってまちまちなので、

何とも言えませんが、

 

年初から売上が上がっていくことで、

年末までの予測や予算の計画を立てることが

できるようになりますね。

 

売上は事業において最も大切ではありますが、

トップラインという意味が本当にわかると思います。

 

繁忙期をゼロにすると、年初で稼ぐことができる

売上をすっぽりなくしてしまうことになりますので、

顧問料と決算報酬のみでの事業となります。

 

まあ、他に税理士業務の周辺業務として

受けることができる仕事があれば良いですが、

私のここ3年間の独立の経験を考えると

全くないと言っても良いです。

 

なぜかというと、

税理士事務所で働いていた先生の多くは、

基本的には中小企業だけしか見ていません。

 

大企業(上場企業)といった会社をご経験された

人と比べると、税理士業以外の周辺業務に

結びつけることができる、副業的な幅広さに

不足がある場合がほとんどです。

 

ですから、ちょっと不利になる場合がありますね。

 

また、社長の意向にもよりますが、

中小企業はケチと言えると思います。

 

特に、アジア系(日本を含む)の会社は

欧米系と比べると非常にケチですね。

 

その割に、細かなことまで対応をしてほしいと

思っている傾向があります。

(私の顧問先には、あまり細かいことを
いう人はいませんが)

 

つまり、プロとしての業務を依頼される割には、

それについてのプレミアム感はあまり感じて

頂けないのかなあと思います。

 

この辺りは、営業やマーケティング、

相手をどのように説得するのかという

手法とも絡んできますで、

独立後に考えてみてください。

 

繁忙期だけ働くことを想定してみる

繁忙期だけ働く

それでは、逆に繁忙期だけ働くことを

想定してみることを考えてみたいと思います。

 

真逆のことですね。

 

では、繁忙期だけ働くことは

どういった状態なのかを考えます。

 

結論を申し上げますと、

1月~5月まで馬車馬のように働く

イメージとなりますね。

 

逆に、6月~12月はのほほんとしている

状態となります。

 

仕事としては、法人でも個人でも依頼を受けて、

特に、12月決算、3月決算、個人の確定申告を

中心に仕事を受けていくスタイルですね。

 

関与する法人や個人によるとは思いますが、

少なくとも法人は30件、個人は20件くらいまでは

どうにか、一人でできると思います。

 

私の周りを見ても、40代の税理士で

独立している人から話を聞くと、

上記のような人が多いですね。

 

法人関与と個人関与の割合には、

先生ごとのちょっとした違いがでます。

 

独立後はモチベ高い!ポイントも高い!

では、繁忙期だけ働くスタイルだと、

一体どうなるのかというと、

独立するとかなりいけると思います。

 

雇われていると正直、

いくら頑張っても給料は残業代だけで、

(多少、歩合はつくかもしれませんが)

 

ほぼ、ピンハネ状態であることは、

雇われている先生も気が付いていると思います。

 

独立すると、具体的な売上の数字が見えますし、

それがお金として振り込まれることを

想像しながら仕事をすることになるからです。

 

慣れてくると、感覚はマヒしてくるのですが、

独立当初は、かなりモチベーションになると

思いますよ!

 

因みに、私も現在は繁忙期といっても

大したことないですが、

 

それでも、売上としては5月までで、

500万円を超えることができています。

(昨年12月決算が1件増えたからです)

 

平均月商だと月100万円ペースとなり、

3年目ですが、よくここまで来たなあと思います。

 

正直、関与の数を増やせばよいのですから、

今以上に増やせば、もっと売上を増やすことが

可能なところにいますね!

 

いかがでしょうか?

月商100万円は夢ではないすよ!

 

税理士として独立しませんか?

繁忙期はありますが、どうでしょうか?

 

と、この記事のように口頭で説明を受けたら、

繁忙期があったとしても、独立しようかなあと

思いませんか?

 

私だったら思います(笑)

 

確かに、繁忙期で仕事が大変になって、

家に帰ることができないことが増えると思いますが、

それでも、売上が無いよりもましなはずです。

 

 

繁忙期から逃げるには?

さて、上記で繁忙期があった方が良いのでは?

と思われたかと思います。

 

確かに、ただ独立して事業を継続することだけが

目的であればそれでも良いかと思いますね。

 

ですが、それだけだと、つまらないと

私は考えています。

 

これは、現在の状況があるから言えることで、

独立当初だと思えません。

 

現在は、繁忙期から逃げる方法はないものか?

と考えています。

 

現実的にはあまりないです・・・

 

ですから、今すぐではなくて、

将来、税理士業以外の仕事にならないかなと

思っているので、ブログをやったり、

 

youtubeに動画をアップしてみたりして、

自分の可能性はどこにあるのかを

探っている状況です。

 

税理士は、税理士業だけで生きていくことが

宿命とされているわけではないです。

 

それに、今はまだ良いのですが、

AIやITの進化を考えると、

 

もっと楽な関与をすることができたり、

報酬単価を高くすることができる関与の方法も

あるかもしれません。

 

そうなれば、無理に顧問先を増やして、

繁忙期を自分で作ってしまう自分ブラックからも

おさらばできるのではないかと思います。

 

 


編集後記

今日は、防犯装置の設置工事の日です。

ちょっと前から検討していたのですが、

これで一安心です。

 

早いもので、今日で5月が終わり、

来月で半年になってしまいますね。

年を取ると時間が早く流れるとは

よく言ったものだと思います。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。