安い顧問料で済まそうとする依頼者、安い顧問料で引き受ける税理士




顧問料の高いと安い問題

税理士業のような顧問料ベースで関与する場合、

顧問料の高いと安いという問題が浮上します。

 

月6,000円とか安すぎでしょ?とか

月5万円からなら関与しますけど、何か?など

 

税理士先生によって考え方が色々あり、

十人十色の群雄割拠な世界が現在です。

 

今回は、顧問料にスポットを当てて、

独立した税理士の視点から考えをまとめて

見たいなあと思います。

 

それでは、スタートです!!

 

安い顧問料だと何が起こるのか?

顧問料はいくらからが安いのか?

まず初めに、安い顧問料っていくら?

ということになります。

 

私の感覚では、月1万円を切るような

顧問料は安いと判断しています。

 

実際にネットで見てみると、

最初の3か月は無料!

といった集客を行っている

税理士事務所もありますね。

 

無料って、ばかな!(笑)と

思ったこともあります。

 

税理士紹介業者等が公表している

税理士の相場なるものがありますが、

それを見てみると、

 

これが相場のかなあ?と

思うくらい高い場合もあり、

安い場合もあります。

 

税理士紹介業者も商売なので、

顧問料がある程度ないと、紹介料のうまみがない

このように考えて相場なるものを公表していると

言っても過言ではないでしょう。

 

ですから、ネットの金額がすべてではなく、

受任する税理士の金額で判断することで

安いという判断ができそうです。

 

安い顧問料だと何が起こるのか

この項の問題提起です。

 

結論を申し上げると、

基本的な税務サービスを受けることが

できなくなる可能性が高いと思われます。

 

なぜなら、ほっといても大丈夫な案件だから

安い顧問料で受任できるわけです。

 

それに、安い顧問料では、訪問なし、

提案なし、資料で帳簿を作って、申告書作成、

納付書を渡されて決算終了!!

 

このような事態になっているんだろうなあと

思われます。

 

要するに、何か税理士がしてくれるわけではなくて、

帳簿作って、申告書と納付書の作成して終わり。

こういった関与ですね。

 

これでいいのか?

このように思われるかもしれませんが、

 

安い顧問料の関与先には、時間的な投入を

することは確かに効率が悪いと言わざるを得ません。

 

その割には、頻繁に質問が来ることになり、

やっている税理士先生からすると、

やっていられないと思うかもしれませんね。

 

このように感じて、依頼者の思っていた関与とは

異なるということになり、契約を切るなんて

ことが起こりえると思います。

 

まとめると

・依頼者は十分なサービスの提供を受けられない

・税理士も十分なサービスは提供できない

 

つまり、安い顧問料では、

税理士は受任しない、

依頼者は依頼しない

 

こうしたことが言えるのではないかと

私は考えます。

 

安い顧問料はありか?なしか?

それでは、安い顧問料はありか?なしか?

別の視点で考えてみたいと思います。

 

集客戦略ではあり!

私は独立した当初、安い顧問料はなしだと

思っていました。

 

現在、独立3年目に入ろうとしている

状況では、集客戦略としてはありだなあと

考えています。

 

なぜなら、自分の独立1年目を考えると、

もうちょっとスマートなやり方ができたのでは?

と思うからです。

 

私は、独立1年は、3社から始まりました。

月売上は、10万円以下で厳しい状況でしたね。

 

ここで、顧問料を安くして集客ができていれば

いまの状況はちょっと違ったのではないか?

このように考えることができます。

 

独立当初だと、世間の認知はないです。

ゼロと言えますね。

 

また、独立当初なので、いくら税理士とはいえ、

信用力は先に税理士として活動している先生に

かなうはずもありません。

 

つまり、めちゃくちゃ弱者状態なのです!

 

ですから、弱者が取れる戦術は、

価格戦略が一番わかりやすいです。

 

集客としては、安い顧問料はありだと思います。

 

 

 

 

 

何でもなしにしない発想

勘違いしてほしくないのは、

安い顧問料=なし

という発想にすぐしないことです。

 

先ほどの例では、

ただたんに安い場合には、

税理士も依頼者もどちらも良い思いをしない

 

このことを知ってもらうために

つらつらと書いていきました。

 

何が言いたいのかというと、

安い顧問料であっても、きちんと関与できる

設計をすれば良いのだと思います。

 

例えば、

・質問はまとめて週に1回にしてもらう
・税務顧問と記帳代行は分けて報酬をもらう
・年1での関与を提案してみる
・税務の提案はしないことにする(しないわけですから)
・関与できる範囲に限定した契約にする
・オプション料金体系にする
・月の料金を安くして、年間で普通の料金設定にする

 

上記以外もありますが、

多すぎると読みにくくなるので、

この辺りにしておきます。

 

安い顧問料であっても、知恵を使えば、

関与のやり方を考えることはできるはずです。

 

じゃあ、なんでお前やらないの?

と言われると思います。

 

私はやりたくないからやりませんし、

そういった受任はしない方針で独立から

やってきているのでやりません。

 

ですが、いま、独立当初の自分にアドバイスを

するのであれば、全部を検討して、やってみて、

ダメだったら撤退すれば良いと伝えます。

 

独立して初めて自分だけでやるわけですから、

トライ&エラーで、修正を行っていくことは

必要です。

 

したがって、集客と経営を分けて考えることが

大切なのだと、この項では結論を出したいと思います。

 

 

高けりゃ良いのか?

それでは、高けりゃ良いのか?

こういった発想を考えてみたいと思います。

 

高くても、きちんと関与していない

税理士事務所、会計事務所はあります。

 

結構な大手の税理士法人の帳簿を見たり、

税理士本人が関与している帳簿を見たり、

会計士・税理士の帳簿を見たりしていて、

 

おおっと・・・

と思うような帳簿を何度か見たことがあります。

 

報酬も見ると、まあ、通常の料金でやっていて、

なんでこんなことになったんだろう?

と思ってしまうことがあります。

 

要するに、帳簿を見る限り、

依頼者側の視点で考えると割高な関与に

なってしまっていると判断できるわけです。

 

実際に、依頼者が高いと判断しているかは

不明ではありますが。

 

このように、高いからきちんとなるわけでは

無いのだと思います。

 

根本的なことを申し上げると、

その会社、個人に関与する担当者、税理士の

考え方ひとつで決まるわけです。

 

ですから、高ければきちんとやってくれる

保証が付いてくるわけではありません。

 

私のようにぼっちで、活動していて、

きちんとやりたいと考えている税理士先生は、

 

自分が関与するなら、

このくらいは欲しいなあと思って

料金表も掲げてやっていると思います。

 

ですから、料金表以上ではないですし、

以下でもありません。

 

自分自身がやれる範囲内で、

きちんとやる料金はこれ!

と提示しているわけです。

 

結論を申し上げれば、

受任する税理士先生がきちんとやるのか?

この部分に依存する問題なのではないかと

私は考えます。

 

 

ぼっち税理士の価格への考え

私の価格への考え方は、変質していっています。

 

独立当初

安くやるのダメ!、絶対ダメ!

 

独立2年目

安くやることが絶対ダメではないなあ。

 

現在

やり方次第でどうにでもなるんじゃね?

 

まあ、他人様から見れば、

ブレていると思われるでしょうね(笑)

 

しかし、事業には階段があって、

事業をやる経営者は階段を上がっていきます。

 

その階段を上がる過程で、経験したことが

その経営者に知恵を与えていくと思います。

 

ですから、考え方が変質していくことに

なるのだろうなあと思います。

 

また、安くやるのダメというのは、

本質を射抜いてはいるのですが、

 

では、そのように言っている人は

どのような身分の人なのでしょうか?

 

独立して間もない人なのでしょうか?

それとも、何年も事業をやっている人でしょうか?

 

ネットや現実で、安くお仕事を受任するのは

ダメと声高高に言っている人の多くは、

 

ある程度、自分の食い扶持ができていて、

それ以上に、自分だけで価値を創造できる

そんな身分の人が多いように思います。

 

それに比べて、士業資格を持っている先生たちは、

資格を持っているわけですが、

元は普通の人ですよね?

 

ですから、そんな普通の人がどうやって

事業を継続して、自分で自分を食わせていくのか?

これを至上命題にして事業をやっているはずです。

 

どのようなやり方であっても良いと思います。

安かろう、悪かろうにしない設計を知識で

補うことも経営なのだと思っているわけです。

 

 


編集後記

今日は、何もない日なのですが、

仕事が溜まっていて、それを一気に対応する

そんな1日となりそうです。

 

そういえば、民事訴訟法の学習で以下の本を

読んでみました。

訴訟手続きが分かりやすく解説されている本ですね。

 

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。