【値上げの理屈】士マネーフォワードの値上げから士業の報酬の値上げを考える!




値上げの理屈

2019年4月2日にマネーフォワードが

サービスの値上げを発表しました。

 

変更の背景と概要についてということで、

どうやら、マネーフォワードのサービス料金体系に

課題があり、そのための値上げのようです。

 

今回は、士業の報酬の値上げについて、

マネーフォワードの値上げの手法や考え方から

検討をしてみたいと思います。

 

それでは、スタートです!!

 

値上げが難しい理由とは?

最初に検討したいことは、値上げが難しい理由です。

 

値上げというとネガティブな印象を持つ人が

多いことがありますが、なぜ否定されるのでしょうか?

 

・支払う金額が増えるから
・内容に追加がないから
・値上げに納得感がない
・売る方の理論で値上げをするから

など色々あると思います。

 

私も非常に耳が痛く、かつ、一消費者としては、

理解できる部分も少なくありません。

 

どうやら、購入側と販売側との立場の差が、

値上げへの感じ方に違いがあるのだと思います。

 

ここまでは、値上げという状態に対する

感情や考えがあるだろうということを

まとめました。

 

では、実際に、士業の報酬における値上げの実態を

考えてみたいと思います。

 

多くは、年商といった売上を基準にしていたり、

処理する人数を基準にしていたりしますね。

 

要するに、規模に着目して報酬を決める

ということが慣行として行われています。

 

料金は何かしらの基準がないと設定できませんので、

規模はわかりやすい基準だと思います。

 

翻って、サービスに値段を付ける場合も

士業の場合にはあると思います。

 

例えば、年末調整、給与計算、法定資料の作成・提出

といった業務ですね。

 

お仕事自体に注目した料金の設定ができる

そんな料金設定です。

 

マネーフォワードに置き換えると、

今回の値上げは、サービスに注目した値上げです。

 

市場の評価は、どうでも良いのですが、

一つ一つのサービスを単体で契約すると高い

だから、全部契約した方が安いですよ!

そういった理屈をひねり出したわけです。

 

これは、それを使うことが必須な人たちには

受け入れることができると思いますが、

そうではない場合には、当然否定的になりますね。

 

今回、主にネット上で税理士先生やそのほかの記事でも

実質的に値上げということで否定的な意見が多いのは、

こういった理由があるからだと思います。

 

ですから、納得のいく値上げでないと、

値上げは難しくなってしまうわけです。

 

 

2W1Hで説明する

さて、それでは、値上げを行う際には、

どうやって説明することが良いのでしょうか?

 

私は、単純化して、2W1Hかなあと思っています。

 

what(何を)、why(なぜ)、How(どのように)

これを基に、値上げにならないかを考えます。

 

例えば、今年は、2つの顧問先に値上げをして

頂きました。

 

理由は、以下のことが起こったからです。

・通常の会計から部門別会計の導入があったこと

・より経営に関するアドバイスが必要なこと

・作成資料が増えたこと(毎月)

・親会社からの確認事項も増えたこと

 

原因(なぜ)は、顧問先への関与が変質したことで、

月額顧問料(何を)を変質した分だけ(どうやって)

上げてもらうということで落ち着きました。

 

私の値上げと、マネーフォワードの値上げの違いは、

原因がお客様との契約の変質にあるのか?

自社の値ごろ感の課題にあるのか?

 

この違いがあると思うわけです。

 

 

 

 

 

値上げの理由は、昨今、販売者側の理論が多く、

これによって値上げがされてきました。

 

確かに、消費財などについては、

季節性、調達、物流も含めて

サプライチェーンの変化や人手不足

といったことが影響されます。

 

特に、ガソリンを例に上げると

分かりやすいと思います。

 

では、士業はいかがでしょうか?

ご存知の通り、消費財ではありません。

 

季節性はあるものの、調達、物流は関係なく、

顧問先ごとに異なるサービスを提供していると思います。

 

このようなサービスでの値上げを考えると、

契約や行っているサービスに変化がある場合に

値上げとなるということが妥当ではないか?

そのように考えることができます。

 

マネーフォワードの値上げについて言えることは、

値上げというやり方ではなく、

 

必要なソフトを事業が、適宜導入できる選択肢の問題で、

料金の問題として矮小化したからこそ、

納得感が無いのかなあと思います。

 

士業における報酬の値上げについては、

まずは、2W1Hで考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

季節で料金に違いを付けるのもあり

さて、最近思っていることは、

季節で料金に差をつける方法もありかなあ?

と考えております。

 

例えば、個人の確定申告時期、3月決算の申告時期には

料金を高く設定するやり方もありだと思っています。

 

それとともに、平時には相談しやすい方法としての

サービスの導入もありかなあと思っています。

 

なぜかというと、確定申告時期になぜ1年分の処理を

貯めたままにしておく必要があるのか?

非常に疑問だからです。

 

不動産や雑など、比較的ざっくりとした申告であれば、

資料からexcelで入力して計算することで、

 

そこまで時間的にかからずに、申告書の作成を

することができますが、

 

事業といった帳簿が必要な場合には、

平時からやっていった方がきちんとした

申告書を作成できます。

 

また、そういった申告書を作成していると、

税務調査の対象になりにくくなります。

 

それと、前年と同様な帳簿を作成するだけでも

税務調査の対象となりにくくなりますね。

 

税理士に依頼する前提としては、

税務調査に耐えられる、そのための対策

というメリットを最大限、お客様が享受できるのは、

 

平時からかかわってもらうこと以外には

あり得ないと思っています。

 

ですから、平時に相談をしやすく、

確定申告時期の依頼は料金を高く設定して、

季節で料金設定を変化させる方法が

自分の考えにあっているのではないかと

思っているわけです。

 

 

マネーフォワードを続けるかどうか

さて、最後に、マネーフォワードを

継続させるのかという考えについて

私の見解を書きたいと思います。

 

今回の値上げでも、そこまで値上げになって

おりませんので、継続しようと思っています。

 

特に、バリューパックを申し込みしている

関与先もありますし、

 

また、会計だけを使っている関与先もありますが、

年間で見ると2,000円くらいの値上げとなりそうです。

 

顧問先から文句が上がってくる値上げでは

ないかなあと思います。

 

確かに、マネーフォワードが公開した値上げの説明では

納得感はありません。

 

ニーズへの最適な利用料金・プラン体系への課題感は、

マネーフォワード自体の問題で、顧客の問題ではないです。

 

また、マネーフォワードの説明では、

今回の料金変更やプラン変更が最適という

記述はありませんので、今後も値上げがあると

思われます。

 

もう面倒だから、固定資産税と同様に、

3年に一度見直してみては?と思うくらいです。

 

 


編集後記

今日は、バンドの動画編集を主にやります。

使っているパソコンが重くなってしまうので、

ちょっとやりにくいのですが、仕方ありません。

 

近日中に、スペックを上げたパソコンを

購入しようかなあと思います。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。