ソフトウエアの取得価額はどうする?




今回はソフトウエアの取得価額について紹介します。

★ソフトウエアの取得価額について

ソフトウエアは税法上、無形固定資産に該当することになります。ここで問題となるのが、取得形態が2種類あるということです。

 

取得の方法としては、購入した場合と自社で製作した場合です。取得の形態によって取得価額が異なります。以下の様になっていますので、確認してみましょう!!

①購入した場合

購入の代価+購入に要した費用+事業の用に供するために直接要した費用の額

ここでのポイントは、ソフトウエアの導入に当たって必要とされる設定作業及び自社の使用に合わせるために行う付随的な修正作業等はどうなるのかです。これは、事業の用に供するために直接要した費用となりますので、取得価額に算入しなければなりません。

 

②自社で製作した場合

製作等に要した原材料費、労務費及び経費の額+事業の用に供するために直接要した費用の額

ここでのポイントは、ソフトウエアを作るのにかかったもの費用をすべて取得価額にするということです。

現実的には、材料費は直接的な費用なので金額の把握ができるかもしれませんが、問題となるのは労務費と経費の額です。

 

労務費(人件費や福利厚生費など)はかかった工数や時間で割り振っていくことが合理的だと考えます。

 

経費は、間接的な費用となるので、ソフトウエアの材料費と労務費/全製造経費という割合でソフトウエアに対応する部分を割り出していく方法が合理的かと思います。

 

取得価額に算入しなくともよい経費がありますよ!

次の費用はソフトウエアの取得価額に算入しなくともいいことになっています!

①製作計画の変更等により、いわゆる仕損じがあったため不要となったことが明らかであるものに係る費用

②研究開発費(自社利用のソフトウエアについては、その利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかであるものに限ります。)

③製作等のために要した間接費、付随費用等で、その合計額が少額(その製造原価のおおむね3%以内の金額)であるもの

 

上記の取り扱いは国税庁HPに載っているものですが、そのまま鵜呑みにしてはいけません。なぜなら、説明しなければならないからです。ですから証明が必要となります。

 

税務調査対策として例えば、・・・

 

①については、金額の規模や会社様の内部統制に依存しますが、稟議書や臨時株主総会で計画変更となった状況の説明とその立証を行っていくべきだと思います。

 

②については、企業会計上の製品マスターの完成に要したものであれば、研究開発費になりますのでその部分として立証を行っていくことのになると考えます。

 

③は3%以内であればよいので間接費と付随費用等が3%以内である算式を用意しておけば問題ありません。

 

上記の様に確かに税法上の取り扱いはネットで調べることができますが、納税者の皆様からすれば本論的には税務調査の対策はどうするの?ということだと思いますので、税理士に依頼していない方は、税理士に相談をしてみましょう!

 

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編集後記

 

昨日は、前事務所から引き継いだ会社様の資料整理をしました。

全部で5社とは言え、3期分の資料がある会社様もあるので以外に

ボリュームがあり、もう置く場所がなくなりました・・・(´・ω・`)

また少し本棚を整理してスペース確保をしなければなりません!

 

 

Liens税理士事務所HP:http://www.liens-tax.com/

 




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齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。