今回は非居住者の不動産所得のポイントを紹介します。
★非居住者って何?
非居住者とは、居住者以外の個人をいう(国税庁HPより)ということです。全然わかりませんね(笑)。ですので、居住者が一体どういうことなのか?ということを確認すればよいわけです。
居住者とは国内に住所を有し、又は、現在まで引き続き1年以上居所を有する個人(国税庁HPより)ということらしいです。これでもよくわからりません。
では住所はどういった住所なのか?ということになると、住所は生活の本拠をいい、生活の本拠かどうかは客観的事実によって判定する(国税庁HPより)ということのようです。
ここで住所の判定に当たって重要なポイントが滞在地が2か国にわたる場合に、住所がどこかを判定するためには職務内容や契約等を基に住所の推定を行うことになる(国税庁HPより)ということです。
では居所はというと、その人の生活の本拠ではないが、その人が現実に居住している場所(国税庁HPより)ということのようです。
★非居住者の判断方法とは?
実務上で混乱してはいけないポイントをあげます。国籍とビザの取得は関係ないということです。要するに、日本人であっても、海外赴任等で海外へ1年以上滞在することが決まっているのであれば非居住者という判断になります。また、外国人が日本のビザを取得していたとしても生活の本拠が母国にある場合には、非居住者として扱うという点です。ただし、日本に出稼ぎで1年以上居所を有することなどに該当すれば、居住者になります。
★非居住者の不動産所得のポイント
非居住者の不動産所得で確認していきたいポイントは、源泉徴収されているかです。というのは、国内事業者又は個人が非居住者へ賃貸料をお支払いする場合には源泉徴収が必要な場合があるからです。以下のフローチャートで確認できます。
国内の不動産
↓YES
大家さんが非居住者→NO:源泉徴収不要
↓YES
借主は個人ですか?→NO:20.42%の源泉徴収必要
↓YES
借主本人や親族の居住用ですか→NO:20.42%の源泉徴収必要
↓YES
源泉徴収不要
★非居住者の地方税をチェックしましょう!
上記のように、源泉徴収されていますので、源泉徴収がされているかどうかを確認すれば、還付となるかもしれません。また、地方税についても確認していただきたいところがあります。
それは、事業税です。非居住者なので事業に関する地方税はかかりません。固定資産税は物件に関するものなのでかかります。事業税がかかっていて、それを不動産収入に経費計上していると国税は修正申告で追徴か還付税額の戻り金を払わなければならないことになります。対して事業税はそもそも課税されることがおかしいわけですから、事業税の返還請求書を地方公共団体へ提出して返金を求めることになります。事業税は賦課課税方式のため実務家は考えなしに処理をしている場合が少なくありません。実務家さんが気を付けておきたいポイントになります。
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