2023年(令和5年)度年末調整と改正点を解説

令和5年分年末調整




2023年(令和5年)度年末調整と改正点を解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

2023年度年末調整について解説を

行った記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

年末調整とは?

毎月の給与で天引きされた所得税を精算する制度

になります。

 

年末調整は給与のみを取り出して

確定申告を行うイメージです。

 

実際の年末調整の計算過程は

①給与所得の確定

②各種控除の適用

③住宅ローン控除の適用

④所得税の精算

になります。

 

給与は所得税法上で給与所得

に分類されます。

 

給与所得の意味は給与収入から

給与所得控除という経費のような

控除を差し引いて計算します。

 

各種控除の意味は給与所得から

経費のように差し引くことが

できる控除です。

 

例えば、社会保険料は給与天引き

されていますが

 

年末調整でも控除として

給与所得から差し引きます。

 

給与所得から各種控除を

差し引いた金額で所得税率

を乗じて年税額を計算します。

 

年税額から控除できる項目は

住宅ローン控除と天引きされて

きた所得税です。

 

一般的には給与天引きされて

きた所得税は年税額よりも

多くなっていることが多いです。

 

よく年末調整で還付になると

考えている方がいますが

 

原因は給与天引きされてきた

所得税が多かっただけの話です。

 

こういった計算を行うため

年末調整は所得税の精算制度

のように表現されます。

 

年末調整では適用できない規定

年末調整では適用できない

規定が存在します。

①医療費控除

②寄附金控除

③雑損控除

になります。

 

これらは所得税法上では

所得控除と言われるもので

 

要するに給与所得から経費

のように控除される制度です。

 

年末調整あるあるとしては

医療費の領収書も一緒に

提出されることがあります。

 

税理士として年末調整の資料を

確認しているときに発見する

ことが多いです。

 

寄附金控除はふるさと納税が

現在では一般的です。

 

こちらも寄附金の証明書が

提出されることがあります。

 

 

上記のような控除項目は

年末調整では適用されない

項目になっています。

 

理由はわかりません。

 

恐らくかなりプライベートな

控除になるため年末調整では

適用できないのだと思います。

 

医療費控除を例にすると

本人が何かの病気にかかっている

ことは薬の明細を見ればわかって

しまうことになります。

 

こういった個人的な資料を

会社に確認されることで

 

本人に不利益があるかもしれない

といった考えだったのかもしれません。

 

本人が会社に隠してガンになって

いてその治療をしていることは

会社にバレたくないですよね?

 

会社からしてみるとガンの患者を

雇っていることはある程度の

リスクが伴うため

 

違う部署に移動させるとか

などの措置を取るかもしれません。

 

こういった不利益を防止する

ためにできないのかなと思います。

 

海外扶養親族の改正

国税庁が2023年9月22日に

年末調整がわかるページを

公開しました。

 

これによると昨年と同様の

手順になりますと書いてあります。

 

計算手順には改正はありませんが

2023年は海外扶養親族の扶養控除

の適用に改正がありました。

 

一定の海外扶養親族については

送金金額の要件が新たに加わり

 

この条件を満たしていないと

扶養控除の適用ができなく

なることになります。

 

一定の海外扶養親族とは

①年齢が30歳以上70歳未満であること

②①の方で留学や障碍者以外であること

になります。

 

つまり健康な30歳以上70歳未満

の海外の扶養親族になります。

 

こういった方には日本から

海外扶養親族の人ごとに送金を

38万円以上している必要があります。

 

38万円以上を送金している事実

関係書類は

38万円送金書類

と言います。

 

38万円は一括で38万円以上

送金しなければならないわけ

ではありません。

 

2023年からは年ごとに毎年

1人ごとに合計で38万円以上の

送金をして

 

その証拠資料を会社に提出

しないといけないことになります。

 

具体的には2023年に38万円以上を

送金するために4回にわたって

行った場合には

 

4回の合計額の送金書類で

38万円以上の判断をする

ことになります。

 

因みに、銀行経由で送金する

場合には手数料がかかります。

 

もし送金関係書類に手数料が

かかれているのであれば

 

手数料を含めて38万円以上の

判断をして差し支えないこと

になります。

 

 


編集後記

毎年、年末調整の記事を

アップデートしつつ書く時期に

なると

 

今年もそろそろ終わりに近づいて

いるなと感じます。

 

今年は10月からインボイス

制度も始まるため

 

昨年よりも12月になるのが

早く感じるかもしれません。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。