年末調整を電子化できるところできないところ
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
年末調整の電子化について
まとめた記事です。
それでは、スタートです!!
年末調整の電子化とは?
年末調整にもここ3年くらいで
電子化が推奨されています。
年末調整の電子化は2つの側面
が存在します。
国税庁が推進している
年調ソフトによる年末調整の
法定資料の作成手続きの電子化と
生命保険料控除などの保険会社
が発行する控除証明書と
マイナポータルとの連携で
証明書の電子化をすることです。
国税庁が公表している
年調ソフトはマイナポータル
からエキスポートしたデータを
インポートするように設計が
行われています。
年調ソフトでは言われた通りに
入力することで法定資料の基礎
データを作成することが可能です。
扶養控除申告書や保険料控除
申告が所定の記載になって
出力できるわけではありません。
データとしてPDF又はxmlにて
出てくるため実務上では使い
にくいと感じています。
年末調整で電子化できるところできないところ
一般に年末調整で電子化できる
ところとできないところを分けて
解説してみます。
クラウド会計のfreeeや
マネーフォワードについては
年末調整ソフトがあります。
こちらを使っているのであれば
従業員の方たちへ年末調整ソフトを
使ってもらいます。
UIは「はい」又は「いいえ」
などわかりやすく数字や
控除証明書の確認場所も
説明されるため操作しやすいです。
最終的に扶養控除申告書などの
法定資料が出来上がります。
会社の総務人事の担当者から
すればすべてを従業員にやって
もらうことができるため楽です。
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逆に国税庁の年調ソフトを
使うことは避けたほうがよいです。
理由は年末調整のデータの扱いに
対応しているソフトが少ないです。
年調ソフトはクラウド会計の年調
ソフトのような感覚で操作できる
ものの
最終的なデータの扱いに困る
ということがあります。
控除証明書とマイナポータルとの
連動にしてもそうです。
マイナポータルにはマイナンバー
カードがないと入れませんし
そもそもマイナポータルって何?
という認知度だと思います。
控除証明書のマイナポータルへの
格納については保険会社への
手続きも必要です。
別の手続きが必要なため
やりにくいと思います。
まとめると
クラウド会計の年末調整ソフトの場合→電子化OKです。
国税庁の年調ソフト→電子化はダメです。
年末調整の完全電子化はまだ早い
年末調整の完全電子化の状態は
次のことができると達成できます。
①扶養控除申告書などの法定資料がオンライン上で誰でも簡単に作成可能
②控除証明書を紙で添付する必要がない
③本人確認された控除がオンライン上でできる
④法定保存期間中の源泉徴収票がいつでも入手可能
ということになります。
現実は、年末調整への対応が
偏在していると思います。
ある会社はクラウド会計の
年末調整ソフトを使っている
ある会社は税理士事務所へ
年末調整を依頼している
ある会社は社労士事務所へ
年末調整を依頼している
といったように年末調整を
行う主体が同じでも
それを担う側が色々といて
会社の選択により対応が異なる
ということが多いと思います。
私は最終的にマイナポータルへ
各年度の源泉徴収票含めて
情報の一元化が行われることで
年末調整の完全電子化になると
考えています。
編集後記
令和4年分の国税庁の年調ソフトを
ダウンロードしていじってみました。
UIは癖がある場所もありますが
概ね満足のいくアプリだと思います。
しかし、出口のデータがPDFと
xmlのため使えない問題は依然として
残っていると思います。
これであれば、追加の情報のみ
年末調整の税務ソフトに打ち込み
処理をしたほうが楽です。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
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