会社が運転資金を必要とするからくりを税理士・行政書士が解説

運転資金が必要となる理由




会社が運転資金を必要とするからくりを税理士・行政書士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

運転資金が必要となるからくりを

解説した記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

運転資金の正体とは?

運転資金は大きく分けて2つに

正体を分けることができます。

 

・仕入、外注費などの売上に比例してお金が動く経費

・会社の維持費などの売上に比例しない固定費

 

売上に比例してお金が動く

経費のことを会計用語で

直接費と言います。

 

直接費になる経費は業種により

様々な経費があります。

 

建設業では材料費、外注費

職人の人件費などです。

 

IT業ですとサーバー代、ソフト代

IT人材の人件費などです。

 

広く考えれば営業職の人件費

広告宣伝費も直接費になる

可能性があります。

 

売上に比例しますので

直接費は売上の増加に応じて

増えることになります。

 

反対に間接費は会社の維持に必要な

経費になります。

 

間接費も会計用語になります。

 

これまでを踏まえて運転資金との

関係性を確認していきます。

 

運転資金は極限まで簡単にすると

会社が支払う必要のあるお金です。

 

では会社はなぜ融資を受けないと

運転資金が回せないのかという

疑問が生じます。

 

結論は簡単で

会社が持っているお金だけでは

必要なお金が足りないからです。

 

結果、会社は直接費と間接費を

賄うことができるお金を持っていない

ということになります。

 

 

運転資金を2つに分類して長さで考える

会社はなぜ運転資金を回すお金を

持っていないのか疑問が生じる

ことになると思います。

 

この疑問への答えは

お金の回収と支払の長さが

関係していることになります。

 

通常、売上を請求するためには

当社が売り先に何かを行うことが

前提になります。

 

商品の販売、建設、製造

サービスの提供などすべての

ビジネスにおいて原理原則です。

 

言い換えると売上金の回収よりも

先に直接費の支払いが起こります。

 

次に売上金の回収が起こり

次の直接費の支払いのお金に

使うことになります。

 

さて、自社で持っているお金が

直接費で支払うお金を持っていれば

問題ないように感じます。

 

 

 

ところが会社は維持費という間接費が

存在することになります。

 

間接費はすぐに支払う必要がある

お金になります。

 

支払期限はあるものの通常

1か月間で支払いが完了するような

契約になっている経費です。

 

人件費、家賃、光熱費など

ほとんどが1か月単位で支払っている

ということになります。

 

会社は直接費を支払いながら

売上の回収ができない期間も

間接費を支払い続けることになります。

 

以上のことから最も短い周期で

必要となる間接費への支払

次に短い周期の直接費

 

最後に売上金の回収が起こり

また間接費、直接費というように

お金が回り続けます。

 

間接費は当社の売上があろうと

なかろうと支払が起こってきます。

 

ということは直接費の金額の多寡に

よるときはあるものの

 

会社は直接費を支払うお金がなく

売上金を回収しても固定費を支払う

ことができず

 

さらに次のお仕事をする関係から

別の直接費がかかり・・・

の悪循環になってしまいます。

 

以上ことから運転資金として

融資が必要になってきます。

 

 

経営者はどんな資金で悩みを持つのかを理解する

経営者の悩みトップ3を考えると

・売上

・人

・お金

に集約されることになります。

 

どれも並列的な悩みで

優先順位はつけることができない

悩みだと思います。

 

ただお金だけは解決する手段が

ある事柄になります。

 

社長さんの悩みのお金は資金繰り

ということになると思いますが

 

どんな資金繰りで悩んでいるのかを

はっきり理解している社長さんは

多くないと感じます。

 

・直接費の支払いで悩んでいるのか

・間接費の支払いで悩んでいるのか

・黒字決算なのにお金が貯まらないことで悩んでいるのか

総じて言えることはお金が足りない

現状が存在していて

 

社長さんが解決することが

できない現状があるのだと思います。

 

当社の資金繰りを理解する手段として

お金が無くなるタイミングを

確認すると見えてくることがあります。

 

例えば、納税のタイミングで税金を

納付することができないといった

状況に置かれる場合には

 

黒字になっているお金を

直接費や間接費に支払ってしまって

 

売上金の回収ラグの問題や

融資の返済でお金を使ってしまい

納税ができないことが考えられます。

 

言い換えると黒字で貯まるはずの

お金が会社に溜まっていない

状況が見えてきます。

 

では会社にお金が貯まらない理由を

確認してみようとなるはずです。

 

基本的にお金は支払の時期と

回収の時期の2つに分けて回っていく

性質があります。

 

言い換えると時間に応じて

減ると増えるを繰り返していくのです。

 

ですからお金が足りなくなる時期を

確認してみると当社の資金繰りの

傾向を理解することができます。

 

 


編集後記

中小企業の資金不足になる理由は

損益で黒字を出してもその分のお金は

経費の支払いと融資の返済に使って

 

実際には黒字になってお金が

溜まることが難しい状況になっている

傾向があります。

 

このときの改善策としては

融資の元本返済を緩やかにする

直接費の金額について値下げ交渉を

行うといった方法になります。

 

もちろん売上の値上げ交渉も実行して

さらに売上を増やす努力も必要です。

 

お金の支出は下げながら

収入を上げていく全方位の策を

考える必要があります。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。