【コロナ対応】リスケできない・売上下がったどうしようもなくなったときの利益の出し方を税理士が解説!




リスケできない・売上下がったどうしようもなくなったときの利益の出し方を税理士が解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

リスケできない・売上下がったどうしようも

なくなったときの利益の出し方を税理士が解説する記事です。

 

・コロナでどうしようもなくなったときは

・リスケできない・売上が下がったときの利益の出し方

・経済不況のときには利益がでる売上を計算する

についてわかる記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

 

コロナでどうしようもなくなったときは?

私の関与先でもコロナでどうしようも

なくなった事業者があります。

 

新型コロナウィルス感染症前の売上と比べると

1/5になってしまってなかなか利益ができない

という状況になりました。

 

純資産はマイナス、赤字決算という状況で

コロナ融資はしましたが今後を考えると

非常に厳しい状況です。

 

通常だとリスケといって

融資の返済をストップすることを

考えることになります。

 

しかし、リスケをすることは

そのあとの出口戦略を練る必要があり

直前の決算で事業計画を試算したところ

出口戦略になりませんでした。

 

ここで申し上げた出口戦略とは

黒字になって純資産をプラスにもっていく

という事業計画での出口戦略です。

 

こうなるとどうしようもなくなってしまって

現状でリスケをするしかない、しかも

出口戦略を構築していないリスケです。

 

私の過去の経験上では

こうした会社は経済不況が戻らないと

そう簡単に事業を立て直すことができません。

 

融資は社長さんが保証人になっているので

会社を倒産させるとなるとご本人は

ほぼ確実に自己破産です。

 

社長さんの属性によりますが

命を絶つ選択をする可能性もあります。

 

これがどうしようもなくなった

状態ということです。

 

 

リスケできない・売上が下がったときの利益の出し方

上記のような場合の選択は

リスケできない・売上が下がった

さてどうしようとオロオロするのが普通です。

 

しかし光明を見出さないと

ジリ貧になりますので何か手を考えます。

 

それがリスケできない・売上が下がった状態で

何とか利益を出す方法です。

 

私が実際に行った方法をご紹介いたします。

 

方法は次の順番で検討を行います。

①経費の見直し

②経費の切り詰め

③利益がでる売上の試算

となります。

 

 

 

 

経費の見直しは現在の経費で見直せることを

洗い出すことになります。

 

対象の経費は全部です!!

 

原価、販売費及び一般管理費が主となります。

 

中小企業でよくあるのは原価の値引きを

交渉していない、より安価な業者を探していない

ということがあり得ます。

 

原価を落とすことができれば

粗利が増えるのでまずはやってみることです。

 

販売費及び一般管理費にも無駄がある

場合があります。

 

役員報酬が利益に比して多くないかどうか?

スタッフ(正社員、パートアルバイト)などの

人件費が高くなっていないか?

 

事務所や店舗の家賃交渉はしているのか

より安い事務所や店舗へ引っ越すことは

できないのか?

 

など考えることはたくさんあります。

 

上記で経費の見直しをしてから

経費を切り詰めることになります。

 

切り詰める場合には2つの考えがあります。

①いきなりバッサリやっても大丈夫な経費

②話し合って少しずつ切り詰める経費

 

いきなりバッサリやって問題がない経費は

役員報酬です。

 

社長さんやその親族への給料は

バッサリやることが可能です。

 

なぜなら社長さんが決めるからです。

 

あとは無駄な物品や広告宣伝も

バッサリやっても大丈夫でしょう。

 

人が介在していても恨まれることは

あまりないからです。

 

スタッフの人件費や家賃交渉

原価の交渉はバッサリできません。

 

なぜなら交渉をしてみたり

スタッフに相談してみたり

安価な業者を探したりといったことを

する必要性があるからです。

 

いきなりバッサリやってしまうと

今後の事業に影響してしまう可能性があります。

 

こうしたことを積み上げて

切り詰めた後の年間の経費を試算します。

 

最後に売上の試算となります。

経費を切り詰めたので必要最低限の

経費だけが残ることになります。

 

その結果として年間いくらの売上が

必要になるのかが数字になります。

 

例えば、経費が年間を通して

5,000万円だったのが3,000万円まで

削減できたとしましょう。

 

そうすると年商では最低3,000万円までの

売上高にすれば損益はプラスマイナスゼロです。

 

コロナ融資で持っている現金を減らすことなく

できる事業にすることが可能です。

 

年商3,000万円で月商の試算をしてみると

250万円となります。

 

飲食店であれば日商も試算してみると

月の稼働が20日とすると毎日12.5万円

という数字が出てくることになります。

 

もちろんこの日商は毎日同じ金額を

売り上げた場合の数字です。

 

現実は毎日同じ数字になることは

めったにありません。

 

経済不況のときには利益がでる売上を計算する

最後に上記の売上で利益が出る計算をします。

 

先ほど日商を計算しましたが

日商が同じ金額になる可能性はめったにないです。

月商も同様です。

 

したがって年商ベースで最終的に帳尻を

合わせることになります。

 

これが利益がでる売上の計算の意味です。

 

この様に考えると日商や月商で目標の売上を

達成することができなかったとしても

一喜一憂することはありません。

 

年間で目標の数字を達成する方法を考えて

実行すれば良いからです。

 

私が今回の記事で申し上げたいのは

日々資金繰りや事業におびえて経営しても

何も良いことはないので

 

年間を通じて利益が絶対に出ると

確信が持てる事業を行えば外部で

何かが起こって事業を後押ししてくれる

ということです。

 

損益がトントンなのですから事業に

不安を覚える必要はありません。

 

役員報酬も切り詰めますが生活ができる

最低限の報酬があれば生きていけます。

 

あとは頑張るだけだからです。

頑張っている人の下には人が集まり

応援してくれる可能性があります。

 

応援してくれる人が多くなると

売上が想定していたよりも増えて

結果黒字になります。

 

この様な好循環を経済不況のときには

作って頂きたいと思います。

 

 


編集後記

私の関与先で上記のように事業の改善をして

黒字が達成できる見込みの計画を社長さんと

メインバンクに提案したところ喜ばれました。

 

社長さんの表情も変わり達成できる可能性がある

売上が分かったためだと思います。

 

メインバンクとしても黒字を出して

純資産のマイナスが減ることを説明したので

協力的な提案をして頂きました。

 

まだ数字上のことではありますが

直近のコロナの影響を受けたすぐの決算で

経営実態に沿った計画でした。

 

このため実現可能性は高い事業計画となり

事業の利害関係者にとって良い事業計画に

なったと思っています。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。