第三者承継を行う場合の事業承継はどのように考えるか




第三者承継を行う場合の事業承継はどのように考えるか

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

第三者承継を行う場合の事業承継についての記事です。

 

事業承継には、親族内承継、親族外承継の2つがあります。

今回は親族外承継について会社さんやオーナー社長さんにとって

どうやって事業承継をしていくのかを解説します。

 

中小企業は後継者が不足していると言われていて

黒字で廃業をすることが今後増えていくと言われています。

 

そんなときに、親族外の第三者を通じた

親族外承継を行うことで会社のブランドを維持し

事業も継続することを考えることができます。

 

そうしたときに事業承継の当事者である会社さん

オーナー社長さんに知って頂きたい事業承継について

解説する記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

第三者承継とは?

第三者承継とは親族外の人に会社を引き継がせる

事業承継です。

 

つまり、他人に自分の会社を承継して頂き

事業を継続してもらうことです。

 

第三者承継が行われるときには親族内に承継する

といった人がいない場合です。

 

オーナー社長さんの子供たちに事業をする意思がなく

会社として今後事業を継続するためにはどうするのかと

考えると第三者に事業を継続してもらうことになる

という結論しかありません。

 

第三者にはM&Aといった手法もありますが

今回は後継者を設定した事業承継を第三者承継として

事業承継の流れを以下で解説します。

 

 

事業承継の流れについて

事業承継の流れ

以下の通りになります。

①後継者の決定

②後継者の育成と移行

③後継者への経営権の移行

④後継者のひとり立ち

 

第三者承継で最も重要なのは後継者の決定です。

誰を次期社長にするのかということですね。

 

どんな人が良いのかで判断が色々とありますが

私は社長さんの仕事が意思決定をすることだと考えます。

 

結論として、意思決定をすることができる

覚悟と冷静な判断ができる人が後継者に向いている

ということになります。

 

後継者が決まったら、後継者の育成を行って

会社の移行期間が始まります。

 

後継者の育ち具合によりますが

一般的には5年から10年と言われています。

 

そうすると、1代目のオーナー社長さんが還暦を迎える

といったときが事業承継を始めるトリガーになると思います。

 

育成と移行が概ね済んだ場合には

経営権の移行となります。

 

要するに、1代目のオーナー社長さんが保有している

自社株式を後継者に譲渡することになります。

 

 

 

 

事業承継でのハードル

事業承継は上記の流れで行われますが

そこまで持って行くことが非常に難しいです。

 

まず、後継者の発見が難しいと思います。

ずっと自分で事業をしていた会社を他人に任す

ということになるわけです。

 

この点、非常に目利きが厳しくなるかと思います。

ただ、育成することを前提にしますので

どれだけ育ってくれるのかという将来性にも注目して

人を選定したいものです。

 

年齢的には30代後半から40代半ばくらいが

次期社長候補になってくるかと思います。

 

50代だと10年後にはすぐ事業承継の問題が出てきて

面倒なことになるからです。

 

後継者が事業を引き継いだ後の道を一緒に作ることも

ハードルが高くなると思います。

 

1代目のオーナー社長さんから言われると従業員も

しかたないなあと受け入れてくれると思います。

 

しかし、後継者となった場合にはどうでしょうか?

そう簡単に従業員が言うことを聞いてくれるとは思えません。

こういったことから、組織改革をする必要があるかと思います。

 

次に事業の将来性についての説明を後継者にできるように

事業計画を作成する必要があると思います。

 

後継者となる人は株を購入するという金銭的リスク

事業が将来うまく行くか分からないリスクという

大きなリスク2つを背負うことになります。

 

事業計画を達成できるように後継者に引き継いでも

うまく行くような道筋をつけることが必要です。

 

 

今までの組織を改革する必要性

第三者承継で最も大変なことがあります。

今までの組織が機能しなくなることです。

 

中小企業の問題点であり、良い部分は

オーナー社長さんがすべてを決めていて

従業員はそれに従うという組織体制です。

 

では、後継者の人が社長さんになったときに

今までのやり方でうまくいくのかというと

うまく行かないのではないかと思います。

 

理由は、親族でもない赤の他人がいきなり社長となって

会社を切り盛りするからです。

 

通常、後継者が決まって育成、移行期間になると

快く思わない従業員は会社を去ると思います。

 

今までの組織体制は破壊されていくことになると思います。

 

従って、組織体制を後継者用に新しく作ることが

必要になってきます。

 

例えば、後継者を支える従業員を役員に引き入れたり

課を作って分かりやすい組織にしてみたりですね。

 

売上が多くなってくれば来るほど組織はしっかりするのですが

中小企業では色々な仕事を社内一丸となってやっていることがあります。

 

組織を作らなくてもできてしまうということが

起こりえるわけですね。

 

これを後継者にもできるのかというとちょっと厳しいと思います。

育成期間中に組織でお仕事をできるように自社の内部を改める

ということが必要になってきます。

 

そうすると必然的に事業計画でも数字となって

取組を表現しないとまずくなってきますので

事業計画を行っていく必要があるわけですね。

 

 


編集後記

最近、税理士業務から色々なところに飛び火した業務を

ご依頼頂いたり、提案をすることが多くなってきました。

 

税理士なので税務は力を普通に入れないといけないのですが

どうやら関与先によっては求めていることに変化が出てきている

といった印象がありますね。

 

恐らく、これからもこうした傾向は続くと思うので

色々なことができるようにインプットもしないと

いけないと考えています。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。