フォワーディング業における部門別会計の導入を税理士が解説!




フォワーディング業における部門別会計の導入を税理士が解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

フォワーディング業における部門別会計の導入を

税理士が解説する記事となります。

 

部門別会計とは何か、どうやって導入するのか

運用方法について説明します。

 

それでは、スタートです!!

 

部門別会計とは?

部門別会計とは事業の種類、店舗などに分けて

会計処理を行い、損益を確認する処理です。

 

例えば、飲食店では、1つの店舗ごとの売上、原価、利益を

見てみたい場合があります。

 

この場合に、部門別会計を導入することで

各店舗ごとの損益を把握することができる訳です。

 

部門別会計では部門ごとの損益管理を行うことを

前提に行う実務上の会計手法となります。

 

一般的には部門別会計を導入する会社とは

売上の種類が色々ある場合に導入をしておいた方が

良いと考えています。

 

私が関与しているフォワーディング業においても

同様です。

 

外部から見るとフォワーディングだけをやっていますが

内部を観察すると、海上と航空が分かれています。

 

国際貨物を起こっていてれば輸入と輸出が分かれていますし

国内もやっていれば国内の海上と航空がありますね。

 

さらに、許可の必要がない取次もあわせてやっている

といった場合もあり得ます。

 

以上のように、複数の事業を一度に行っているのが

フォワーディング業であります。

 

フォワーディング業が特別ではなく他の事業でも

同様だと思います。

 

事業としては会社でやっているので一緒でも

内容が異なっている場合には部門別会計を導入して

それぞれの内容の損益を把握し、管理することで

経営の判断材料を増やすことができます。

 

 

フォワーディング業の部門別会計の導入方法

フォワーディング業においては行っている

物流サービスについて分けることになります。

 

部門別会計は基本的に損益の管理のための会計手法です。

部門として分ける場合には部門別の設定を行います。

 

この点、使っている会計ソフトのグレードに

依存する可能性があるので部門別会計ができる

グレードをあらかじめ調べておく必要があります。

 

私が使っている弥生会計ではプロフェッショナル版で

部門別会計を導入することが可能となります。

 

次に部門を分ける基準ですが

フォワーディング業においては会計慣行として

 

海上と航空に大まかに分けて、さらに

輸入案件と輸出案件に分けることになっています。

 

つまり以下の通りになります。

①海上輸出

②海上輸入

③航空輸出

④航空輸入

上記4つが基本形となります。

 

国内だけで事業が完結する場合には

国内海上、国内航空のそれぞれ2つになります。

理由は輸出と輸入がないからです。

 

また、取次業務を行っている場合には

代理店として別の部門に分けておく必要もあります。

 

 

 

 

部門別会計は損益を管理する会計手法です。

従って、基本的には損益計算書に設定を行います。

 

貸借対照表にも設定は可能なのですが

手数と管理が煩雑となりますのでお勧めしません。

 

まずは、損益計算書の項目に設定して運用を行います。

 

さて、損益計算書のどの科目に設定するべきかが

疑問になってきます。

 

フォワーディング業においては、売上高と仕入高に

それぞれ部門別を設定します。

 

そうすると仕入高よりも下に位置する販売費及び一般管理費は

部門別を設定しないのかということになります。

 

基本的には設定を行いません。

理由は部門別の損益を管理するのは

部門別の売上高ー仕入高=粗利です。

 

つまり、各部門の粗利がいくらだったのかを

確認するために部門別を導入することになります。

 

こうすることである部門では黒字でも

ある部門では赤字となっているといったことが

数字で確認することが可能となります。

 

もし、部門別会計を導入しないと全体では

粗利は黒字ということが確認できるだけです。

 

会社全体の粗利を見たいのではなく

部門ごとの粗利を確認して、経営に活かす管理が

重要となってきます。

 

従って、損益計算書の全ての科目に部門別を設定することが

経営に活かされることではありません。

 

運用方法とは?

部門別会計の運用方法について説明します。

 

上記でも申し上げた通りに部門別会計は

数字の確認を行い、数字の向上を目指して

経営に活かすための管理をする手法です。

 

従って次のことが前提となります。

部門別ごとに売上高と仕入高を正確に入力する

ということが大変重要になります。

 

部門を間違ってしまうと

粗利の金額が狂ってしまうからです。

 

経理担当者としては必ずどの部門になるのかを

最終チェックすることになります。

 

正確な部門別の売上高と仕入高が入力できて

月次の試算表が完成したとしたら次は

経営者への報告ということになります。

 

報告形式としては部門別の損益計算書と

全体の損益計算書の2つを用意すると良いと思います。

 

それで部門別の売上高と仕入高と粗利を確認できて

全体では自社の経営成績を確認することが可能となります。

 

上記を踏まえたうえでどのような経営を行っていくのか

ということを経営者が考えることになります。

 

こうしたことから数字の読み方の説明を行う必要が

出てくることになりますね。

 

この点、もし顧問税理士さんがいらっしゃれば

税理士さんから説明を起こってもらう様にしても

問題はないかと思います。

 

 


編集後記

今日で8月の第3週が終わりとなります。

気が付けばあと4か月で2020年が終わりになります。

 

コロナがなければ、本当は今頃東京五輪の雰囲気がまだあって

面白い夏になっていた可能性があるのですよね。

 

私は東京五輪の男子サッカー決勝のチケットが

当たっていたので観戦に行っていたはずでした。

 

残念ですが、来年の東京五輪の開催は難しいかもしれません。

チケットは今後手放そうと考えています。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。