事業計画書の作成ポイントを税理士が解説!




事業計画書の作成ポイントを税理士が解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

事業計画書の作成ポイントを税理士が解説する記事です。

 

当ブログでは何度か申し上げていますが

事業計画書を作成して運用している中小企業は

少ないと思います。

 

少ない理由はともかく、まずは作成して

計画書の通りに経営を行ってくとどうなるのか

という体験することが大切です。

 

事業計画書作成の第一歩となって頂けると

幸いな記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

事業計画書の構成とは?

事業計画書の作成のポイントを解説する前に

事業計画書は何から構成されているのか

ということをまとめていきます。

 

事業全般に関する項目

事業計画書と聞くと数字を思い浮かべると

思います。

 

しかし、数字は会社の方針や将来的なことを

反映させる必要があるのです。

 

結果としては事業全般に関する事項をまとめる

ことから行ってきます。

 

次のような内容を書いて行きます。

なお、特定の書式はありませんので見やすい書式で

最終的にまとめることになります。

 

①事業概況

②事業での売上の割合(兼業が無い場合には主業で100%)

③SWOT分析

というようなことをまとめていきます。

 

数字に関する事項

上記の事業に関する事項を踏まえた上で

数字に関する事項を作成します。

 

構成する書類は

①貸借対照表

②損益計算書

③資金繰り表

ということになります。

 

従って、簿記の知識は前提として必要です。

最低でも簿記3級程度の知識は持っていないと作成できません。

 

事業計画書は会社の将来についての説明資料です。

社内、社外両方に使えることが大切です。

 

 

事業計画書の作成ポイント

事業計画書を作成するためにはコツが存在します。

 

売上(トップライン)から作成する

初めに手を付けたいのは売上の金額を確定する

ということになります。

 

売上の金額を決めないと他が決まらないのが

現実だからです。

 

売上の金額を決める方法ですが

一般的には一人当たり売上高の平均で決めると

客観的な売上金額になると思います。

 

例えば、年商÷従業員数=一人当たり平均売上高

ということになります。

 

従って、一人当たり平均売上高×従業員数にて

売上を事実に即した売上になって来ると思います。

 

注意点としては売上に直結する従業員と

バックオフィス業務の従業員は別にすることです。

 

全従業員を対象として売上の平均額を計算してしまうと

当然ながら算出された平均は過少な数字になります。

 

 

 

損益計算書から作成を始める

売上高を決めていくわけですが事業計画書で

数字の書類を作成するためには順番があります。

 

損益計算書⇒資金繰り表⇒貸借対照表

という順番で私は作成しています。

 

理由は作成が楽な方から作成しているのです。

 

損益計算書で当期を含めた将来の業績を決めていき

売上という収入と経費という支出が分かるので

資金繰り表の作成に使うことができます。

 

貸借対照表は上記を踏まえたその事業年度末を

切り取った数字となるはずなので最後に作成します。

 

現金預金、売掛金などの資産項目、買掛金、短期借入金などの

負債項目を決めていくと純資産の部が自動的にできます。

 

貸借対照表から作成するのは最も難しい作成順番と

なる可能性があります。

 

まずは売上などの業績から決めることができる

損益計算書から作成する方が良いかと思います。

 

数字は理想ではなく現実を反映させる

事業計画書は理想ではなく現実を反映させる

ということが重要であると思います。

 

この点、私が過去に事業計画書の作成依頼を

受けたことを思い起こすと財政状態が悪く

金融機関への説明資料として数字を盛った計画書の

作成を依頼されることが多かったです。

 

これが中小企業の現実なのだと思います。

 

非常に残念なことなのですが

既に事業に行き詰っていて立て直すことが

難しい会社が事業計画書を作成する場面が多いのです。

 

事業が難しくなってから事業計画書を作成しても

残念ながら遅いです。

 

普段からどうやったら会社が黒字になるのかを

考えるために事業計画書をがあるので合って

その計画を達成するために経営を行うのです。

 

従って、数字を盛る意味がないのです。

会社が頑張れる数字はどれくらいなのか

ということを考えることになります。

 

そのために客観的な数字で業績を決めた

計画書が必要になるわけですね。

 

因みに、作成した事業計画書で社外に出す場合には

金融機関に対してが想定されます。

 

このときに、なぜ事業計画書の数字となったのかを

説明できると信ぴょう性がある計画書になります。

理由は数字に根拠があるからです。

 

金融機関としては事業計画書は数字が盛られている

という前提で計画書を確認することが普通です。

 

この疑念を払しょくする必要があるのです。

ですから、理想というよりは現実を反映させる

ということが事業計画書に求められるわけです。

 

 


編集後記

事業計画書は通常の会社だけでなく

不動産投資のときの銀行融資にも有効ですね。

 

特に不動産投資の場合には減価償却費が大きく

なることが多いので、減価償却費で融資の返済を

捻出することが多いからです。

 

実は実務上では減価償却費が融資では重要で

自己金融効果分を融資の返済原資に充てることができるためです。

 

こうしたことも事業計画書に盛り込んでおくことで

設備投資の融資と運転資金の融資を分けて考える

ということができる訳ですね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。