税務調査で当期の売上が翌期に計上された場合には重加算税の対象とはならないって知っていますか?




税務調査で当期の売上が翌期に計上された場合には重加算税の対象とはならないって知っていますか?

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

税務調査における売上の計上漏れがあったときの

重加算税について解説します。

 

税務調査では経費の可否よりも売上の計上の方が

確認されることが多いです。

 

理由は間違いやすく、指摘しやすく

追徴課税を取りやすいからです。

 

しかし、重加算税は違います。

重加算税が課されるときは限定列挙され

知識として知らないと税務調査官の感覚で

課される可能性があります。

 

今回は、売上と重加算税を中心とした解説です。

 

それでは、スタートです!!

 

当期の売上が翌期に計上された場合とは?

売上が繰越されて計上された場合

初めに、当期の売上が翌期に計上された

という場合について解説していきます。

 

どういった状態なのかをご理解いただかないと

売上の除外との違いが分からないからでです。

 

当期の売上が翌期に計上された場合とは

例えば、2020年6月決算の法人で

6月に計上するべき売上が2020年7月に

計上していたときです。

 

こちらを「売上の計上もれ」と表現します。

 

なぜ売上の計上もれが起こるのか?

こんなことが起こるのかというと

起こる可能性があります。

 

前提として

2020年6月決算、売上の締め日は毎月20日とします。

 

この場合に、6月の売上の請求書を作成する場合には

5月21日~6月20日までの売上を集計します。

 

決算では、上記の売上だけを売上としていると

6月21日~30日までの売上が漏れてします。

 

しかし、7月の請求書には

6月21日~7月20にまでの売上の請求書を作成します。

結果として7月の売上として計上されることになります。

 

この様にして7月分の売上のうち

10日分の売上が計上されずに決算書の作成

法人税の確定申告書の作成が行われてしまいます。

 

売上の計上もれが税務調査で見つかるとどうなるか?

税務調査で売上の計上もれが発見されると

当然、既往の申告書を修正してくださいという

「修正申告の勧奨」が行われます。

 

結果として、法人であれば法人税の計算をやり直し

漏れた売上を計上し、かつ、漏れた売上に対する

仕入も計上することで正しい利益を計算します。

 

結論として法人税が増えますので

法人税の本体の追徴が行われて

既往の申告書と比べて法人税が増えるため

過少申告加算税が課税されます。

 

売上の計上漏れと除外の違いとは?

売上除外のイメージ

売上の計上もれと除外は明確に異なります。

売上の除外を行うと重加算税の対象となり

税務署のブラックリストに載りますので注意が必要です。

 

売上の除外とは、要するに収入を計上しないことです。

 

一般的なやり方としては

売上先からの入金を事業口座以外の口座に振り込ませる

現金で売上金をもらってしまうといったことがあります。

 

こうなると経営者としては本当の収益を

知りたいという欲求から二重帳簿を作成します。

 

この様にして売上の除外を行うことが想定されます。

 

現実にはもうちょっと複雑ですが

売上の除外のイメージとしてご理解ください。

 

結論として、法人であれば

法人に売上を計上すべきなのに計上せず

社長さんのポケットに入れてしまう

というイメージですね。

 

売上の計上もれと売上の除外を比較すると

次のような点で異なります。

 

売上の計上漏れ 売上の除外
事業の売上として計上している していない
売上金として回収している 収入がないものとして回収している
売上の処理ミス 意図的な未計上

 

という違いがあると思います。

 

 

売上の除外を行うと調査が多くなる?

売上の除外を行うと調査の頻度が増します。

概ね3年に1度のペースで税務調査が行われますね。

 

実際に現職の調査官から聞いた話です。

 

また税務署には不正を行った事業主のリストがあり

そちらに格納されることになっているようです。

 

こちらも現職の税務調査官から聞きました。

 

両方とも、税務調査官が口を滑らしたのですが

税務調査のときには税理士は情報収集をするのが

普通のことなので色々と雑談はするのです。

 

3年に一度となる理由としては

私が考えるに1回の調査では確認できて

3年分だからです。

 

何もない税務調査であっても3年間の資料を要求されることは同じです。

 

3年間の間にまた不正をやっているのは?

という視点から税務調査の選定対象となり

実際の税務調査が行われます。

 

 

重加算税の対象は限られている

重加算税はどんなときに課税されるのかを

知っていると良いかと思います。

 

税務調査官は国税庁の職員です。

 

従って、国税庁からの命令である事務運営指針

というもので動くのが普通です。

 

ただ事務運営指針を知らない納税者や税理士さん

税理士事務所の担当者さんは大勢いますので

 

こういった場合には重加算税をわざと取れるように

質問応答記録書という供述調書を作成し

 

納税者に署名・押印をさせてまるで事実であったように

事実でないことも事実として証拠を残すやり方が

たまにあります。

 

重加算税が課される事実とは次の事実です。

①二重帳簿の作成

②帳簿書類の隠匿や虚偽記載

③税法上の特例措置を受けるために書類の改ざんを行う

④簿外資産などから収入を計上していない

⑤簿外資金で経費を計上していること

⑥同族会社なのに、非同族会社を装うこと

 

より詳しく確認した場合には次のサイトとなります。

法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)

 

逆に帳簿の隠匿や虚偽表示等に該当しない場合は

次のように限定列挙されています。

①売上の計上もれ

②経費の繰上げ計上

③棚卸資産の過小評価

④交際費・寄附金になるのに他の費用に計上していた

 

質問応答記録書を作成する場合には

結論として上記の重加算税の対象となるように

事実を捻じ曲げて文面を作成して

納税者に署名・押印を求めることになります。

 

対応策としては

・重加算税の対象となる事実なのかを確認

・質問応答記録書に署名・押印をしない

ということです。

 

質問応答記録書は法定された手続きにあらず

税務調査官が自己の裁量で作成することを

国税庁内部で認められた書類です。

 

乱暴な言い方をすれば

めんどくさくなったら質問応答記録書を作成して

重加算税を課税しておけばOKということです。

 

質問応答記録書への署名押印は

裁判上でも証拠として採用されることになり

事実が事実でなかったとしても事実と認定される

可能性が高いですね。

 

実際に過去の裁判例を見る機会がありますが

質問応答記録書をひっくり返すことは

容易ではないと考えます。

 

 


編集後記

今月で自分派遣のお仕事が終了しました。

収入の減少となります。

 

ですが自分派遣で使っていた時間を

他のことに回すことができるので

事業戦略としては良い方向になっていると思います。

 

会社にとっても私に支払っていた

報酬がそのまま従業員へ還元できるので

会社にとっても良いことだと思います。

 

変な話ですが売上を下げる決断は

事業を考えるとなかなかできません。

 

しかし売上を下げてでも他のことに時間を回し

以前の売上よりも増やすことはできるのです。

 

実際に今期は収入の減少分がスポットのご依頼で

賄うことができていますし、自分派遣で使った

時間よりも効率がよい収入を得ることができています。

 

今後、現状の売上を減少させて

できることはないかを探求することは

必要であると思います。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US

創業・起業支援、税務調査に特化した新宿区の税理士です! 今までは、海外から日本へ進出する会社様の創業・起業支援を行ってきました!また、外国法人や外国法人の子会社の税務調査に対応してきた知見(国税局・特別国税調査官・通常の調査官への対応経験)を生かして税務調査対応も支援しています! ブログの運営方針は、0to1になるような情報発信をしていきます!