【個人事業主が確定申告を早く終わらせるために】月次決算と電子申告のすすめ!




個人事業主が確定申告を早く終わらせるために

個人事業主が、確定申告を早く終わらせるために、

必要なことは、次の2つです。

 

・月次決算

・電子申告

 

月次決算とは、毎月経理をしていって、

利益や財産の状況を把握する方法です。

 

電子申告とは、インターネットを通じて、

確定申告書を税務署へ提出する方法です。

 

なぜ、上記2つのことをやるだけで、

確定申告が早く終わるのかというと、

 

確定申告は、毎月の経理が締められていれば

後は、申告に必要な情報や資料を集めて、

申告をするだけとなります。

 

電子申告を行うと、通常添付しないといけない

資料、作成会場での待ち時間がかからないなど

時間を短縮することができます。

 

税理士の私から見て、なぜ両方ともやらないのか

かなり不思議に思っているところです。

 

それでは、具体的に見ていきましょう!

 

確定申告を早く終わらせるには?

確定申告を早く終わらせるには、

・月次決算

・電子申告

この2つが必要となります。

 

個人事業の確定申告で最も面倒だと感じる作業に

経理があると思います。

 

正しい売上(収入)、経費を入力して、

まずは事業の利益を計算する必要があります。

 

個人は、1月~12月が事業年度なので、

12か月分を1年で素人さんがやろうとすると

かなり大変な作業となります。

 

これを1ヵ月ごとに分けてやることが、

月次決算です。

 

ですから、通常は確定申告期間になっている

時期には、12か月分の経理が完了していて、

後は、確定申告書を作成するだけです。

 

電子申告は、確定申告書をWEB等で作成して、

そのまま税務署へ送付することができます。

 

よくあるのが、確定申告書の作成会場に行って、

何時間も列に並んだにもかかわらず、

 

書類の不足が原因で、家に帰って、

また会場に並んで・・・

ということを繰り返してしまうことです。

 

これでは、時間がいくらあっても足りませんし、

税務署の職員さんの対応も雑になりがちです。

 

ですから、全部自分でやった方が時間は

かからないですし、

ストレスもなくできることになります。

 

最近は、クラウド会計や国税庁の確定申告書

作成コーナーによって、申告書の作成が

誰でもできるようになりました。

 

このブログを読む方は、基本的にPCや

ネットを使っている方です。

 

それであれば、色々使えるものは、

何でも使って時短に役立ててほしいと思います。

 

月次決算って何やればよいの?

さて、それでは、月次決算はどうやれば

良いのでしょうか?

 

これが分からないと、月次決算はできません。

簡単にまとめると以下のことをやります。

 

・現金や預金の処理

・売上の処理

・経費の処理

 

そんなに難しくないと思います。

では、具体的に見ていきましょう!

 

現金の処理に関しては、次のことです。

預金から引き出した事業用のお金の処理です。

・入金:預金や売上金の回収

・出金:経費に使った

以上の事実を帳簿に処理するだけとなります。

 

預金の処理は、

・入金:売上金の回収

・出金:現金での引き出しや外注への支払

以上の事実を帳簿に処理することになります。

 

 

 

 

 

売上の処理は、請求書を発行していると

思いますので、請求書ベースで売上の処理をします。

 

経費の処理は、現金や預金で処理した

以外のものがあれば処理することになります。

 

現金以外の処理というと、

電子マネーで支払ったものですね。

 

ただ、注意してほしいのは、チャージした時に

経費計上は原則認められません。

 

原則、電子マネーを使ったときに経費計上が

正しいやり方となります。

 

また、移動代などは、毎月excelにまとめて

旅費交通費として処理することになります。

 

後は、カードで支払ったものはどうするのか

ということになりますね。

 

こちらは、通帳から落ちるタイミングで、

カードの利用明細を見ることができると思います。

 

印刷して、預金から落ちた金額をもとに、

経費計上する方が分かりやすいです。

 

一つの取引ごとに、勘定科目を設定するので、

支払手数料といった科目へ一括で計上する

ということは問題となります。

 

同一科目となるものの金額を集計して、

計上することは問題ありませんが、

 

利用明細を取っておかないと、

内訳の説明ができません。

捨てないで、取っておきましょう。

 

電子申告に対応してみる

それでは、電子申告への対応に関してです。

現在、電子申告までできる会計ソフトで、

安価なソフトは、freeeだけになります。

 

用意するものは、マイナンバーカードと

ICカードリーダーライターです。

 

また、マイナンバーカードには電子証明書が

格納されていますので、その暗証番号も必要です。

 

加えて、初めだけですが、カードの認証を

する必要がありますね。

 

これらを準備して、ようやく電子申告をする

ということができます。

 

なんか面倒だなあと思う方が多いと思いますが、

個人事業主は、今後電子申告へ対応することが

必須になると思います。

 

2020年分の確定申告からは、

電子申告をしないと青色申告特別控除が

55万円に減額されることになります。

 

現行は、65万円となりますので、

10万円の減額となります。

 

電子申告をすることで、現行と同様の65万円の控除を

受けることができる改正内容です。

 

10万円の経費が消えるくらいなら良いかなあと

思う方もいると思うので、税金に換算すると、

 

個人事業主の平均の所得税率がどれくらいなのか

不明ではありますが、

 

仮に、所得税率が10%の水準の金額だとしたら、

住民税と合わせて、10万円×20%(住民税率は10%)

従って、2万円分、多くの税金を支払うことになります。

 

それでも良いかと思う方は電子申告しなくても

良いかと思います。

 

65万円控除を受けたい方は、2019年度の確定申告から

電子申告の検討をしてみてはいかがでしょうか?

 

税理士に依頼するものあり

最後になりますが、以上のことが面倒だと

思うのであれば、税理士に依頼するのもありです。

 

恐らく、自分で確定申告までやろうと考えている

個人の皆さんは、税理士報酬が高いと思っている、

払いたくないと思っている、など様々な理由が

あるのだと推測します。

 

確かに、税理士に依頼するとお金がかかりますね。

 

ただ、少なくとも、素人がやるよりも、

プロですから、きちんとしたものが出来上がります。

 

個人でやっている方の申告内容を見ると、

あれ?65万円控除の適用ができないのでは?

という状態になっているものもありますね。

 

また、経理上で、まずい経理となっている場合、

経費算入について全額ではなく、家事按分が必要な経費など

ツッコミどころ満載です。

 

近年、AIの導入で、税理士の業務が奪われる

ということが言われていますが、

 

これは、税関係の業界全体について言えることです。

 

国税庁はすでにAIの実証実験をしていて、

申告書の内容におかしな点がないかどうかを

チェックできるようになると思います。

 

今までは、すべての納税者に税務調査できなかった

という状況がありましたが、

今後もとそういった状況が継続するかは分かりません。

 

税務署は申告している人すべての情報を持っていて、

その内容をもとに、AIにディープランニングさせる

ということもできます。

 

そんな時代が来たときに、誰があなたの味方に

なってくれるのかというと、

税理士しかいません。

 

 


編集後記

今日は、午後から顧問先へ訪問があります。

あと、個人の確定申告を1件送信して、

今年の確定申告はフィニッシュです!

 

3月以降は、青申会の相談業務に従事する

こととなります。

私が、従事するのは、3/1、3/8、3/15の3日間です。

 

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。