【資金繰りを改善させるコツ】お金の移動を毎日記入する日繰表を活用する
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
資金繰り改善のための日繰表
の活用について解説した記事です。
それでは、スタートです!!
日繰表が資金繰りの改善に活用できる
日繰表とは
毎月の収入と支出を記載して資金繰りを管理する表
になります。
次のような表をエクセルで
作成するのが一般的です。
日にち | 内容 | 収入 | 支出 | 残高 |
7/1 | 前月繰越 | 15,000,000 | ||
7/10 | 給料支払い | 4,000,000 | 11,000,000 |
こんな感じで作成します。
初めて日繰表を作成する
場合には苦行でしょうが
毎日、現金や預金が動くつど
収入や支出に書いていきます。
取引1つ1つごとに書いていく
必要があります。
このようにつくる理由は
後で見直すからです。
日繰表をつくると現預金の
残高が底を打つ時が来ます。
次に売上金の入金などで
一度に増えて、支払いなどで
だんだんとお金が減っていきます。
こういった事業でのお金の
流れを知ることが目標です。
毎日記入していくと
支払が集中している日にちが
わかってきます。
その日までにお金がないと
外部への支払ができなくなり
債務不履行になります。
債務不履行にならないために
事前に銀行へ融資相談をするとか
取引先には支払日の変更を
交渉するとかなどで
債務不履行にならないための
手段を取っていきます。
結果、資金繰りを改善する
手段につながりますので
日繰表は資金繰り改善に
活用できることになります。
日繰表を1年間使うと起こること
日繰表を1年間使うと
毎月の収支差額や
年間の収支差額を確認でき
どのようなお金の流れを
しているのかがわかります。
例えば、年間の収入が9千万円で
支出が8千万円とすると
収支差額は1千万円になり
期首のお金と期末のお金は
1千万円増えていることが
わかります。
逆に年間の収入が8千万円で
支出が9千万円の場合には
持ち出しが1千万円あったため
期首と期末ではお金が1千万円
減っていることになります。
日繰表は1日のお金を記入して
管理する資金繰り表ですが
毎日が毎月を表し、年間を表す
ことになります。
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さて、お金が増えた!
お金が減った!を確認して
終わりではありません。
なぜ増えたのか?減ったのか?
を追求することが日繰表をつくった
理由になります。
私の感覚では中小企業では
自転車操業になっている
ことが多いです。
自転車操業になる支出項目
として初めに見てほしいことは
銀行融資の年間返済額です。
お金を借りることは事業に
必要なのですが返済金額が
事業の資金繰りに合っていないと
借りたお金を返済に回している
不思議な現象が起こります。
自転車操業になる理由の解明をする
自転車操業になる理由も
日繰表で解明することが
可能かもしれません。
自転車操業の定義はないですが
私が考える自転車操業の資金繰り
のイメージは
日繰表で底をうった金額が
毎月の資金繰りの1か月分に
満たない場合です。
銀行融資がある場合には
残高に融資分が含まれて
いるため
底をうった金額-融資残高
で金額を計算してみてください。
この金額が1か月分に満たない
場合には自転車操業です。
売上金が入金されないと
外部へ支払ができないです。
自転車操業になる理由は
事業によって様々ですが
以下のものが複合的に合わさり
行っていると考えます。
日繰表を作成して確認を
してみてはいかがでしょうか?
①融資の返済金額が負担になっている
②仕入れコストの増加
③物価高による人件費、光熱費、家賃などの増加
④在庫管理の不徹底
⑤労働時間の管理不足
⑥入金サイトが長い又は支払サイトが短い
これらはすべて日繰表に
数字となって現れます。
①~③は日繰表を並べることで
毎月の金額を比較できます。
④は在庫があるにも関わらず
毎月同程度の仕入をしている
といったことがあります。
在庫と仕入の量を比較にして
適切な発注量があるため
毎月違うはずですし
仕入が多い場合には売上も
増えているはずです。
⑤は無用な残業代を支払う
といったことです。
仕事が終わらないといった
理由で社員が残業をしている
といったことはありませんか?
仕事の管理は個人になりますが
労働時間の管理は上長が行う
のが一般的です。
おかしな労働時間になって
いないかを確認します。
恐らく、繁忙期と閑散期で
人件費に差が出てくると思います。
そうでないならば何に
労働時間を使っているのか
を確認することになります。
中小企業あるあるですが
入金サイトが長い傾向や
支払サイトが短い傾向は
ありませんか?
売上金が3か月後回収とか
支払サイトが売上金回収から
2週間で支払う必要があるとか
といったイメージです。
売上金の回収が長いとそれまで
お金が入金されないです。
入金されるまでの間に
支払のお金に都合をつける
といったことになります。
通常でお金の都合をつける場合
銀行融資だけになりがちです。
入金のサイトを短くできる
交渉をするとか
でんさいによるファクタリング
を使った早期回収を実現させる
といった対応が考えれます。
支払サイトは末締め翌月10日
払いといった場合には
支払が早すぎるため
せめて末締め翌末払いといった
1か月くらいのサイトはほしい
所です。
編集後記
中小企業では値段交渉を
するのが当たり前の業種と
そうではない業種があります。
私が関与している業種では
値段交渉をするのが当たり前
の業種が多い印象です。
物価高だからと言って
提示された値段でOKする
のではなく
値段の内訳を聞いてみると
内容によっては価格交渉が
できるところがあるはずです。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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