融資対応のための財務計画は返済可能かどうかを伝える資料として作成する




融資対応のための財務計画は返済可能かどうかを伝える資料として作成する

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

融資対応の財務計画についての記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

財務計画とは?

財務計画とは事業計画書の中で

財務について計画することです。

 

事業計画書というと損益が

注目されると思われがちです。

 

しかし財務のほうが重要になります。

理由は返済可能かどうかを説明する

資料になりえるからです。

 

財務計画とは端的に申し上げれば

貸借対照表の計画になります。

 

損益計算書と貸借対照表の計画を

合わせて事業計画になります。

 

事業計画では損益計算書の計画に

重きを置いてしまうと

 

貸借対照表の計画が論理的に

説明できない数字になってしまう

ということになります。

 

なぜなら貸借対照表は損益から

影響を受けるからです。

 

逆説的ではありますが

貸借対照表から逆算して

損益を考えるほうが理にかなっている

ということになります。

 

というのは財務計画こそが

返済可能かどうかを説明する

資料になるからです。

 

 

融資のときには返済可能かどうかを説明する

融資を申し込むときには

返済可能かどうかを説明する

ということが最重要です。

 

なぜなら融資をする側の立場を

考えると

 

返済できるかどうかわからない

事業主へ融資する理由がないからです。

 

実務上では事業計画書がなくても

信用枠がありさえすれば

融資は行ってくれます。

 

金融機関としては保証協会で

リスク回避ができるため

ビジネスとして行うことになります。

 

ですが返済可能かどうかは

わからない状態で会社は

融資を受けることになります。

 

こうなると借り換えの沼にはまり

保証協会付きの融資から脱却する

ということは難しくなります。

 

 

 

財務計画で返済可能かどうかを

説明する資料にする効果は

 

会社にとって有利な融資を

引き出すためです。

 

最初は保証協会付きの融資でも

財務計画を練り財務状況が改善できれば

保証協会付きの融資から卒業できます。

 

そうすると保証料がかからない

融資に移行することが可能です。

 

さらに財務格付けが上がれば

短期融資にも対応してもらえて

 

長期的な融資で運転資金を賄う

という不安定な経営からも

卒業することが可能となります。

 

とどのつまり会社の経営改善に

つながる効果があるわけですね。

 

 

財務で重要になる2つのポイント

財務で重要になるポイントは

2つ存在します。

 

・自己資本と自己資本比率

・債務償還年数

になります。

 

自己資本は資本金等と利益剰余金で

構成されることになります。

 

利益剰余金は税引後当期純利益で

金額がプラスになっていきます。

 

自己資本を厚くする意味は

黒字にすることになります。

 

自己資本がマイナスだと

財務格付けは下がります。

 

自己資本比率は10%以上を

まずは目指すことになります。

 

債務償還年とは

その年のフリーキャッシュフロー

によって現在ある融資の返済を

あと何年で返すことが可能か

という年数のことです。

 

例を出して考えてみます。

①フリーキャッシュフローの金額:500万円

②その年の融資残高:4,000万円

③②÷①=8年

このように計算することになります。

 

このときに融資の返済期間が残り5年

という場合だと年間の元本の返済は

800万円ということになります。

 

会社として自由に使えるお金が

500万円あったとしても300万円が

マイナスということになります。

 

この意味は300万円が運転資金をもとに

返済されてしまっていることになります。

 

言い換えると運転資金として

使わなければならないお金を

返済資金に回している状態です。

 

こう考えると黒字なのにお金が

たまらない、なんでだろうという

社長さんに悩みの原因がわかる

ということになります。

 

結果として上記2つのポイントは

自己資本関係は会社の財務格付けに

影響するので重要

 

債務償還年数は会社のお金が

たまらない原因を調査するのに

重要ということになります。

 

 

 


編集後記

財務計画が重要になってくるのは

上記の返済金額を債務償還年数を

もとにはじき出した金額に寄せていく

ということです。

 

要するに年間の返済金額について

最低でもフリーキャッシュフローと

同じ状態にする計画を立てることです。

 

結果として返済可能な財務計画をもとに

ではいくらの損益であれば可能なのか

ということを計画するわけです。

 

また計画したら実行することになります。

実行して結果を残して初めて経営改善が

行われることになります。

 

手前味噌ですが上記の分析と提案を

行うのが私がやっている資金繰り支援

になります。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。