建設業を起業する場合の決算日の決め方を税理士が解説
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
建設業を起業する場合の決算日の決め方を
税理士が解説します。
それでは、スタートです!!
建設業を起業する場合の決算日の決め方
建設業を起業する場合において
法人形態だと決算日を決める必要があります。
理由は法人の計算期間が事業年度という
1年間のサイクルで行われるからです。
起業した1年目は設立した日から
決算日までが事業年度になります。
多く場合、1年未満になります。
さて決算日の決め方ですが
原則は完成工事の数が少ない月を
選択することになります。
理由は後述します。
建設業であっても受注する1次下請け
により完成工事の数が少ない時期は
異なると思います。
まずは工事が完成する時期が少ないときを
確認すると良いかと思います。
完成工事の数が少ない月を選択する理由
完成工事の数が少ない月を選択する
理由について解説します。
完成工事の数が少ない月は要するに
売上が上がらない月になります。
売上があがらなければ利益は
自動的に圧縮されることになります。
利益が圧縮されることになるので
利益を基に計算する法人税も自動的に
少なくなるということになります。
つまり完成工事の数が少ない月を
選択することで合法的な節税効果が
発揮されることになるわけですね。
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完成工事に着目する理由は
売上があがらないからだと申しました。
これにもからくりがあります。
企業会計上、税法上ともに
工事の売上高を計上するタイミングは
完成工事基準という方法が使えます。
完成工事基準とは工事が完成して
相手方に引き渡したときに工事にかかる
売上や原価を会社の決算に反映する方法です。
したがって工事が完成さえしなければ
翌期以降に工事が完成したときの決算で
売上や原価を計上することになります。
完成工事基準で処理するメリットとして
消費税があります。
請負工事については先に原価が支出され
後になって売上が入ってきます。
消費税法では原価などの経費項目で
支払った消費税は発生した事業年度で
消費税の控除をする決まりになっています。
対して売上高は工事完成基準を選択すると
工事が完成したときに預かった消費税を
認識することになります。
つまり、消費税の控除を先に受けて
預かった消費税の納付は後にできる
という資金繰りに有利な申告をする
ことができるわけですね。
事実、建設業であっても消費税の還付
になる申告となる事例があります。
まとめ
決算日の決め方についてまとめます。
①完成工事が少ない月を確認する
②決算日は①の月の末日にする
③完成工事基準で処理を行う
たったこれだけのことで合法的で
税務調査で全く指摘をされない申告を
行うことが可能となります。
消費税に至っては還付申告になる
可能性が出てきます。
税金は利益が出れば必ず納付する
必要があるものであるからこそ
合法的で合理的な選択をすることで
会社の資金繰りがプラスになるように
運営を行うことが可能となります。
編集後記
今回の記事とは全く関係ないのですが
先日コロナのワクチン接種券が届きました。
早速、専用サイトで予約をしようと
思っていたのですができませんでした。
色々といじったのですが予約できず
何が書いてあったかな?と思い確認すると
8月22日までは予約が一杯で
8月23日以降は政府のワクチン供給の
情報があるまで予約できないとのこと。
今年中に2回接種することがでれば
御の字なのではないかと思いました。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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