法人ワンストップサービスの対象拡大と落とし穴について税理士・行政書士が解説!




法人ワンストップサービスの対象拡大と落とし穴について税理士・行政書士が解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

法人ワンストップサービスの対象拡大と

落とし穴について税理士・行政書士が解説する記事です。

 

・法人ワンストップサービスとは?

・法人ワンストップサービスの対象拡大

・法人ワンストップサービスの落とし穴とは?

についてわかる記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

 

法人ワンストップサービスとは?

法人ワンストップサービスとは

法人の設立時に行う行政手続きを

ワンストップで行うことができます。

 

法人ワンストップサービスを使うことが

できるタイミングは以下のようになります。

 

株式会社を前提に解説します。

①法人の基本情報の決定(定款作成)

②会社実印の作成

③定款認証の準備

④資本金の準備

⑤発起人の口座へ資本金の入金

⑥登記設立申請の準備

上記の準備が済み次第提出が可能になります。

実際の法人ワンストップサービスは

上記の③の定款認証からできます。

 

つまり

法人の設立の最初から行うことができる

便利なサービスという位置づけになりますね。

 

法人を設立後の税務署に届出関係

雇用保険や社会保険関係の届出も

 

法人ワンストップサービスにて

手続を行うことが可能です。

 

 

法人ワンストップサービスの対象拡大

法人ワンストップサービスの対象拡大

以前は法人税や雇用保険、社会保険関係の

手続のみ行うことが可能でした。

 

それが、令和3年2月26日からは

定款認証・設立登記やGビズIDの取得が

追加されて対象拡大となりました。

 

以前の手続では

定款認証は行政書士に依頼して

電子定款を用意することが必要でした。

 

発起人がご自身で行う場合には

紙の定款を用意して公証役場にて

定款認証を行う必要がありました。

 

この場合には印紙代がかかりましたね。

 

登記申請については設立登記の電子申請は

司法書士が行う必要がありました。

 

発起人が行う場合には

定款と同様に登記申請書を作成して

法務局へ提出する物理的な行動が

必要でしたね。

 

 

 

法人ワンストップサービスを使うためには

法人ワンストップサービスを使うためには

マイナンバーカードが必要になります。

 

ですから事前にマイナンバーカードを

用意しておく必要がありますね。

 

マイナンバーカードには電子証明書が

格納されていますので

 

電子証明書を読み取る機械として

カードリーダーライタも購入する

必要があります。

 

上記を用意したら

法人ワンストップサービスの

WEBサイト上でかんたん問診の

質問に答えて手続を行います。

 

 

法人ワンストップサービスの落とし穴とは?

上記のように非常に便利な

サービスを国が用意している

という状況なのですが

 

落とし穴があります。

 

落とし穴は行政手続そのものです。

 

まずは定款になりますが

法人を設立後行政許可が必要な

事業を行う場合には

 

定款の目的に記載しておかないと

その後許可がされない恐れがあります。

 

つまり、定款の作成が間違ってしまう

というミスがあります。

 

定款の目的に事業を追加する場合には

登記事項になりますので登記申請が

追加で必要になり、登記費用も追加になります。

 

法人の設立登記についても同様です。

記入ミスがあり、その後訂正をする場合には

更正登記が必要になります。

 

更正登記は登記簿に残りますので

おかしな登記の履歴が残ってしまいます。

 

法人税の届出関係についても落とし穴があり

法人の設立届書にて

「消費税の新設法人に該当する日に該当する

こととなった事業年度開始の日」に

法人の設立日を記入して提出してしまうと

 

消費税の免税事業者であっても

第1期の法人税の申告書提出後に

消費税の確定申告書を提出してください

という通知が税務署が来ることがあります。

 

そうすると消費税の免税事業者であることを

証明する必要が生じます。

 

非常に面倒な処理を行うことが

まれにありますね。

 

行政手続は基本的に提出されたもので

判断されます。

 

法人ワンストップサービスは発起人や

社長さんが個人で誰かに頼ることなく

行政手続ができて便利なのですが

 

プロにお願いすれば起こらないミスが

発生するという落とし穴が潜在的にあります。

 

 

 


編集後記

法人ワンストップサービスは非常に便利で

なんでもっと早くできなかったのかと

思いますね。

 

ただ実務を経験して、知見を蓄積している

士業が行えば起こらないミスが発生する

可能性があります。

 

定款や登記申請はうまくできたとしても

その後の法人税関係の届出書にて

間違えが発生する可能性が高いかもなと

私は考えているのです。

 

加えて法人税関係の届出書提出後には

実際の実務が始まります。

 

この実務も普通の人から見れば

分かりにくいことがあります。

 

全てを無理にご自身でやる必要はなく

士業に頼むという選択肢があっても

良いかもしれませんね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

youtube始めました!
税理士さいとうゆきおチャンネル

 

税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓

Liens税理士事務所 齋藤 幸生ホームページ

 

この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。