士業におけるハンコ文化と紙決済はなくしても良いのか?




士業におけるハンコ文化と紙決済はなくしても良いのか?

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

士業におけるハンコ文化と紙決済について

考えていく記事となります。

 

先日、経団連会長が「ハンコはデジタル時代にあわない」

という発言がありました。

 

新型コロナウィルス感染症でテレワークが

広まってきている現状での士業のハンコ文化と

紙決済について考えていきます。

 

それでは、スタートです!!

 

士業におけるハンコ文化と紙決済

士業界隈では基本的にハンコと紙提出で

行政手続きが進行しているかと思います。

 

なぜなら紙での手続きしか認めていない

行政手続きが多くあるからです。

 

士業になると多くの人が士業㊞を作成して

それを運用することになります。

 

弁護士業務の訴訟手続き、行政書士の許可申請

社会保険の手続、税務関係の届出・申請関係など

ありとあらゆるものがハンコ+紙で運用されています。

 

近年では社会保険、税務の確定申告関係では

一部の大企業に電子での手続きが義務化されています。

 

ただ万人にとってハンコと紙で手続きをすることが

非常に楽になっています。

 

なぜならお役所に行って資料作成の手続きを聞き

その場で書いてハンコを押印することで目的を

達成することができるからです。

 

この点、新型コロナウィルス感染症で世界は

変わってきていると思います。

 

理由は人と会うことが感染症リスクになり

自分の命を危険にさらす可能性が出てきたからです。

 

またデジタル時代では確かにハンコ文化や紙決済は

効率的であるとは言い難いです。

 

ただ士業においては士業自身の署名押印が

法定化されている場合があります。

 

士業界隈については署名押印の法理を

改正することが必要なのではないかと思います。

 

 

行政手続を電子化するとどうなるか?

行政手続きを電子化するとどうなるでしょうか?

行政手続きを代行する士業、行政手続きを受け付ける役所

共に楽になるのではないかと思います。

 

お互いにハンコと紙をにらめっこして

手続を行う必要がなくなるからです。

 

役所は行政手続きで行われたデータを受け取り

そのデータを保管すれば良いのです。

 

検索するときもデータを抽出することで

確認事項をすぐに確認することができます。

 

従って行政コストの削減効果があります。

ただし行政コストの削減効果があっても

行政で働いている公務員の給料が下がる

という訳ではないです。

 

また、例えば税務調査を考えると

データですから分析は行いやすくなり

税務調査対象の絞り込みに資することが

できるようになりますね。

 

データの運用に関する適正な運用をするように

法定されなければなりませんね。

 

 

 

士業のお仕事について電子化の観点から

申し上げると、お仕事は楽になりますね。

 

税理士業では税務ソフトの開発⇒電子申告

という流れでした。

 

丁度私が税理士業界に入ったときくらいに

税務署が電子申告の普及を行っているときで

 

私が勤務していた税理士事務所へアポイントもなく

税務署の副所長が電子申告の協力依頼に来た

ということがありましたね。

 

現在では電子申告はかなり税理士さんたちに

普及していて税理士さんが関与していて電子申告を

していない税理士さんの方が珍しいです。

 

電子での利点としては期限ぎりぎりであっても

提出することができる点にありますね。

 

例えば、ハンコ+紙という行政手続きだと

方法は2つに限定されます。

 

①直接、管轄の役所に行って提出

②簡易書留など郵送で提出

ということになります。

 

もちろん紙ですからお仕事を代行した

士業は職印を押印して署名もします。

 

署名と押印が士業の法律で法定されている

理由としては偽○○士の排除のためです。

 

ただハンコは仮に○○士でなかったとしても

作成することができますのでどれだけ効果があるのか

わかりません。

 

こうした署名押印が電子化に伴ってなくなり

電子署名に置き換わっていくことが

電子化で起こる現象です。

 

また電子での行政手続きになりますから

専用のソフトも必要となりますね。

 

パソコンがないと士業業務はできない

ということになります。

 

ただ資料を作成する士業から見れば

専用のソフトへ入力して行政手続きに

必要な資料の作成ができます。

 

業務コストの削減を行うことができ

士業の事業にとってはメリットがあります。

 

 

ハンコ文化と紙決済の有効性

では、ハンコ文化と紙決済は要らないのか

という風潮になりますね。

 

この点、私はハンコ文化と紙決済の有効性が

あるのだと思っています。

 

例えば、天災が起こった場合の電源喪失が

起こったときには電子化は非常に弱いです。

 

資料作成、行政手続きができないからです。

非常に不便なことになりますね。

 

それと先日、次のようなことが起こりました。

 

消費税の還付申告で消費税の根拠資料として

電子申告で送った資料が税務署の職員に

見逃されてお尋ねが会社に来ました。

 

電子申告したデータを確認したところ

確かに税務署が要求してくるであろう

資料を前もって送付していたにも

関わらずです。

 

非常に頭に来ましたがお尋ねの件はなし

早急に還付してくれるとのことで

決着しました。

 

税理士にとって電子申告は便利ですし

納税者にとってもメリットがありますが

受け取る役所は人間が運用しています。

 

見逃されるというリスクもあるわけですね。

 

行政手続きについては申請する人に

デメリットを与えてしまう可能性があるので

どうしたものか考え物です。

 

あとは電子化することでデータで

保管するということになります。

データが喪失するというリスクも出てきます。

 

それとデータ改ざんもできますね。

この点は紙でも同様ですが。

 

この様に電子化が全て良いのではなく

ハンコと紙の有用性も一定程度ありますので

どこまで電子化するのかというルールを作り

運用していくことが必要になると思います。

 


編集後記

今日は資料作成などをやって行きます。

因みに外出自粛ウィーク中ですが

事務所に来ないと進まない業務があるので

本日は事務所に来ています。

 

家にずっといると結構ストレスがあり

さらに雨だと一歩も外に出かけない

ということが起こります。

ちょっと大変ですね。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。