士業はサービス業なのか?サービス業に向き不向きの業務がある!




士業はサービス業なのか?

士業はサービス業なのでしょうか?

私は独立した時には、サービス業であると

完全に考えていました。

 

しかし、よくよく考えてみると、

完全なサービス業にはならない場合もあると

思えてきました。

 

なぜなら、法律を相手にする以上、

顧問での関与では、できる、できないが

どうしても出てくるからです。

 

このような難しさを考えながら、

士業先生は事業をしていかないと

いけない状態です。

 

今回は、サービス業になるところ、

ならないところを考えた記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

サービス業って一体なんなのさ

サービス業の定義

サービス業とは、日本標準産業分類の一つで、

形にないもの(サービス)を提供する業務のこと

となっています。

 

ですから、サービス業の大枠で考えると、

士業先生の業務はサービス業になります。

 

実際に、サービス業を見てみると、

専門サービス業という括りで、

 

税理士事務所、法律事務所といったことが

サービス業に出てきています。

経済産業省の資料から考える

経済産業省の2014年1月20日の資料、

サービス産業の高付加価値化・生産性向上

について

というレポートがあります。

 

この中では、次の3つのことが

サービス産業政策の位置づけのようです。

 

・日本のサービス産業のGDPに占める割合が拡大して、
サービス産業が経済全体に当たる影響が高まってきている。
デフレ脱却や経済再生のためには、サービス産業の
高付加価値化が重要。

・このため、日本再興戦略に基づき、産業の新陳代謝の促進や
規制・制度改革等の施策を進めることとされている。

・当該施策の着実な推進に加えて、回復軌道を歩む日本経済を
一層成長させていくため、サービス産業の更なる高付加価値化・
生産性向上に向けた新たな施策の検討・実行が重要。

 

因みに、この資料は国の意識がかなり反映されていて、

狭義のサービス業と広義のサービス業が存在します。

 

狭義のサービス業は、娯楽、飲食などの一般的な

サービス業で、GDPに占める割合は、20%です。

 

広義のサービス業は、非営利サービス、不動産、運送

金融・保険、卸小売り、インフラ産業も含めてます。

こちらにすると、GDPに占める割合は、約70%です。

 

多種多様な業種で構成されている状態にしているので、

業種別の取り組みを進めることが必要との検討をしています。

 

このように、サービス業といえども、

かなりの広範囲な定義となっていることが

実情となります。

 

 

士業がサービス業とされる理由を考える

さて、士業がサービス業とされる理由を

考えていきたいと思います。

実際の士業の業務を考える

まず、士業の業務は、大まかに言って、

実体法ベースでの問題解決と、

 

手続法ベースの国への書類作成、提出が

主な仕事になると思います。

 

例えば、税理士であれば、申告書の作成、

税法独自の届出書、申請書の作成提出がありますね。

 

社労士で言えば、労働保険や社会保険の年度更新など

手続き業務があります。

また、就業規則の作成もあるでしょう。

 

行政書士であれば、遺言書の作成、VISA取得や更新など、

手続き業務が多い印象があります。

 

弁護士であれば、代金回収といった債権回収業務から、

訴訟を行う手続き業務に至るまでやっています。

 

このように見てみると、何かしらの問題を

解決することが士業の業務といえそうです。

 

ですから、サービス業的な考え方が

出てくることになるのだと思います。

 

 

 

業務の幅が広がっている

これ以外に、顧問となる場合も士業の業務にあります。

税理士、弁護士、社労士は、顧問業務が

付随的に出てくる場合もありますね。

 

特に、顧問業務になりえるのは、税理士が多いかなあと

思います。

 

法人、個人事業と、税務顧問を依頼する

市場のニーズはありますね。

 

この関与の中では、記帳代行から始まる

帳簿作成というお仕事、

 

資料確認から始まる税務監査が主なお仕事で、

関与先に伺って、関与をしていきます。

 

時には、まずいことを考えたりする

顧問先もいますから、止めたり、別の方法を

提案したりしますね。

 

近年は、試算表の説明から始めるコンサル業務、

節税対策などにも業務の幅が広がっていますね。

 

ですから、色々なことを求められる

士業先生や、経験される士業先生が増えていると

考えています。

 

その中で、これは売れる!と

考えることができるものがあり、

 

それをビジネスにすることから、

サービス業へと進んでいると思います。

 

本当にサービス業で良いですか?

では、士業の先生にお聞きしたいのは、

本当にサービス業で良いのですか?

 

確かに、ビジネスという観点だけで考えると

サービス業になります。

 

しかし、サービス業の観点だけでいくと、

矛盾する業務もありませんか?

と私は考えています。

 

例えば、税理士であれば、脱税相談はできませんね。

要するに、サービス業といっても悪いことには

手を出せないということです。

 

当たり前だと思うかもしれませんが、

分かりやすい例でいえば、脱税相談です。

 

しかし、世の中には、グレーゾーン

という領域が登場します。

 

このグレーゾーンでの関与をどう考えるか?

こちらが重要だと思います。

 

私としては、基本的に事業性があり、

説明ができ、法律上、ダメと書いてなければ、

色々な費用を計上することにためらいはありません。

 

私の知り合いの先輩税理士は、犬を損金にしたい

という顧問先からの相談に大丈夫と回答していました(笑)

 

法律という物差しがある以上、

そのルールに基づいた処理しかできない

という考え方と、拡大解釈でできるとする考え方

両方が存在します。

 

どちらも大切だと思っていますが、

サービス業という視点だけだと、

どこまで拡大解釈するのかという

意味不明なことになってしまいます。

 

そうではなく、士業らしく、

法律の適用要件、効果要件に照らして、

判断できることがサービス業という観点よりも

大切なのではないかと思います。

 

独立直後はビジネス優先になりがち

私の独立した時のことを思い出すと、

ビジネス優先になりがちだったなあと

感じています。

 

サービス業なんだから、何でもやる

という視点で事業をやっていましたね。

 

色々なサービスを考えては、構築に問題があったり、

値段の付け方が難しかったりして、

思考⇒断念の連続でした。

 

異業種交流会に行ってみたり、商工会議所に加入したり、

不動産建築の無料相談業務に携わったりしました。

 

現在は、そういった独立当初考えていた

ビジネスでは、生計を立てていません。

 

通常の税務顧問となっていますし、

お客様は紹介や今までの関与先です。

 

ネットからの流入はわずかで、

正直、なんでホームページもっているの?と

疑問に思われても仕方がない状況です。

(まあ、存在することに意義があります。)

 

ですから、あまりビジネスよりに考えなくても

士業の場合にはどうにかなるかなあと

楽観的に思っています。

 

 


編集後記

今日は、午後から顧問先へ訪問です。

士業のお仕事の稼働としては、今週で4月は終わりです。

 

連休は新しいサービスの準備と動画制作時間にあってて、

やっていきたいと思います。

今後、講演や執筆稼働もやっていきたいからです。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓

Liens税理士事務所ホームページ

 

この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。