税理士業の実務と就職
税理士受験生だったころに専念で受験勉強すると
社会から取り残されたような気持となります。
私は受験専念期間は、そういった気持ちとなり、
就職を選択することにしました。
まずは、就職をしないと仕事ができないと
考えていましたし、
仕事をしないと実務ができないと
考えたからです。
今回は、実務と就職どちらを選択するのか?
これらの選択について私の経験を踏まえて、
解説していきます。
それでは、スタートです!!
実務優先の考え方
では、実務優先の考え方です。
実務優先と考えると、大きな事務所で
働いたほうがよいのではないか?
このように考える方が多いかと思います。
特に、異業種から転職される方、
学生さんはこの考え方になる
傾向があると感じています。
ただの実務経験だけとなる
結論から申し上げると、
事務所にもよるでしょうが、
ある程度の規模の事務所だと、
実務経験を積むことは難しいです。
というのは、法人税の科目合格合わせて
3科目以上合格している人でないと
ある程度の仕事を回さないように
している可能性が高いからです。
ですから、基本中の基本の記帳代行から始まって、
就職した先の育成方針に従った実務を覚える
ということになろうかと思います。
加えて、ある程度の規模の税理士事務所や
会計事務所だと、ある程度の不正には目をつむって
いる状況だと思います。
例えば、銀行借入のために、売上を減少させて
運転資金の借り換えをやりやすくしたりなどです。
個人の属性によるでしょうが、
こういった不正への対応した後に、
その担当者への精神的な面倒は見てくれません。
要するに、仕事なんだから
ある程度の不正はやってオーケーという
発想なので、気持ちの整理がつかないで
仕事をやることになる場合もあります。
ある程度の規模の事務所だと、
それなりに売上を稼ぐために、
そのための営業努力のような正当性を
前面に出して、やってしまうこともありますね。
では、小さい事務所だとそういったことは
どうなっているのか?
これは、その事務所の所長税理士の考え次第です。
不正は嫌なのでやらない前提で
仕事をしている先生がいる一方、
不正を前提にある程度の清濁併せ吞む
という方針でやっている先生もいます。
仕事の内容は、資産税、国際税務などに
特化していない場合には、
全方位的にやっている事務所が
小さな事務所です。
経験に応じて仕事を任せていく
スタイルが一般的なので、
3年くらいは勤めないと、
意味のある実務経験にはならないと
考えます。
何の実務経験をしたいのか
では、実務経験を積みたいと思った場合には、
どのように考えればよいのか?
この答えは、逆説的なのですが、
働いてみないと結論はでません。
上記では、かなりネガティブなことを書きました。
仕事をしていないのに、
どういった仕事を経験したいのか
この結論を導き出すことは働いてみないと
出てこないのです。
ですから、実務経験を積みたいという
漠然な状態で事務所に行くことが前提になる
と思います。
それでよいわけです。
実務経験優先の選択とはそういったことになる
わけなのです。
ですから、事務所の方針に合わせて働いて
その事務所で得る経験値を自分のものとする
こういった考え方でよいのではないか?
そのように思っています。
就職優先の考え方
就職優先の考え方についてです。
結論を申し上げます。
急がば回れ!です。
私の経験で申し上げますと、
私は税理士試験に専念している間、
早く就職したと思っていました。
私の時は不況で、求人はあるものの、
一つの求人に50人くらいは応募してくる
そんな時代でした。
ですから、焦燥感で、ひょっとしたら
全く就職できないかもしれない・・・
そんな風に思っていました。
そんな時に、財務諸表論に合格して、
簿記二級を取得して、就職活動行い、
個人事務所へ就職しました。
アルバイト経験しかない私は、
仕事のやり方、流れなどを確認することが
できずに、とりあえず働くことを
が優先させたのです。
実務経験を優先させる人と就職を優先させる人
この違いを申し上げると・・・
実務経験は、仕事の中身について重視しています。
就職優先は、働くことを優先させます。
これが最も異なるところですね。
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働くことを優先させた結果としては、
10か月で辞める決断をしました。
まあ、仕事環境が良くなかった
ということです。
就職を優先させた結果としては、
完全な間違いだったわけです。
実務経験も積むこともあまりなかったですが、
税理士業界自体は覗けたのでよかったかなあ?
くらいには、今では思います。
結果論ではありますが、就職した年の
12月に簿記論と消費税法に合格したので、
その時点で、判断をしていればよかったと
思いましたね。
人によっては、就職優先であっても、
その人に合っている事務所に就職できて、
良い経験もできている人もいるとは思います。
ただ、そこまで急がなくても、
税理士業界は、科目合格者、税理士有資格者ですと
就職の道は切り開くことができますので、
そういった意味で急がば回れなのです。
税理士業は資格を取ってなんぼの世界
では、上記の2つの優先の考え方について
見てきましたが、
ぼっち税理士である私の結論を
申し上げたと思います。
税理士業は資格を取ってなんぼの世界!
これが結論です。
実務経験?就職したことがない?
そんなの関係ねえ!です。
というのは、税理士業は確かに、
税理士資格がなくてもできる仕事です。
しかしながら、税理士であるというだけで、
独立の選択ができ、雇われても年収は
通常の職員さんよりも高いです。
なぜなら、税理士だからです。
だから、結論としては、資格さえ持っていれば、
必ず、どこかに雇ってもらえます。
経験した内容によっては、
年収1,000万円を超えることも
現実にすることができます。
職員としての採用される最大のデメリットは、
税理士試験と仕事の両立なのです。
時間は、公平に1日24時間となりますが、
勉強時間は人によって異なります。
働いていれば勉強時間は削られ、
短い時間でどうやって勉強するのか
この命題を解決することになりますね。
まあ、働いているから合格可能性が
低くなるというわけではないですし、
専念だから、必ず合格するわけでもないです。
しかし、税理士資格を早くにとって、
そのあとに実務経験、就職をしても
遅いことはありません。
どちらかというと、税理士資格を取ってから、
お仕事をするのが普通になってほしいと
思っています。
(現実的ではない、理想論ですけどね)
もし転職したい場合には?
私が思う転職する動機なのですが、
人間関係がめんどくさい、所長がヤダ、
などいろいろあるとは思います。
一番転職する理由で、理由になっていないのは、
所長税理士がヤダなあと思うことです。
相当、自分と合わなくて、やっていられない
そんな気持ちになるのであれば、
仕方ないのですが、
そうでなければ、転職することは無意味です。
2年くらい勤務していると、
よくわからない仕事の振り方、
所長自身がミスしているのに、
その仕事をやった職員が気が付かなったことに
怒られるなど、色々理不尽なことがあります。
そういったことが積もりに積もって、
辞めたいとなるでしょうが、
こういったことは、どこの事務所でも
起こりえることなのです。
(本来はダメなんですけどね(笑))
ですから、転職する場合の動機には、
ここではない、違うところで違う経験をして、
自分はそちらの方があっているという
結論が必要ではないかと思います。
転職回数の多い人たちから話を聞くと
我慢ができなくなっているような気がします。
どこでも起こりそうなトラブルとなり、
それに対処するのが疲れる、嫌な気持ちになる、
こういったことが積もり積もっていきます。
雇われのみだと、回避する手段としては、
自分の仕事だけをする選択しかないです。
しかし、会社組織(個人事業であっても)では、
そんなにうまく、個人主義では動けません。
税理士業でも、基本は担当者ベースですが、
最終責任者の所長税理士への報告、連絡、相談は
行わないといけませんね。
ですから、自分の勤め先の所長税理士を理由に
転職する理由にはなりません。
どこでも、起こりえるからです。
勤務とは、矛盾との格闘で、修練の場で、
自分のレベルアップのための経験値稼ぎです。
(少なくとも、私はこのように考えました)
最終的に、ドラクエのルイーダの酒場へ
自分が行って仲間を集めるようになるまでの
雑魚狩りのように思えばよいかと思います。
雑魚狩りに、飽きてしまっては、
ボスは倒すことはできません。
編集後記
今日は午後から、支部へ行ってきます。
ホームページの改修のために
業者さんのプレゼンを見に行くのです。
昨日、バンドの動画をアップしました!
よろしければ、以下から見ることができます!
ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
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