【税理士試験:簿記論】効果的に簿記力を向上させたい人へ




税理士試験:簿記論

税理士試験の簿記論、はまってしまう人は、

数知れず・・・

 

5科目合格の試験で、最後の5科目目になる人も

いるほどおかしなことになる場合があります。

 

さて、今回は、簿記力向上についてです。

私が実践したことを中心にまとめていきます。

 

また、テーマとは若干異なりますが、

本試験は簿記力を高めたから合格するものでは

ありません。

 

捨て問が必ず潜んでいるからで、

本試験対策というテクニックも必要なのです。

 

それでは、スタートです!!

 

効果的に簿記力を向上させる方法

効果的に簿記力を向上させる方法を申し上げます。

 

絶対に必要なことは、根気だけです。

なぜかというと、私のやり方は量をこなす

やり方だからです。

 

やり方は、次のように行います!

・簿記論のテキストで、処理のポイントを読む

・総合問題は、1回は上から全部仕訳を書く

・T勘定で、イメージ仕訳+金額集計の練習

以上の3つとなります。

 

一つずつ見ていきましょう!!

 

テキストの効果的な使い方

簿記論のテキストを何回も見直すということを

していますか?

 

私はしていました。

 

当時は、受験専念だったので、処理を思い出せない場合、

テキストに戻って仕訳を確認したりしてましたね。

 

後は、なぜ会計処理をするのか?

という理由や背景も重要ですね。

 

ここは、講義でやっている場合には、

それを念頭に入れてやってテキストを読んでいました。

 

働きながらだと、移動中は簿記の学習ができませんが、

テキストを見ることをはできますね。

 

仕訳だけでも良いので、何度でも見直して、

仕訳を覚えたり、例題を何回も見たりしていくと

仕訳がパッとひらめくようになります。

 

総合問題の利用

総合問題ですが、受験学校の総合問題を

複数回解くことはしていると思います。

 

しかし、それでは、簿記力向上になりません。

その問題が解けるようになるだけです。

 

私は、総合問題を仕訳問題ととらえて、

仕訳の練習にしていました。

 

やり方は簡単です。

 

解いた総合問題を机に置きます。

白い、何も書いていない紙を用意します。

 

準備は、完了です。

第一問の初めから、何も見ることがなく、

仕訳を書いていってください。

 

やり方は、次のやり方を必ず守ようにしてください。

①最初に、勘定科目だけの仕訳を作る

例えば、減価償却費   /減価償却累計額

勘定科目は、短くしてもOKです。

例えば、減費   /減累

などといったことです。

 

②①のあとに、金額を計算するようにします。

 

なぜ、勘定科目を先に書くのかというと、

私のミスの傾向なので、個人的な感覚ですが、

 

ミスする場合、勘定科目に原因がある場合があります。

つまり、金額算定を行って安心してしまって、

仕訳をしていないのです。

 

簿記力の向上をするには、仕訳が必須項目となります。

すぐに、仕訳の形が頭にひらめくようにしたいのです。

そのための練習ということになりますね。

 

T勘定での練習

いまの受験生さんがやっているのか

分かりませんが・・・

 

T勘定での練習も簿記力の向上になります。

税理士の簿記論だと、第3問に有効ですね。

 

T勘定を作成する場合には、次の順番で行います。

①回答する勘定科目を確認する

②T勘定作成は、資産負債、純資産の配列を
B/Sと同じように配置して作成する

例えば、売掛金は、左側に配置、買掛金は右側に配置です。

③基本的に練習段階では、回答する全部の科目にT勘定を作成

 

これで、準備が完了です。

頭の中で、仕訳をイメージして、

T勘定の上に書いた勘定科目へ金額だけを

書いていく練習を行います。

 

実はこの方法はTACの阿部洋平講師から伝授された

方法でして、当時3回目の受験になっていて、

藁にもすがる思いで、練習をしていました。

 

現在も在籍中のようで、通信担当の講師を

されているようですね。

 

これをやることで、イメージ仕訳を行い、かつ、

金額集計能力も高めることになります。

 

完全に、量で威圧してくる簿記論の第3問対策で

必要となってくるスキルの育成ですね。

 

ただ、この方法は、すでに仕訳が頭でイメージできる

経験者向けの練習方法です。

 

もし、仕訳がすぐに出てくる状態でなければ、

総合問題の利用で書いた練習方法を行って、

できるようになってから、次のステップとして

やることになると思います。

 

ですから、ある程度慣れた問題での練習方法

ということになりますね。

 

以上のように、何も考えずに自己流で勉強を

やっていたんでは、税理士試験はうまくいきません。

 

もし、簿記の成績が上がらない・・・

と感じている受験生さんがいるのであれば、

こちらの練習方法を試しにやってみると

良いと思います。

 

因みに、上記の練習は、簿記の根本的なことを

要求しています。

 

会計処理、処理の考え方、集計能力の3つです。

これを一度に訓練しますので、

当然ツライ学習方法となります。

 

簿記力の向上は、ある程度の量をこなさないと

いけないわけですが、上記の練習は量、時間がかかる

非常に非効率なやり方ではあります。

 

ただ、税理士試験は、天才が合格するものではなく、

勉強が得意な人が合格するものでもありません。

 

自分が合格するまで勉強できた人が

最終的に合格しますので、試してほしいやり方です。

 

 

簿記論に合格=簿記力高めではない

さて、ここからは、もっと現実的な話です。

上記のように簿記力の向上をするとどうなるのか?

というと・・・

 

受験専門学校の全国模試で、上位30番以上に

名前を載せることすらできます。

 

直前期の答練でも、上位1%以上に入ることすら

可能になります。

 

しかし、本試験はそんなひとも合格しない

ことがあることを知っておいて欲しいのです。

 

私の話をしますと、簿記論2年目には、

TACの全国模試で、かなり上位になっていて、

合格判定もAになっていたと思います。

 

ですが、本試験で出された、外貨建てのリース取引に

手を出してしまって、落ちてしまいました。

 

当時TACでリースの貸し手側、借り手側の処理を

押していて、自分でも得意になっていたので、

おごりもありましたね。

 

 

 

 

 

また、当時は、本当の本試験対策をやっていませんでした、

捨て問を捨て去る判断の練習です。

 

本試験は、すべて解ききれないほどの量が出題され、

受験生を悩ませる、カオスな問題となります。

 

その中から、自分が解けそうな問題をいかに

取捨選択して、解いていくのかが問題です。

 

ですから、こういった対策は簿記力の向上を

したとしても、別途、練習が必要なのです。

 

また、本試験で、捨て問があったとしても、

その捨て問を捨てる恐怖もありますね。

 

それは、成績が上位になってくれば来るほど

出てくるものとなります。

 

批判ではありませんので、現実だけを見ると、

成績が振るわない人は、自分ができるところだけを

やるしかなくなります。

 

これが、45点くらいになると、

自動的に合格水準まで行ってしまいます。

 

これが簿記論では起こるわけです。

そのあとに、税法でつまずく人が出てくる

傾向で、簿記論、財表に一発合格者が

多いのはそういったことも原因だと思います。

 

要するに、学習としては、積上げた方が

合格可能性は高まりますが、

 

成績下位の人たちにもチャンスはある!

ということになるわけです。

 

この辺が簿記論の難しいところだと

私は思っています。

 

本試験は乗り切るもの

さて、本試験は乗り切るものだと思います。

私が合格した時には、すべての対策を講じて、

ほぼ抜けが無いようにしていました。

 

ですが、本試験では何が起こるのか分かりません。

それも加味して、乗り切るという心持で臨みました。

 

具体的には、直前期前から、本試験対策で

捨て問を捨てる判断能力を向上させて、

全部、回答しなくても合格できると

言い聞かせました。

 

また、直前期の答練期には上位1%以上に

当然のごとく入りましたが、

 

判断を誤れば、また、不合格になる

という考えを頭の片隅置いてやっていましたね。

 

精神的な考えについては、

個人差があるので、それぞれの受験生さんに

お任せすることになりますが、

 

試験は何が起こっても不思議はありません。

それだけは常に想定しておくことです。

 

想定外が起こるという感じで臨んで、

結果として起こらなければ、普通に実力を

発揮して合格を勝ち取れば良いのです。

 

また、本試験には、正面から当たってはだめだと

感じています。

 

あくまでも落とそうとする試験です。

また、税理士試験は現在も近畿税理士会が

牛耳っており、

 

ちょっとおかしな、試験委員が紛れ込んでくる

可能性も捨てきれません。

 

実際に、近畿税理士会に試験の実権が移ってから、

おかしな問題が税法で出されたりしてきました。

 

ですから、取れることろからとれるように

練習していくことが重要です。

 

それを本試験でも実践して、乗り切ることで

合格することができると思います。

 

 

ぼっち税理士は簿記論を3回受けたってよ

今となっては、私の個人的な話題としては、

笑い話になります。

 

実際に今受験してらっしゃる受験生で、

4回目という人もいるかもしれませんので、

笑い話にはならないとは思います。

 

税理士試験はすべてにおいて準備をすることは

難しいという格言が3回受けたことで

私に刻み込まれました。

 

1回目は実力不足、2回目は試験対策不足、

3回目は準備は万全だったけど、精神的に自分を

追い込み過ぎました。

 

3回目は相当な喪失感を持っての学習だったので、

かなり、つらかったと記憶しています。

 

ようやく、法人税と消費税をやれて、

税法へ進めると思っていた矢先に、

簿記論を落としたことを知ったからです。

 

ですので3回目は、全部やってやろう!

という気持ちに火が付きましたね。

 

それで、本試験対策でやったのが、

全部の問題を60分だけで解くやり方です。

 

これを直前期でも実験してみたところ、

面白いように、得点を伸ばすことができましたし、

 

初めの60分で合格圏内に入ることを

自分で確かめていきました。

 

どうやるのかというと、

第1問、第2問は15分で解き、

第3問は30分で解くことになります。

 

そのあと、また戻って第1問15分、

第2問15分、第3問30分といった感じで

解いていって時間終了です。

 

こうすることで、一回目のサイクルの60分で

本当に簡単なところを解くことになります。

 

仕訳1つでできるところ、仕訳すら必要ないところを

探すといったことになります。

 

また、テキストレベルを探すということも

やることになります。

 

15分や30分は短いと思われると思いますが、

実際にはかなり時間があると思います。

加えて、解く準備も同時にやっていきます。

 

探し方は、上から順番に、素読みしていく

ということになりますね。

もちろん、回答用紙も確認することになります。

 

税理士試験は、基礎点(簡単なところの回答)と

積上(簡単なところ以外のところ)の合計で

合否が決まってきます。

 

近年は、基礎点となってくる部分の簡単な

ところに点数が上乗せされている感覚があります。

 

ですから、3回目の簿記論の受験では、

簡単なところを取ることができたのだと思います。

 

 


編集後記

今日は、駆け込みで受けた確定申告の送信と、

初めての延納申請を行います。

 

今までは、お金持ち、納税額が少ない人向けの

確定申告だったので、延納を選択する提案すら

しなくても良かったのですが、

今回は、延納の運びとなりました。

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。