【士業事務所の人材採用】採用したいのはいったい誰なのか?




士業事務所の人材採用

士業事務所の人材採用はうまく行かない時は

とことんうまく行きません。

 

逆にうまく行くときはなんだかうまく行って

人材の流動性がなくなります。

 

なぜこのようなことが起こるのかというと、

採用戦略を持っている士業事務所がないからです。

 

人が不足したから、穴埋めということで、

募集広告に掲載してその場限りで採用していく。

 

ですから、やってもらう仕事は決まっていても、

適した人材を採用する選択ができない場合もあります。

 

また、採用する人を絞った募集をするという視点が

士業には足らないのではないかと思います。

 

加えて、自分の事務所の市場におけるランクを

あまり意識していない、採用基準があいまい

といった場合もあるでしょう。

 

まずは、士業事務所の採用の問題点を考えてから、

士業事務所の採用について考えてみたいと思います。

 

士業事務所の採用の問題点

士業事務所の採用の問題点としては、求人募集からでは

一体誰が採用担当者なのかわからないということです。

 

事務所の代表者である所長がやっている場合が

多いわけですが、その所長のやり方が色濃く出ます。

 

ですから、一般的な事業会社のような採用とは

異なってしまいますね。

 

士業事務所の求人を見てみると、だいたい雑用係が

必要なようで、その人たちをどうやって安月給で

雇おうとしているのかが分かります。

 

まあ、士業業界は資格保有して、大きな事務所に勤めて

なんぼのところはありますから、ある種仕方ない面もあります。

 

募集要項を見ると、多い言葉が、未経験者でも問題ない、

親切丁寧に教えますという文言です。

 

きちんと見てみると、一体誰が教えてくれるのかは

書いていませんね。

 

募集のタイトルをみると経験者、スタッフ、アシスタントなど

様々な言葉が羅列されてよくわかりません。

 

仕事内容が雑用にもかかわらず、

海外のクライアントが多いで英語が得意であれば、

語学力も生かせるといったことも書いていたり、

 

給与水準の幅が広いにも関わらず、業界最高水準の給与と

書いてみたり、未経験者も採用しますと書いてみたり、

なんだかめちゃくちゃです。

 

あとは、税理士事務所で多いのがコミュニケーション能力が

高い方というパワーワードです(笑)

 

誰に対するコミュニケーションなのかが分かりません。

顧問先なのか?、所長に対してなのか?

 

事務所内から逆算して採用する人を絞る

このように、事務所によって募集要項や内容、

ツッコミどころは様々です。

 

しかし、求人を見ていて共通するところは、

雑用係を育成して、長く働いてもらって、

戦力になってほしいということを事務所側は

希望しているということのようです。

 

私の日本語の読み解きレベルが普通であれば、

士業事務所の募集要項などを見ているとそのように

解釈できると思います。

 

ここから思うことは、仕事から逆算して採用する人を絞る

ということは考えていない現実です。

 

人材募集をするうえで、今まで仕事をしてもらった従業員、

職員で一番良かった人は誰だったのか?

 

自分の事務所に適合することができた人は誰だったのか?

こういったことを考えていないのではないかということです。

 

つまり、採用する人物を広く募集して、

採用する人を待つという一本釣りなのかなあと思います。

 

 

 

 

 

そんなこと言っても、人材募集って一本釣りでしょ?

と思われるかもしれませんね。

 

最終的には一本釣りにはなりますが、

仕事をしている、要するに内部の人を参考にして

人材の募集をするという考え方であれば、

 

採用するときにどのような人を採用したらよいのか

という判断をすることができます。

 

先ほども申し上げた通りに、

士業事務所の人材募集は所長の考え方が色濃く出ます。

 

これは仕方がないところです。

ツッコミどころも満載です。

 

それが原因で、採用基準があいまいとなっています。

 

所長であるあなたの採用基準は一体どのようなこと

なのかということを答えられるでしょうか?

 

ここを説明することができないので、

募集要項もふわっとしたものになってしまいます。

 

まずは、事務所内の人材から逆算して採用する人を

絞ってみるというを考えてみても良いと思います。

 

 

お客様目線になっているか?

採用活動では、かなりおざなりになっていると

感じることがお客様目線かどうかです。

 

どういった考え方なのかというと、

 

採用した人物が顧客対応した時のことを考えて

採用をしているのかということです。

 

現実では、士業先生が顧客対応する場合でも、

ちょっとした電話対応、応対は職員がするものです。

 

その対応まで考えての採用をしているのか?

ということです。

 

ちょっとした対応なんだからできるでしょ?

ということでは、お客様をなめているといっても

言い過ぎではないと思います。

 

ここまで考えるとかなりスキルのある人物が

必要ということになると思います。

 

対人関係スキルは多くの人が持つものではなくて、

対人関係を有意義に進めることを知っている人でないと

うまくできないからです。

 

特に、開業して所長一人でやっている事務所で

事務員を雇おうとしてる場合には、

この辺りが見過ごしがちになりますね。

 

 

行き当たりばったりをやめる

最後に、行き当たりばったりをやめる

という話です。

 

士業業界は、今後次のことがバレてきます。

低賃金、残業が多い、繁忙期が集中などネガティブな要素です。

 

今回、求人募集のサイトを見てみると、

士業事務所界隈の年収は200万円~300万円台が最も多く、

雇用形態も正社員が最も多かったです。

 

これをどのように考えるのか?

感じるのかは、士業先生によって個人差があります。

 

当然ではありますが、給料水準が高ければ、

より良い人物を採用することができますね。

 

そうしたことができない士業業界の採用活動は、

今後、行き当たりばったりでは人材を確保することが

難しくなるのではないかと思うのです。

 

パートタイム、アルバイトといった非正規で雇って

ピンハネするような形態に移行する予感があります。

 

そうしたことでは、士業、職員は疲弊していくだけだと

私は思っています。

 

ですから、今からでも採用する場合には、

行き当たらりばったりとなる採用はやめたほうが良いと

思っているのです。

 

 

 


編集後記

今日は午後から訪問です。

昨日、いろいろ処理できたので、

1月の提出書類は、何とかなりそうな感じとなりました。

 

プライベートな用事で土日がつぶれることが多く、

仕事がうまく回らないかったので、一安心です。

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。