【病気休暇制度】従業員にあった働き方のための考え方

福利厚生 休暇




【病気休暇制度】従業員にあった働き方のための考え方

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

病気休暇制度について解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

特別な休暇制度を理解する

厚生労働省は

働き方・休み方改善ポータルサイト

にて特別な休暇制度の広報を

行っています。

 

こちらでは特別な休暇制度として

・裁判員休暇

・ドナー休暇

・犯罪被害者の被害回復のための休暇

・病気療養のための休暇

・ボランティア休暇

・リフレッシュ休暇

が紹介されています。

 

これらの休暇制度は

年次有給休暇制度とは別に

 

労使の話し合いに基づき

働く方々各人の健康と生活に

配慮した労働時間等の設定を

行う目的としています。

 

特別な休暇制度においては

労働時間等見直しガイドラインにおける「特に配慮を必要とする労働者について事業主が講ずべき措置」

の例が紹介されています。

 

 

 

病気休暇制度とは?

治療等が必要な疾病等、治療を受けながら就労する労働者をサポートするために付与される休暇です。治療・通院のために時間単位や半日単位で取得できる休暇制度や、年次有給休暇とは別に使うことができる病気休暇のほか、療養中・療養後の負担を軽減する短時間勤務制度等も考えられます。

働き方・休み方改善ポータルサイトより抜粋

 

病気休暇制度では治療が必要な

従業員向けに就業しながら

 

病気への治療をサポートする

仕組みになっています。

 

休暇制度等ではおおむね3つの

考え方があります。

 

①治療や通院への対応のための時間単位や半日単位で取得できるようにする休暇制度

②年次有給休暇とは別に使うことができる休暇制度

③治療のなどのための短時間勤務制度

 

仕事と生活の調和の実現及び特別な休暇制度の普及に関する意見

の結果では

 

直近の調査では新型コロナにおいて

63.2%は有給休暇の消化で対応

している結果になっていますが

 

特別な病気休暇制度を設けた

会社の割合は34%になっています。

 

 

 

令和3年就労条件総合調査

では次のようになっています。

 

全体の4,013社のうち病気休暇制度

の導入割合では23.8%でした。

 

病気休暇制度を導入している

会社での給与発生をしているか

どうかの割合は

 

・44.5%が有給ありで全額支給

・18.1%が有給ありで一部支給

・37.4%が無給

という結果になっています。

 

導入事例では2社について

公表されています。

 

A社

年次有給休暇とは別に、従業員や家族に病気等が生じた場合、5日間を有給取得することができる制度を設けている

 

B社

短時間の件しにゃ外来通院などに対応するため、1時間単位で取得できる病気休暇制度を設けている

といった事例です。

 

就業規則への記載事例では

以下のように記載します。

(病気休暇)
第〇条 労働者が私的な負傷又は疾病のため療養する必要があり、その勤務しないことがやむを得ないと認 められる場合に、病気休暇を_日与える。
2 病気休暇の期間は、通常の賃金を支払うこと/無給とする。

 

病気休暇制度の導入事例で当社にあった取り扱いを判断する

令和3年就労条件総合調査では

労働者側からもアンケートを

しており

 

勤め先に病気休暇制度があってほしいと思いますか?

という問いに対して

 

・あってほしいは60.8%

・どちらかといえばあってほしい22.7%

になっています。

 

なくてよい派の割合は

・どちらかといえばなくてよいは5.6%

・なくてよいは3.3%

になっています。

 

以上のことから従業員の立場

からすると病気休暇制度は

会社に備わってほしい制度である

ことが理解できます。

 

では、中小企業における

病気休暇制度について考えて

解説します。

 

前提では病気休暇制度を導入する

ということで考えます。

 

中小企業で判断することは

次の2つになります。

①病気休暇制度は1日、時間、半日のいずれにするのか?それとも自由にするのか

②給与は発生させるか?それとも無給とするのか

 

従業員が患った病気により

休暇日数は異なることが考えられます。

 

例えば、がん治療や難病指定の

治療といった場合で就業できる

レベルの従業員であれば

 

通院が必要になる可能性が

高くなります。

 

毎月通院する場合や2か月に

1度など個人ごとに異なります。

 

そうなると通院をすることが

前提での就業になりますから

 

他の従業員とのある程度の公平

も考える必要があります。

 

通院による休暇制度について

日数を限定するなどが必要になります。

 

次に、給与を発生させる有給に

するのか、無給にするのかの判断です。

 

病気を患っている従業員としては

治療費を給与で支払うことが前提で

就業することになります。

 

しかし、病気によって通院などで

就業ができないことがありそうです。

 

そうすると一般従業員と比べて

稼働率が落ちながら給与は

 

病気になっていない従業員と

病気になっている従業員とで

同じだとしたら公平さに欠けます。

 

有給と無給の判断は会社が行う

ことになりますが

 

ある程度は有給として一定の日数を

超えた場合には無給にするといった

制度設計にせざるを得ないと考えます。

 

先ほどの令和3年就労条件総合調査

にもあった有給ありで一部支給

というところに落としこんでいく

ことになりそうです。

 

 


編集後記

今後、日本は生産年齢人口が

半分を下回ることになります。

 

現状では女性の社会進出の増加と

高齢者雇用の促進があります。

 

これらに加えて病気療養である

人の就業促進といったことが

出てくる可能性はありそうです。

 

これは、労使ともに利害の一致が

あると考えます。

 

病気療養の労働者としては

治療費を給与で稼ぐことができ

 

使用者としては人手不足対応で

労働者を雇うことができるためです。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。